2011年10月28日金曜日

10月28日(金)18時30分~21時過ぎ:水銀汚染検証市民委員会例会のお知らせ

差出人: 青木泰
件名: 水銀汚染検証市民委員会―定例会議(10月28日)のお知らせ
日時: 2011年10月26日 16:25:55:JST

水銀汚染検証市民委員会定例会議のお知らせ

日時:10月28日()18時30分~21時過ぎ
場所:豊島区生活産業プラザ8階:グループ活動コーナー(0359927011) 
〒1700013 豊島区東池袋12015
池袋駅東口、山田電気(旧三越)裏、豊島公会堂となり。

エルニーニョの影響で気候不順が続いています。日替わりの寒暖の差にびっくりしていますが、10月24日()にはFoJapanの主催で放射能廃棄物の処理問題で集会がありました。収穫の多い集会でしたが、最後の参加者の発言、千葉の下水処理場で「作業員が2名突然死した」には驚きました。
集会終了後、事情を聞きました。会議でもご報告いたします。 
10月16日()の「連続する清掃工場の水銀事故と今後の課題」は、お休みにもかかわらず、皆様お世話様でした。
水銀汚染検証市民委員会では、1年かけて掴んだ報告書の内容を要約して報告し、環境省からは国際水銀条約に向けての日本の立ち位置、コンシューマーズ京都からは、関西で始まっている蛍光灯のリサイクル活動の報告を受けました。改めて、水銀等の重金属の製品規制や排ガス規制の必要性を確認し、家庭系有害廃棄物の回収システムの法制化なども課題に上ってきました。
会場からも水銀汚染事故の原因は、結局何だったのか?という問いかけがあり、廃プラ焼却による水銀混入製品の焼却と答えました。廃プラ焼却は現状も続き、再び水銀事故が繰り返される怖れがあります。二十三区内の住民や市民活動の今後に期待がかかっています。 
一方放射能汚染廃棄物(がれき、汚泥、剪定ごみ)の焼却問題が、ごみ問題に係わってきたものとして緊急の課題になっています。今回の会議でも重要な議題になります。 
議事
<経過報告>
1)10月16日 水銀集会
2)10月24日 FoE集会報告と突然死問題
3)10月26日 放射性物質汚染対処特別法 パブコメ 締め切り
<議題>
1)        水銀今後の課題。
2)        放射性物質汚染対処特別法の問題点
㈰「・・焼却等の中間処理によって減容化を測る」㈪「処理等で受ける線量が、年間1ミリシーベルトを超えないように」
3)        原発放射能汚染廃棄物の焼却への対策、情報交換と今後の対策
4)       11月19日の集会「どうする 東京都内で~震災と原発の廃棄物処理」
協賛の件-具体的取り組み
5) その他
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FoE Japan 緊急市民集会「3.11がもたらした震災廃棄物問題」
環境省 
H23.10.26締切「放射性物質汚染対処特措法に基づく基本方針骨子案」等に対する意見の募集(パブリックコメント)について
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関係記事:

2011年10月27日木曜日

池田こみちさんからのメール「災害廃棄物の広域処理の現状と課題」、セシウム焼却時排ガスデータNDの問題、滋賀報知新聞の県政批判記事、など

追記 20120111:
池田こみちさん「排ガス中に放射性セシウムが検出されるかどうかは、サンプリングの方法が適切かどうかにかかっている。しかし所管する文部科学省では、これについてまったく関知しておらず、外郭団体の財団法人日本分析センターに聞いて欲しいという無責任ぶり」、詳細は、以下レポートに。

「災害廃棄物の広域処理をめぐる諸課題」by 池田こみち 環境総合研究所副所長 
2011年11月8日 独立系メディア E-wave
http://eritokyo.jp/independent/ikeda-col1004...html

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20111027

今日池田こみちさんから以下メールが届きました。以下、池田さんの許可を得て、掲載します。感謝。
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差出人: Komichi IKEDA
件名: 災害廃棄物の広域処理の現状と課題
日時: 2011年10月27日 10:07:55:JST

みなさま
池田です。Bccで失礼いたします。
おはようございます。環境省は1021日締切で、全国の都道府県に市町村の受入状況を把握するように事務連絡を出していました。それに対する反発、批判が渦巻いています。
以下は、滋賀報知新聞(地方紙で県政を批判するめずらしい新聞社)の記事ですが、結果がどうなったのか、是非環境省は公表すべきですね。
通達では、どこが受け入れる意向を持っているかについては公表しないとしていますが、自治体は市民に黙って受入を決められません。地方自治体の現場を知らないといって批判されるのは当然です。
独立系メディアE-wave Tokyoにこの件をまとめましたので、ご覧下さい。
池田こみち  災害廃棄物の広域処理をめぐる現状と課題 http://eritokyo.jp/independent/ikeda-col1003...html
東京都は積極的に受入を表明し、環境省がそれを皮切りに推進しようとしているのです。しかし、破砕・分別の後の可燃ごみの焼却は東電の子会社でもある臨海リサイクルパワー株式会社、一社が受けることとなっており疑惑を感じる体制となっています。それに、排ガス中の放射性セシウムの測定値はすべてNDと報告されておりいかにも安全かのように見えますが、実態は分かりません。
検出下限値を明らかにしてないNDはデータとは言えません。東京23区一部事務組合に確認したところ、次のようなことが分かりました。以下、清掃一組との電話でのやりとりです。参考まで。排ガスの放射性物質測定方法については明確なマニュアル(公定法)がないはずです。4時間のサンプリングで十分なサンプルが得られるとは思えません。
−−
Q1 排ガスの測定結果はすべて不検出となっているが、検出下限値はいくつなのか。
回答:一組のホームページのFAQ「よくある質問と回答」に説明を記載しているが、下限値は書いていない。複雑な分析となるのですべてを書くことは難しい。
三段階に分けて測定しているので9つのデータとなる。
例えば:練馬区光が丘工場の場合(6/5測定)
              粒子状 水への溶出 活性炭への吸着
     -------|-------|----------|--------------|
   I-131 |  0.18 |   0.41   |    0.34      |
     Cs-134 |  0.14 |   0.25   |    0.21      |
     Cs-137 |  0.12 |   0.34   |    0.26      |
     -----------------------------------------
      単位:Bq/m3
Q2 分析機関はどこか。
回答:その都度入札で決めるが、この光が丘の場合は()分析センター
Q3 費用は1検体いくらか。
回答:この場合には、サンプリングまで入れて60,000円、分析だけだと33,000円であった。
Q4:サンプリングの時間(吸引時間)は?
回答:4時間である。
Q5:廃棄物の放射能は測定しているのか。
回答:していない。
Q6:これから福島などの災害廃棄物を受け入れる場合はどうなのか。
回答:まだ受け入れるかどうか決定していない。現在検討中である。
−−−−
滋賀報知:平成231027() 第16096
お上の言いなりでは地方分権などない  
http://www.shigahochi.co.jp/search.php?type=editorial&run=true&sort=open_time&sort_PAL
滋賀県は今月14日に環境省の通達を受けて、市町村に東日本震災の瓦礫受け
入れの意志の再確認を行った。
細野環境相が被災地を視察して、東京都が瓦礫受け入れを表明しているから全
国の都道府県に対しても再通達を行った。
瓦礫処理に対して全国の都道府県が共に対応していくことは大切な事ではある
が、その対応が遅れ半年以上も放置して瓦礫が山積みされて行き場を失ってから
では遅すぎてまさに泥縄状態と言える。
東京都は被災地から比較的近く広大な処分地を有しており、近隣住民等の同意
も必要なく、被災地から電力供給の恩恵を受けていたからには受け入れるのが自
然であろう。
滋賀県は通達を鵜呑みにして県内の自治体・一部行政事務組合に対して説明会
を開催し、焼却炉の余力を大津市、草津市、栗東市、彦根市、中部清掃組合(東
近江市など)、湖北広域行政事務センター(長浜市など)を合計して年間1万2
千680トン等としているが、各市町の焼却炉の実情を十分に調査しての数字な
のか疑いたくなる。
説明会ではほとんどの市町が「国の安全基準が正しいのか、市民へどう説明す
るのか」など拒否的な意見が多かったようだが、お上の言いなりでは県民の納得
は得られず、そんなことでは地方分権などあり得ない。
焼却炉建設時の苦労の声を実際に現地まで足を運んで聞いていないようでは、
まさに県政は宙に浮いていると言える。
嘉田知事さん、県民と心が遊離する様な県政は県民が望んでいないはずだが。

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 池田 こみち  Komichi Ikeda
  環境総合研究所   Environmental Research Institute (ERI)
    142-0064 東京都品川区旗の台6-1-4-201
    03-5942-6832 tel  03-5751-7464 fax
    E-mail: ikeda@eritokyo.jp
    WWW : http://eritokyo.jp/

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差出人: Komichi IKEDA

件名: 災害廃棄物の広域処理の現状と課題
日時: 20111027 12:07:34:JST



いつも私どものE-wave Tokyoをご覧頂きありがとうございます。
是非Twitterで広めて下さい。

ごみ探偵団に掲載の件は了解です。よろしくお願いします。

なお、志賀報知の記事の中の


 「東京都は被災地から比較的近く広大な処分地を有しており、近
隣住民等の同意も必要なく、被災地から電力供給の恩恵を受けて
いたからには受け入れるのが自然であろう。」

というのは実態を知らない「トンデモ」な内容ですので、注意しましょう。
滋賀県の人は東京都ましてや23区のごみの現状を知らないのですから、
安易な憶測で記事を書かないで欲しいですね。

 また、以下の鷹取のブログも紹介して下さい。重要な内容です。
除染の問題も含まれます。

◆鷹取敦  ICRP勧告からみた日本政府の対応の問題点
http://www.eritokyo.jp/independent/takatori-fnp0007.htm

池田こみち

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独立系メディア記事:

特集:秘密裏に御用学者が進める環境省の放射性瓦礫処理





2011年10月25日火曜日

メモ:環境省 災害廃棄物安全評価検討会(第1回)議事録 2011.05.15 〜一部抜粋

環境省の第1回「災害廃棄物安全評価検討会」会議の議事録を読んでみました。
今回読むことができたのは、環境行政改革フォーラム事務局のお陰です。彼らは環境省に情報開示請求をして議事録を入手、HPに掲載したのです。それで、閲覧ができました。事務局に感謝。但しその先があって、開示請求で公開されたのは第1回ー第4回の分だけだそうで、第5回以降は、環境省は作成しないことに決めたと一方的な通知があったそうです。環境省、一体何様ですか!の話で、めちゃくちゃなことになっています。環境省は、別の長い名前の特措法ができた後、「除染に関して」も非公開で「環境回復検討会」を開いていますが、その議事録が作成されるかどうかについても不明です。
以上、そうした経緯についてはこちらをどうぞ⇨環境省への議事録開示請求の経過報告 環境行政改革フォーラム 事務局

議事録、読みながら、以下気になる所下線を引いたり赤青ハイライトした所を抜粋しました。セシウムがバグフィルターで100%取れるとかについて、わずか数回しかやってない試験から立派な説明があったり、、、いろいろ面白いです。もし時間があれば残りの議事録も読んでみます。以下、ご参考まで。

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災害廃棄物安全評価検討会(第1回)議事録 2011.05.15 

4p
○大垣座長 それでは、続きまして議題の(2)福島県内の災害廃棄物の当面の取扱いについてであります。 
 事務局からお願いします。 
○適正処理・不法投棄対策室長 資料3-1でございますが、今お話し申し上げました5月2日の3省連名で公表したものについて、資料3-2として次につけてございます。 
(略)

5p 
続きまして、3.として、「浜通り地方及び中通り地方(避難区域、計画的避難区域を除く)について」の対応ですが、
(略)
その下に参考として、「クリアランスレベルとの関係について」ということで書いてございます。これは、今回の災害廃棄物がクリアランスのレベルのものと一緒に議論できない、クリアランスのレベルのものというのは、もともと原子炉等、そういった施設で使われていたものを、そのクリアランスのレベル以下であれば、通常の廃棄物として処理をしていいというレベルでございます。ただし、クリアランスレベルは、東京の環境放射能水準が0.07であり、これよりも大変に高いということで、クリアランスレベルでの処理は難しいということを書かせていただいております 

6 p

5.として、通常の一般廃棄物や産業廃棄物と、それから使用済みの自動車について記載しておりますが、大気中に放射性物質が排出された時期の後に野外に置かれたものは、汚染の問題はあまりないでしょうということでございます。これは、3月15日から22日ごろということですが、濃度の高いものが流れた時期がございますので、その時期のことを書かせていただいております。 
 屋外に置かれた家庭ごみ等の一般廃棄物については、災害廃棄物と比較して処理される量が少ない。そういうことから、処分について制限を設ける必要はないと考えております。それから産業廃棄物につきましても、前述の期間に野外に大量に置かれたものでない限りは、その処分について制限を設ける必要はないというふうに考えております。 
 それから、使用済みの自動車等につきましては、リサイクルする際に、鉄鋼業界等が自主的に定めた受け入れ基準がございますので、こういったもののレベルが確保されていれば、そのようなものまで移動や処分を制限する必要はないというふうに考えています 
6.につきましては、「災害廃棄物を取り扱う作業員の安全対策について」ということで、 ここは厚生労働省さんに書いていただきましたが、従来から、災害廃棄物につきましては厚生労働省からの通知も出されております。そういったものを守っていただければ問題はないとしています。 
 めくっていただきまして、次のページの上に参考として、厚生労働省の部長通知の抜粋が書いてありますが、ガレキ処理によるけがや疾病・感染症を防ぐため、マスク、ヘルメット、ゴーグル、手袋、底の丈夫な靴等の保護具を使用するとともに、肌の露出を避ける服装で行う必要があります。マスクは、できるだけ国家検定合格品またはこれと同等の性能の防じんマスクをしてくださいということで、これは既に通知をされておりますが、これと同等の対応をしていれば、今回の福島県の災害廃棄物の扱いについては、同様に扱えば大丈夫だということでございます 

7p
(略)
○大垣座長 ありがとうございました。それでは、ただいまのご説明、資料3と4でありますが、ご意見、ご質問等をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。どなたからでも結構です。 
○井口委員 1点、確認させていただきたいんですけども、今の資料で(5)の「通常の一般産業や産業廃棄物、使用済み自動車の取扱いについて」のところで、ここに書いていることはそのとおりだと思うんですけれども、産業廃棄物等について、スクリーニングはもうしなくてもいいという、最初から例外というか、対象にしなくていいというお考えでやるわけですか。 
チェックはもうしないという前提で、これは書かれているということでしょうか。 
○企画課長 ここの産業廃棄物に関して、野外に大量に置かれていたものでない限り、そうい

8p
うものでなければ特に問題はないということなんですが、それでは、野外に大量に置かれていたものはどうなのかというところに関しましては、個別に判断をしていかざるを得ないというふうに考えております。 
○井口委員 要するに、別途考慮するということですよね。 
○企画課長 そうです。 

22 p
大迫委員 それでは、今後の議論の参考にしていただきたいと思いまして、パワーポイントの参考資料3でありますが、今、モニタリング調査の結果等を速報的に報告されました。空間線量率という形で、仮置場での災害廃棄物総体のレベルを把握しておられる段階で、また、保安院さんは、それをサンプリングして、実際のその物自身がどの程度放射能濃度があるかということの把握をされている最中だということであります。 
 いろいろと放射線レベルの把握と、適正処理確保における論点ということで、今後どういった点に関して注意すべきかというところを少し整理させていただいております。 

24 p
(略)
それから、セシウムがほぼ寄与の中心だということでありましたが、3ページ目に、セシウムの性質と焼却時の挙動について、若干整理させていただいております。 
さまざまな文献等ございますが、全般的にいろんな知見を簡単に集約して説明するとすれば、 このようなことになるということで、セシウムの性質でございます。アルカリ金属でありまして、カリウム、ナトリウムと同じ属に入ります。それから、セシウム自身はもちろん金属ですから、水には溶けないわけですけども、一般的には塩で存在しますので、塩は水に溶けやすいということでございます。ただ、土壌に対する吸着性に関しては、粘土質に特に強く吸着しまして、深さ方向への移動速度は極めて遅いということで、粘土質であれば、年間1センチとか、 数センチしか動かないという知見もございます。そういう意味では、ほとんどが表面土壌に、粘土質であれば、蓄積するということであります。 
 それから、焼却時の挙動でありますが、他のアルカリ金属に比較しましても、揮発しやすい物質であります。特に塩素化合物、廃棄物の中には塩素を含むものがたくさん共存していますので、そういった塩素化合物が共存すると他の化合物形態よりは揮発が促進される可能性があります。 
日本の都市ごみ、これは我々の家庭系とか事業系の、そういう一般の廃棄物を燃やす焼却施設における調査で、これは放射性セシウムではなく安定セシウムなのですが、セシウムの挙動を調査しております。その場合は、ごみの中に入っているセシウムが燃えた後に、まずボトムアッシュ、我々は焼却主灰と言いますが、底に残る部分のアッシュに半分。それから、飛灰として排気ガスと一緒に飛んでいくばいじんとしての飛灰、これに半分の50%が移行していたという報告がございます。 
 それから、そのばいじんとして排ガスと一緒に飛んでいくわけですので、通常は廃棄物焼却炉においては、排ガス処理の、特に集じん装置において除じんされます。近年の廃棄物焼却炉においては、バグフィルター方式を、これはダイオキシン対策ということで、この分野の中で進めてきた対策技術がほぼ主流でありますので、高い集じん効率が確保されています。下に参考として書いてございますが、排ガス中のばいじんに関して、サブミクロンから数百μmぐらいが大体ばいじんの粒径の範囲で、平均粒径は20~40μmなんですが、集じん効率については、バグフィルターの場合は安定条件で動かせば、粒子径によらず、ほぼ100%電気集塵機に 
関しましては、サブミクロン付近では90%以上なんですが、平均粒子径付近の数10μでは

25 p
99.9%以上の集じん効率というのが一般的に言われていることであります。 
 以上、参考情報です。 
○大垣座長 ありがとうございました。ただいまの委員の大迫さんからのご説明で、何かご質問、ご確認すべき点あるでしょうか。どうぞ。 
酒井委員 非常に貴重な情報の要点を、要領よくご説明いただき、非常に勉強になりました。 
 それで、1点、ぜひお願いをしたいなと思いますのが、災害廃棄物の組成のところが、重量パーセントで今回示されていますが、これは、ぜひ容量比の把握を並行して進めていただくというのが、今後のために重要ではないかなと思っております。 
(略)
○杉浦委員 3ページ目の真ん中のところで教えていただきたいんですけども、セシウムは燃焼したときに揮発するということで、主灰に残っているのは50%かもしれませんけども、フライアッシュについているのかどうかということで、揮発して蒸気状でいたら、フィルターで取れるのか取れないか、木材を燃やしたときに大変な影響があるので、そこら辺も少し教えてい

26 p
ただければと思います。 
○大迫委員 今、私どもの解釈だと、もちろんガスは冷却されていきますので、セシウムの塩素化合物であっても、あるいはセシウム自身の揮発されたものであっても、物性から見ると、このバグフィルターの温度、あるいはそれ以前の冷却過程で凝結して固体になっているというふうに考えて、あるいはヒュームとして液滴になっているかもしれませんが、そういった形でフライアッシュにほぼ移行しているというように理解しております。 
○杉浦委員 大変安心しました。 
○大垣座長 ありがとうございました。ちゃんとした炉であれば。 

(略)
○大垣座長 それでは、続きまして、議題4に移りたいと思います。 
福島県内の災害廃棄物の処分方法等について、これは事務局より。 
○坂川企画課長 それでは、まず資料の5-2からご説明させていただきます。既に議論の中で出てきておりますけれども、既存の放射線モニタリングについてということで、簡単にご説明させていただきます。 
(略)

28p
(略)

2番の焼却処理をする場合の検討課題でありますが、災害廃棄物を焼却した場合に、排ガス処理により放射性物資を除去できるかどうか。また、焼却を行う場合、どのようなことに留意すべきか。さらに、燃えがら及びばいじんに濃縮されることが考えられますので、その管理、処理をどのように行うべきなのかということでございます。 
それから3番目がリサイクルであります。今回、災害廃棄物が非常に大量に発生しておりまして、リサイクル可能なものはリサイクルしていきます。もし放射線の問題がなければ、そういう考え方でリサイクルをできるだけ行っていこうということになっているわけであります。 
しかし、これについても放射性物質により汚染されているとすれば、そこは十分注意しないといけないわけであります。そこで、リサイクルを行う場合、どのようなリサイクル用途であれば可能なのかということを検討しなければいけない。主なリサイクル用途として考えられますのは、木くずについてはバイオマス燃料でありますとか、パーティクルボード。ガレキ類、陶磁器くずなどは、路盤材や埋立用材。金属くずはスクラップ原料。このようなものが考えられるわけでございます。 
それから4番目の埋め立てについてでありますけれども、災害廃棄物をそのまま、または破砕して、一般廃棄物最終処分場で埋立てを行うことが可能なのか。また、埋立てを行う場合、どのようなことに留意すべきか。 
(略)

29 p
(略)
そこで、比較的安全と考えられる処理を一定の管理のもとに暫定的に行うと。それと並行して処理施設での放射性物質の挙動等、さまざまな調査を行っていくと。こういうような対応が可能かどうかというところについてもご検討をいただきたいと思っております。また、比較的安全と考えられる処理とはどういうものなのかということですが、最初に埋立てについて、今回の仮置場周辺でのモニタリング調査結果によりますと、先ほどご覧いただいたように、災害廃棄物を集積しても周辺の空間線量率が特に高くなるわけではないということ。それから災害廃棄物は現状では、仮置場に集積しつつあるわけでありますが、まだそこまでいっていない災害廃棄物は非常に多いと。つまり、市街地等に散乱している状態であったり、仮置場に集積されている状態でありますが、そういう状態と比較すれば、むしろ最終処分場において一定の管理のもとで埋め立てたほうがより安全であるという考え方もあるのではないかということでございます。そこで、災害廃棄物の埋立てを次により行うこととしてはどうかと。 
埋立ての方法でありますが、最終処分場において適切に管理するという考え方から、他の廃棄物と区分して埋め立て、その場所を記録していくということが考えられると。それから、セシウムの場合、土壌に吸着されやすいということもありますので、埋め立てる災害廃棄物と、それから保有水等集排水設備という水を集める設備がありますが、その間に土壌の層が存在するということが有効ではないかと考えられます。通常は、土壌の層は大体あると考えられますが、埋め立てがほとんど始まっていない新しい処分場ですと、保有水等集排水設備の上に砂利とか砂ぐらいしか置かれていないというケースもありますので、そういうことがないようにと 
いう意味でもあります。また、飛散防止のため、通常の廃棄物の処分の場合と同様に覆土等のとか砂ぐらいしか置かれていないというケースもありますので、そういうことがないようにという意味でもあります。また、飛散防止のため、通常の廃棄物の処分の場合と同様に覆土等の対策も行うことが必要だろうと考えられます。 
それから、放流水については、定期的にモニタリングを行って安全性を確認するということも必要ではないかと考えられます。 
その次に、焼却でありますが、焼却については、ここでは放射性物質による汚染のレベルが低いと考えられる災害廃棄物から、安全性に配慮しつつ、次により焼却処理を行うこととしてはどうかということでございます。ここで放射性物質による汚染のレベルが低いとするというのは、これはどういうレベルかということで、一つ、ここで考えられる目安としては、会津地方と同程度以下ということで考えられないだろうかと。その場合、市町村単位での選定ということでございますけれども、あとから配布した資料に箱ひげ図が載っているわけでありまし

30 p
て、これは先ほどの福島県の4㎞メッシュモニタリング結果を市町村別に並べてみたものです。 
左側から、浜通り、中通り、一番右側が会津ということで並べてみたものです。会津地方はご覧のとおり、大体が0.5と0の間に入っています。0.5を超える地点は非常に少ないということであります。こういった分布と同じような市町村が、実は中通りにもあるわけでございまして、ここで言いますと石川町、玉川村、平田村、浅川町、古殿町、それから小野町、中島村、矢祭町、塙町、鮫川村と、こういったところはいずれも会津地方とほとんど同レベルと考えると、こういう考え方ができるのではないだろうかということでございます。 
それから、放射性物質による汚染レベルが低いとする目安について、仮置場単位での選定が可能かどうかについて、環境省が行った仮置場周辺でのモニタリング調査結果を活用いたしまして、仮置場周辺でも十分に低いというところについても、これも汚染のレベルが低いと、ここで言うところの低いということに該当するのではないだろうかということ。 
それから、焼却する施設として、どのような施設でもよいのかということが課題になるわけでありますが、先ほどご説明いただきましたように、排ガス処理装置としてバグフィルターでありますとか、電気集じん機などがありますけれども、これは一定の排ガス処理装置に限定すべきかどうかという課題があります。 
最後に、燃えがらとばいじんの処理方法でありますけれども、これについてはかなり濃度が高くなるということも考えられますので、保管するかまたは最終処分場に埋め立てることとしてはどうかということです。ここで先ほどご説明した下水汚泥の取り扱いが参考になるかと思います。下水汚泥の場合もかなりセシウムの濃度などが高くなっておりますけれども、あちらの場合は保管するか、または管理型最終処分場に仮置きするというようなことになっております。それと同様の対応が考えられるのではないだろうかと。ただ、埋め立てる場合には、他の廃棄物と区分して埋め立てた場所をきちんと記録をするということにしてはどうかということでございます。 
それからリサイクルでありますけれども、まだリサイクルについては用途別にいろいろ考えなければいけませんので、本日の段階では、まだこれらを示すことはできない状況でございます。 
また、必要な調査については検討しなければいけませんけれども、焼却施設においては排ガス処理設備でどの程度除去されるのかというところの確認を行う必要があります。それから燃えがら、ばいじんに含まれる放射性物質の濃度、さらには施設の敷地境界における空間線量率、こういった調査が必要ではないだろうかと考えています。さらに埋め立て処分場におきま

31 p
しては、浸出液処理設備の処理前後の水に含まれる放射性物質の濃度、敷地境界における空間線量率、このような調査が必要ではないかと考えているところでございます。 
以上、できるだけ早く処理をしたいという場合に、この程度のことが可能かどうかというようなことでご検討をいただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 
○大垣座長 ありがとうございました。一番重要な議題でありますけれども、それでは、先ほど資料のデータの説明もありましたが、どうしましょうか。先にデータの説明で特に何かご質問があれば、それだけ伺っておきましょうか。その後、今の資料6についてご意見をいただきたいと思います。いかがでしょう、先ほどのデータ関連で。 
ほかに何かデータ上なければ、処理方法に関する検討課題について、これでいいでしょうかという部分とご意見をいただきたいという部分がまざっておりますが、いかがでしょうか。 
○大塚委員 科学的な詳しい話はまたしていただければありがたいんですけれど、幾つか質問を最初に伺っておきたいんですけれども。一つは、まず埋立て、焼却、リサイクルについて、優先順位はどのようにお考えになっているのか。これはまさに質問で、お伺いしておきたいところでございます。一般的に言って、とにかく出てしまっている放射性物質なので、どうやって付き合っていくかということを考えなくてはいけないし、どのように管理していくかということを考えなくてはいけないと思いますけれども、他方で、多分近隣住民から何か出てくるような紛争、当然、一応考えておかなければいけないことだとは思いましたので、それに対して 
どういうふうに対処するかということは、最初からある程度考えておいたほうがいいかなという感じがしています。 
そういう観点からすると、この放射性物質が入っている災害廃棄物について、リサイクルをどの程度考えていくのかというのは、現実的な可能性も含めて私はまだちょっとよくわからないところもあって、結局除染しなくてはいけないということになると思うんですけれども、除染した場合、また除染した汚水をどうするかということも当然、考えなくてはいけないと思うので、それが社会的な費用の低減とかという、全体的な見地から見て、何が最適というか、最も合理的なのかというのは、むしろ科学者の先生方にお伺いしたいところですけれども、ぜひご検討いただきたいと思いますし、私も3Rを推進してきた一人ではありますが、今回のこ 
の放射性廃棄物に関して、何が何でもリサイクルを進めなくてはいけないとは必ずしも考えておりませんので、その辺は虚心坦懐に、何が合理的かということを考えていくほうがいいのではないかと思っております。 
もう一つ伺いたいのは、先ほどセシウムとヨウ素の話が出ていましたけれども、ストロン

32 p
チウムとか、プルトニウムとか、コバルトとかも多少は出ているわけですが、その辺のことは考えなくてもいいような量だと考えてよろしいんでしょうかということも、一応お伺いしておきたいところがございます。 
いろいろあって申しわけありませんけれど、もう一つ、先ほど集じんフィルタにセシウムが残るものが多いということで、基本的に焼却していっていいと思うんですけれども、その場合に、焼却した後の燃えがら、ばいじんを最終処分場に入れるとき、これはかなり濃縮されているわけですよね。それは単なる埋め立てとは違ってくる話になると思うので、こういうものを最終処分場に埋め立てたときに、どういう保管方法が必要なのかというのは、ある程度特別なことが必要ではないかと思うんですけれども、その辺も科学的な話になるので、私は若干想像で申し上げているだけで恐縮ですけれども、ぜひご検討いただきたいところでございます。 
以上でございます。 
○大垣座長 三つご質問があったという理解でよろしいですか。リサイクルに関連する話、ストロンチウム、コバルトに関する話、それからばいじん、放射性物質が濃縮されたかもしれないという点。 
○大塚委員 もう一つ優先順位ですね。埋め立てを優先するかという四つですね。 
○大垣座長 優先順位ね。最初に優先順位。 
大臣官房長 では優先順位について、考え方だけお話しさせていただきたいと思います。当然、リサイクルをしてリサイクルできないものは焼却をして埋め立て処分という流れが当然考えられるわけですけれども、慎重に考えているという意味で、焼却とかリサイクルを慎重に考えましょうという意味で、こういう順番にしてございます。 
関連いたしまして、参考資料1、下水汚泥の扱いについてご確認いただければと思います。 
これを4枚あけていただきますと、別添3という資料が出てまいります。参考資料1の原子力災害対策本部名の資料の別添3でございまして、これは原子力災害対策本部から関係省に対して下水汚泥の取り扱いについての考え方を指示されたものであります。環境省も on of them で災害対策本部から言われているわけですが、1.脱水汚泥の取り扱いの基本的考え方につい てというところでございます。(1)のところをご覧いただきますと、脱水汚泥のうち、㎏当たり10万ベクレルを超えるものなど、比較的放射線濃度が高いものについては、可能な限り県内で焼却・溶融等の減容化処理を行った上で保管ということで、一般的に焼却、溶融というのは認めているわけでございますけれども、比較的高いものについては県内で行ってくださいと 
いうことです灰については容器等に封入するということです。(2)のところで先ほどのく

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だりが出てくるわけでございまして、焼却・溶融したものについては県内の下水処理場、または一般に下水汚泥を埋め立て処分している管理型処分場の敷地内に仮置きをしなさいということでございます。 
したがって、下水汚泥の扱いについては、一般的に焼却というのは認められた形でそのかわり灰については厳重な管理下に置きなさいと、こういう言い方を原子力災害対策本部はしてございます。 
あとリサイクルの点についてでございますけれども、これは私どもから先ほどご説明を申し上げました資料の中にも出てまいるわけでございますが、資料の3-1のところで、これは説明の繰り返しになるので、ご覧いただくだけにいたしますが、環境省資料の3-1の当面の取り扱いについてという資料の1枚を開けていただきまして、5.のところに使用済自動車の取り扱いというのが出てまいりまして、ここでは使用済自動車については鉄鋼業界等の自主基準がございますので、その範囲でやっていただければというようなことを思っております。 
一方、家電でございますけれども、これは一般的に屋内にあったものが順次、仮置場に搬入されるということでございますので、ずっと屋外にあったものに比べれば放射線量は低いかなというような認識でございますけれども、いずれにしろリサイクルは慎重にやるべしと、こう思っておりまして、整理をした上で次回にお示ししたいと思っております。
学術的な面については、よろしければ大迫先生から。 
○大垣座長 ストロンチウム、コバルトのセシウムとの違い、あるいは動きの違い等もし知見があればお願いします。ばいじんの処分の話もありましたので。 
大迫委員 ストロンチウムについて検出されたという報告例も出ておりますが、その濃度レベルについて今回、考慮すべきほどの寄与があるかどうかということに関しては、私どもが今までの濃度レベルから見ると、今は考慮する必要はないのではないかという判断で、もちろん何十年もたった後とか、半減期の違いによる部分はあるかと思いますが、その絶対量を含めて 今は考慮に入れる必要はないというふうに判断をしております。 
ばいじんの管理に関しては、いろいろと埋め立て処分の中でも区分してやるとか、あるいは今回の検討の中には被ばく防護と言いますか、作業者の観点で、通常の作業者がばいじんを扱う、もちろんダイオキシン等、ばいじんには濃縮されているという面から見ても厳重な作業上の管理もしているわけですが、そういったことと同程度でいいのかどうかということに関して、今日は触れてないので、今後もう少し検討して整理されるかとは思いますが、実際の埋め立て処分場の中でどういうふうに管理していくかとか、あるいは、これはここに入れたほうが

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いいのかとか、そういったところは今後検討すべきではないかと思っています。 
○大塚委員 一つだけ。リサイクルに関しては使用済の自動車とか家電の話は教えていただいたんですけれども、ガレキの木材とかは結構あるわけですよね。こういうのは縮減もするのかもしれませんけど、むしろリサイクルというと、そちらのほうを思いついたりするんですけれど、その辺はいかがですか。 
○大臣官房長 それは考え方を整理いたしますが、下水汚泥のときの原災本部の考え方が、下水汚泥がセメントを原料としてリサイクルされていると。そのシナリオが、そのまま認められるのかどうなのかということでございますけれども、今まで測定された下水汚泥の最高値の2倍のものがセメントの製造プロセスに入ったという場合を仮定しても、なおかつ製品セメントの放射線量は、労基法のクリアリングレベル以下になるというシミュレーションをした上で認められております。したがって、今のところのリサイクルは、製品中の放射線レベルが労基法のクリアランスレベル以下ならばリサイクルのシナリオも認めると、こういうことではないか 
と推測しております。 
○大塚委員 ぜひ風評被害が起きないようにしていただけるとありがたいと思います。PRも含めてお願いします。 
○大垣座長 ありがとうございます。ほかに。 
井口委員 二つ質問をしたいと思います。一つは、埋立ての方法に関して、最終処分場において、ほかの廃棄物と区分して埋め立て、記録したらどうかというお話すけれども、これは埋立処分のものについては、コンクリートとか、いわゆる減容しないものですよね。今の場合の災害廃棄物に含まれるそういうものというのは、放射能濃度といいますか、そういう点でいくと非常に薄いもの、もともと薄いものですよね。焼却して少し濃度が上がれば、こういう考え方もいいと思うんですけれども、もともと薄いものなんだから、普通の一般のいわばクリーンなものと逆にまぜてしまうことによって、希釈という点から、区別するよりはまぜてしまっ 
たほうが、この見立てに関しては、安全性の点では高くなるのではないかと思うんですけれども、それについてはどうして分けようとお考えになったのか、その意図をお伺いしたいというのが1点。 
もう1点は、焼却についてですが、放射性物質の汚染のレベルが低いとする目安を考えるときに、会津地方と同程度以下ということは、空間線量率で会津地方と同じようなレベルであったら問題ないという発想なんですけれども、これもやっぱり災害廃棄物からの放射線レベルを評価しないと、単に今、測っている空間線量率だけで判断するというのは、迅速にやる点で

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はいいと思うんですけれども、少し拙速じゃないかという気がします。 
少なくとも災害廃棄物の寄与がこんなものであるというのを出してから、先ほど大迫先生から濃度の相関がありましたよね。ああいうもので、少なくとも濃度に換算して、こういうレベルで問題ないので行いますと、そういう手順を踏まないと、単に今の空間線量率が低いからいいというふうにしてしまうのは、後で説明に困るのではないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。 
○大垣座長 2点ありましたが、よろしいですか。 
○企画課長 最初のご質問ですが、今回、最終処分場で場所を区分するという考え方をとったのは、おそらくではありますが、この災害廃棄物についてクリアランスレベルなどと比べると高い可能性があるからだと思います。そういうものについて、普通の廃棄物と全く同じように扱っていいんだろうかと、本当に大丈夫かと、まだ若干自信が持てないところもありまして、そういう意味で区分して場所をはっきりさせておけば、何かあったときに次の対応がしやすいのではないかと考えています。念のためというような考え方でこのようにいたしましたけれども、そこはまたいろいろご意見をいただければというふうに思っております。
あと、その次のところで、ご意見ごもっともかなと実は思っておりますけれども、ただ、もう一つには、市町村単位で見るとかなり低い市町村がありまして、そこは恐らくは災害廃棄物もさほど汚染されていないと想定されるのではないだろうかと。そういうところについては今までの調査結果をもとに焼却を行っていくことができるのではないかと思ったのと、もう一つの仮置場単位でのところについては、井口先生のご意見も、確かにそういうこともあるなというふうに私も思いますので、そこの点については少しご議論いただければと思っております。 
○大垣座長 むしろ、今の2番目の観点は、中通りでも仮置場単位で問題なければできるではないということですね。 
○井口委員 ロジックは一貫している必要があって、簡単なところをやるというのはいいと思うんですけれども、やはり全体を統一して、同じような方針でやっていますという、そういう姿勢が必要ではないかと思います。 
○大垣座長 今後あってはならないんですけれども、万が一何か新たに濃いものが流れるようなことがあって、会津地方に到達するようなことが万が一あった場合に、ロジックがわかりにくくなりますよね。そのときはまた別の話になるでしょうけど。今のお話は、改めて少しご意見等お願いいたします。

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○大迫委員 今回、市町村別にとか、あるいは仮置場別にとかあるわけですが、災害廃棄物は市町村間を超えることはほぼないと思いますので、一つの市町村の中に複数の仮置場があるわけですが、市町村という単位で判断してもいいのではないかと私は個人的には思っておるわけです。一つの市町村でどっちの仮置場に持っていくかみたいな判断は、そこの地域、地域でいろいろとあり得ると思うので、今回の仮置きの結果が、定常的にこういう状況のままなのかということ自身も、今後の処理計画の中できちっと考えておく必要があるかと思います。 
確認しておきたいのは、基本的に埋立てと焼却で、もちろんその施設の配置から見ても、市町村内でおさまらない場合もあるわけですが、先ほど下水汚泥は県内という話が出ていたわけですが、少なくとも今回の処理の対応方針のコンセプトとしては地域内というような意味合いの方針でいくという理解でよろしいでしょうか。 
○企画課長 そこのところについては、少なくとも当分の間は県の中でということが求められるのではないかと思っております。十分な安全性が確認されれば、県の外というのはあり得ますけれども、当分の間は県内ということが適当ではないかと考えております。 
新美委員 焼却の施設に関連して、一定の排ガス処理施設を有するものに限定するとした場合に、焼却能力は確保できるのでしょうか。絞り込みすぎますと、焼却する能力は相当程度下がると思われます。焼却施設をどこまで広げるか、焼却能力とはトレード・オフの関係があるので。
○大臣官房長 ほかの地域の扱いなんですけれども、既存の一般廃棄物の焼却施設は、住民の方々が日常生活を送っておられますので、一定量のごみが出てきて、余力があってもそんなに大きな余力はないと考えられます。それに比べて、今回の発生量は何年分という単位の莫大な量が発生していますので、仮設の焼却炉をつくって、それで3年なり数年間、災害廃棄物を専門に焼却処理することが考えられます。終われば、それは解体撤去するというやり方を考えているところが随分ございます。 
○新美委員 それだったら結構でございます。 
杉浦委員 焼却についてですけれども、放射性物質による汚染のレベルが低いとする目安を市町村単位で選定する場合、4㎞メッシュのモニタリング結果を使うということを根拠としているわけですけれども、会津地方での処理を認めている理由が、ここのことを言っているのであれば、同じように行ってもいいというふうになりますし、それから仮置場単位での選定の場合、環境省さんが行ったモニタリング結果を活用と書いてありますけれども、先ほど整理させ 
ていただいたように、周辺住民に影響がないということが主目的であって、こういうことにも 

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使えるという説明を少し変えなければ、ここの説明としては少し弱いのかなと思います。ですから、保安院さんのデータを待つことが可能なのか、それとも井口先生も少し見たほうがいいよということをおっしゃられたと思いますけれども、ですから、仮置場単位で行う場合は、少し環境省さんの行ったモニタリングの意味を少し言いかえをしないと難しいのかなと思います。市町村単位で行う場合については問題ないと思います。仮置場単位については修正すればよいと思います。 
○大垣座長 先ほど、右上に取扱注意と書いた資料の中の2行だけ書いてあるところの表現との兼ね合いですが、よろしいですか。 
酒井委員 先ほど埋め立てのところに関して区分埋め立てとか、記録とか、こういうところ、かえってしないほうがいいのではないかというご意見が出たところですけれども、これまで廃棄物の政策を拝見してきた中でいきますと、やはり廃棄物処理法自体が放射性物質の汚染物というものを除くということで運用してきた、こういう長い歴史の中で、それに第一歩、こういう形で周辺状況の制約で踏み込むということであれば、やはり企画課長が言われたように、クリアランス以上である限りは、一旦、一定の管理ができるということを世間に宣言しておくということが、やはり非常に重要なポイントであろうと思っております。そういった意味で、こ 
この埋め立てのところについての一定の記録ということは、これはやはりきちんと実施しながら進めるという、そういう方針は強く支持をしたいというふうに思います。あえて発言させていただきます。 
○大垣座長 その点は私も同じで、こういうことを実施したときには必ず放射性廃棄物処理とどう平仄が合ってくるのかという話になりますので、今の酒井先生の意見に私も同調します。 
○杉浦委員 先ほど説明していただきました参考資料1、別添3の災害対策本部が出した汚泥の件ですけれども、1のところの10万 Bq/kgを超えるものについて、これはどの法律で処分するのかということで、放射性廃棄物でないとすると、これは放射性廃棄物にしてもいいような数値のものでもあるんですけれども、そこを余り蒸し返さないほうがいいのかもしれませんけれど、そのことに関連して、そこの整理をきちっとしないといけないと思います
○酒井委員 おっしゃるとおりです。そのことも含めてです。 
○大臣官房長 なかなかそこは難しい話でございますけれども、要は現行の法制度ではある一定部分については除かれています。そういうものをコントロールする法制度があるかないかと、イエスorノーで聞かれれば、ないという状況のもとで、一定のスピード感覚を持って危機管理をするにはどうしたらいいかということで、原子力災害対策本部という枠内でやっていただい

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ているということなんだろうと思います。 
したがって、我々もよく国会で聞かれるわけですけれども、当面の対策と、ある一定の段階で、改めてこういう事態を日本の法制度でどうコントロールしていくのかという議論と、ちょっとステージが違っているのではないかなと思っておりまして、また、それはそういうふうにきっちり法律で、いろんな観点から総合的に検討するというステージが今後出てくることは否定できないと思います。 
○杉浦委員 そうすると、後々の基準値の話に、線量の値につながっていく話だと思うんですけれども、今おっしゃられたとおり、今はまだ緊急事態であって、ICRP、国際放射線防護委員会の考え方としては、時期に応じて、あるいは段階が収束してきたからということで、20~100mSv、1~20 mSv、それから1mSv以下で、最終的には1mSvにすべきだという考え方があります。ですから、ここの表現でも非常に気をつかわれていると思うのは、仮置きだとおっしゃっていて、廃棄物なら最終的な処分を考えて、今まで使っている基準を適用しなければいけないのかというところは少し緩めに考えないと、物流がこれだけ出てきて、今スピード感を持ってというところがすごく大事だと思いますので、ずっとこれを使うのではなくて、ちゃんと事態が落ちついてきたら下げるということを確認した上で、少し実態を見つつ対応可能な基準を考えていくということが必要ではないかと思います。 
○大垣座長 ありがとうございます。ほかには。 
○大臣官房長 ちょっと補足で一言だけ。 
そういうことがございますので、私ども、放射性災害廃棄物という言葉ではなくて、放射性物質によって汚染されたおそれのある災害廃棄物についてどう考えるのかという問題設定で、今議論させていただいております。 
○大垣座長 誤解が生じないように。 
ほかにはよろしいですか。 
(なし) 

○大垣座長 貴重なご意見ありがとうございました。 
それでは、ほかにないようですので、次に進んでよろしいでしょうか。次というのはその他になりますけれども、よろしいですか。 
○企画課長 ちょっと確認させていただきたいんですが、私どももできるだけスピード感を持ってやっていかなければいけないということで、可能な処分はなるべく早くしていくと。一方で、私どもも原子力安全委員会ともいろいろご相談をしながら対応していますので、きょうの

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結果を踏まえて、また原子力安全委員会ともご相談をしたいと思っているのでありますが、今日のご議論を総括してみると、まず埋め立てのところは、こういったやり方でさほど問題はないんじゃないだろうかと。それから、焼却は、仮置場単位で放射性物質による汚染レベルが低いことを判断するのであれば、保安院さんの測定結果、調査結果も待ってまた改めて検討すべきであるというご意見が多かったように思います。ただ、アの部分、市町村単位での設定のところは、これでもいいのではないかというご意見もありましたので、そういう方向でよろしいかどうか、ご確認をさせていただければと思います。 
○大垣座長 焼却に関しては、①の放射性物質の汚染のレベルが低いという判断は、会津地方と同程度以下と判断して、市町村単位で決めると。 
○企画課長 市町村単位での選定については、同程度とみなされる市町村が幾つかありますので、そういうところはこのような考え方でよろしいかと。ただ、イのところは、保安院さんの調査結果を待った上で判断というご意見が多かったように思いますので、そのような考え方でよろしいかということでございます。
○井口委員 その方式でいいと思うんですけれども、後づけでもいいから、会津地方と同じ目安だと、イ)でやった評価でも問題ないということを言わないといけないと思うんです。そうしないと、さっきも言ったようにロジック的に一貫しないでしょう。なので、そこはぜひやっていただきたいと思います。迅速にやる分については異存ありませんので、そこはぜひよろしくお願いしたいと思います。 
○大垣座長 どうもありがとうございました。 
○企画課長 それでは、その他のところなんですが、一つご相談したいことがありまして、実は昨日、復興構想会議というものが開かれています。これは被災地の復興をこれからどうやっていくかということで、有識者の方に集まっていただいて、政府で会議を開いているわけでありますが、その会議の中で、草むしりをしたいんだけれども、その草が放射性物質によって汚染されているおそれがあると。普通は一般廃棄物ですから、市町村のごみ収集に出せば燃やされてしまうんだけれども、そういうことで大丈夫なんだろうかと、こういうご質問があったと聞いております。そこで、私どもの今までの整理では、一般廃棄物は普通屋内にありますから、 
これは問題がないと。ただ、一部一般廃棄物でも屋外にあるものがあります。それが収集されるケースもあるけれども、それは量的に非常に少ないので、そういうものは焼却しても構わないと、こういうことで市町村に対して説明をしております。ですから、草むしりについても、普通の家の普通の庭であれば、そのぐらいであれば問題はないのではないかと考えております

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けれども、そのようなことについて何かご意見がありましたらお願いをしたいと思っております。 
○大垣座長 いかがでしょうか。これは福島県のどこになるんでしょうか。 
○企画課長 場所までは分からないんですが、そういうようなご質問が昨日あった。 
○大垣座長 お寺ですか。 
○大臣官房長 ご家庭よりは雑草が生えると思います。 
○企画課長 これは草むしりですので、災害廃棄物ではなくて普通の廃棄物なんだろうと思っておりまして、ですから量が草むしりにしては大きいというものでなければ、我々としては大丈夫なんじゃないかなと考えています。その程度は認めざるを得ないのではないかなと思っているところでございますけれども、何かそれについてご意見などありましたらお願いしたいと思います 
○大垣座長 私から確認で、例えば中通りで一般廃棄物が出ますよね。それは一般廃棄物、普通に処理する災害廃棄物として仮置場に置いたものに関してこの議論があるという、改めて確認、そういうことでよろしいですか。 
○企画課長 そのとおりなんです。ですから、今それとは違う話を私してしまって混乱させてしまったかもしれません。 
○大臣官房長 5月2日に環境省から中通り、浜通りの市町村の皆様方にご説明した、先ほどの資料の3-1なんですけれども、聞いていただければよろしいと思うんですが、屋外に置かれた家庭ごみ等の一般廃棄物については、災害廃棄物と比較して処理される量が極めて少ないので、その処分について制限を設ける必要はないと考えておりますと、こういう言い方でご説明していますので、庭の雑草もこの範疇で、特に別の扱いをしなくてもいいのではないかというようなアドバイスをいただければ、そのように答えさせていただきたいと思います。 
○大垣座長 ということだそうです。特によろしいですか。よろしいですかというのは、今、官房長が取りまとめた説明でよろしいですか。 
(はい) 
○大垣座長 それでは、そういうことで。 
○企画課長 ありがとうございました。 
 もう1点、ご相談があるんですが、本日の会議は非公開ということで、関係省庁と福島県さんと各委員の先生方と、こういうことで開催させていただきました。ただ、この後、会議の終わりにマスコミのカメラ撮りが入ることになっていまして、終わった後、私ども事務局から記

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者の皆様には今日の概要をご説明する予定になっています。次回以降もできれば今日と同じような形がいいのではないかと思っておりますけれども、何かこれについて委員の先生方からご意見がありましたらお願いいたします。 
○大垣座長 この会の公開の件ですが、どうでしょうか。今日のような方式でよろしいですか。 
○大垣座長 じゃあそういうことで。 

(略)
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災害廃棄物安全評価検討委員会第14回議事録情報開示- 環境行政 ...

eritokyo.jp/independent/eforum-col102.htm - キャッシュ
2011年9月28日 – ←エントランスへはここをクリック. 災害廃棄物安全評価検討委員会第14回議事 録 -情報開示-. 環境行政改革フォーラム事務局. 掲載月日:2011年9月28日 独立系メディア E-wave 無断転載禁. 環境行政改革フォーラム事務局では2011年7月19日 ...

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