「Aさま、昨日のメール、ありがとうございます。
ゴミ問題で一番気になっていたのは
プラスチックに含まれる重金属が
焼却で気化してまわりにまき散らされているという点です。
この辺もシンポジウムでは取り扱うようで
どんなレポートになるのか楽しみです。
ご指摘された点は、先日の学習会でも、中心の話題でした。最終レポートが出たらまた連絡しますが、その前に中間報告です。
池田さん/鷹取さんは、この件の一組の調査手法及び結論データを、「一番おかしい」事例として説明しました。
その理由として、調査方法に多大な問題があるため得られたデータが無意味なものでしかないとのこと。
周辺大気の影響を調べるには、1)連続測定(24時間ー連続年)、2)異なる工場周辺大気の採取地点の統一性、3)工場からの煙の風下で測定(気候条件を考慮)、また3)測定場所は煙の落下地点(最大着地濃度との関係)の必要があるそうです。
*但し、3)と4)は風速、大気安定度などの気象条件によって変わりやすく、設定するの が非常に難しいため、池田さんたちは松葉を使った試験方法を採用している(後述)。
これに反し、一組の測定方法は、1)1回(4時間)きりの測定、2)異なる工場周辺の採取地点はバラバラ、3)煙の風下で測定していない、3)煙(排ガス)が落ちる所で測ってない。従って、測定しても意味がない方法を使っている。
また、一組は有害物質に関して大気に漏れ出したガス状のものは調査していない。調査したのは個体に付着したもの(=工場周辺の土)を採取、分析しているだけ。一組の結論は、例、浮遊粉じん中の鉛濃度「検出されなかった」としている。
ーー池田さん/鷹取さん、廃プラ焼却後は、「検出された」のデータが一つも出ていないが、これは不自然。「本当ですか?」というデータ。なぜなら焼却開始前、焼却停止時には「検出されていた」数値が(廃プラ焼却)開始後出なくなっているから。(これは一例ですが、全てのデータで比較検討ができない意味のないものが多い。)
池田さんの研究所では、焼却炉周辺大気への影響を調べるために、クロマツなどを使った松葉調査を実施してきたそうです。(焼却炉周辺のマツの葉と離れたところの葉の重金属類などの蓄積濃度を経年的に比較試験)。以下、試験の手法を含め過去に調査発表された内容のサイトです。
♧「マツの針葉を生物指標とした大気中の金属元素濃度の把握」by 池田こみち/環境総合研究所
http://eritokyo.jp/Ikdda_endoc_society2008-12.pdf
今回も池田さんは上記の手法で集めたデータを使用して、一組の方法とデータのいい加減さを明確化していると感じました。
以上、よろしくお願い致します。」
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