汚染がれきの処分で説明会 市町村「具体的でない」
東京新聞 2011年6月23日 19時56分
放射性物質汚染の恐れがあるがれきについて、セシウム濃度が1キログラム当たり8千ベクレル以下は埋め立て可能などとする方針がまとまり、環境省と福島県は23日、福島市内で関係市町村や廃棄物処理業者らへの説明会を開いた。市町村側からは「具体的ではない」などと不満の声が上がった。
福島県内にある災害廃棄物は6日現在で、329万トン。会津地方などでは処理が進められているが、それ以外では見送られている。
非公開で行われた説明会には27市町村や7行政組合の担当者らが参加。
終了後、環境省の担当課長は「方針に沿えば、すぐにでも処分が可能だ」と話した。
しかし参加者からは「机上の空論。放射線量の測定方法も示されておらず、市町村では判断できない」(須賀川市)、「焼却処理後の埋め立て場所の確保も必要だが、具体的な話はなかった」(いわき市)などの声が出た。
環境省は19日、警戒、計画的避難区域などを除く地域について、放射性セシウム濃度が1キログラム当たり8千ベクレル以下の不燃物や焼却灰は最終処分場への埋め立てが可能で、8千ベクレル超は一時保管するなどの方針を公表した。
(共同)
「丸投げだ」国のがれき処理説明に不満 福島
msn産経ニュース 2011.6.24 02:28
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110624/fks11062402280000-n1.htm
放射能物質に汚染された可能性があり、国から処理にストップがかかっていた浜通りや中通り北中部のがれき処理について、環境省は23日、福島市に市町村担当者や産業廃棄物処理業者を約200人集め、説明会を行った。
環境省の担当者は、19日に同省の検討会がまとめた方針を説明。フィルター完備の炉で可燃物を焼却した後、焼却灰の放射性セシウム濃度をモニタリング検査し、1キログラム当たり8千ベクレル以下なら埋却できるが、高濃度の灰は最終処分場が決まるまで一時保管を求めた。県は、県内での高濃度灰の最終処分を拒否している。
だが、モニタリングの実施方法や高濃度灰を一時保管する場所、周辺住民への説明、産廃業者への対応などの課題は、すべて市町村に判断を委ねた。参加した担当者からは「丸投げだ」との不満の声も漏れた。リサイクルのルール作りを急ぐ要望も相次いだ。
津波被害で推定88万トンのがれきを仮置きしているいわき市の担当者は会合後、「当市の可燃ゴミの処理能力は年11万トン程度。生活ゴミでいっぱい」とした上で、「リスクを覚悟で民間業者が協力してくれるか」と悩ましげに話した。
放射性物質含むがれき 処理説明
NHK 6月24日 6時52分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110624/t10013730741000.html
原発事故で放射性物質が付着したおそれのある、福島県内のがれきについて、環境省は23日、新たな処理方針について説明会を開きましたが、福島県の自治体からは、焼却して出る灰の処理方法などについて、「具体的でない」といった不満の声が相次ぎました。
福島県内のがれきについて、環境省は、浜通りと中通りのうち、仮置き場での放射線量が比較的低かった10の町と村で、焼却や埋め立てを行うことをすでに認めています。23日の説明会では、警戒区域などを除く、より放射線量の高い26の市町村のがれきについて、放射性物質を十分取り除けるフィルターなどを備えた焼却施設では焼却を認める方針を示しました。また、燃やして出る灰については、放射性セシウムの濃度が1キログラム当たり8000ベクレル以下の場合は埋め立てができるとし、これを超える場合は一時保管するとしました。これに対し、自治体の担当者からは「灰の保管場所の確保は、周辺住民の理解を得るのが難しいのではないか」といった指摘や、「放射性物質の濃度をどう測るのか具体的でない」といった声が相次ぎました。いわき市の担当者は「がれきの処理を始める前に確認しなければいけないことが多い」と話していました。環境省の廃棄物・リサイクル対策部の坂川勉企画課長は、「灰のモニタリングや高い濃度が検出された灰の処分方法は、専門家の意見を聞いて、なるべく早く決定したい」と話していました。
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