2011年8月2日火曜日

20110802 日経エコジャパン:どうなる放射能汚染物の処理【4】“原発並み”の放射能抱える東京の下水道施設

以下記事(4)、下水汚泥焼却炉排ガス中の放射能測定方法等、詳しく検証されています。
ご参考迄。





どうなる放射能汚染物の処理【4】“原発並み”の放射能抱える東京の下水道施設
下水道施設が放射性物質の集積地点となっている──。下水道が生活の場から放射性物質を取り除くという非常に重要な機能を果たしている反面、外部への流出による“二次汚染”が懸念されている。(2011/08/02)

以下 1/5ページ 転記:
下水道施設が放射性物質の集積地点となっている──
 下水道が生活の場から放射性物質を取り除くという非常に重要な機能を果たしている反面、もともと放射性物質を取り扱う施設になっていないことによる外部への流出による二次汚染が懸念されている。
原発並みの放射能
 東部スラッジプラントの周辺を調査し、同プラントからの放射性物質の再飛散の危険性を指摘した神戸大学大学院教授の山内知也氏がとくに懸念していたのは下水道施設に集まる放射性物質の量である。
 「焼却灰で1kg当たり1万ベクレルとか2万ベクレル。それが1日に100。(下水道施設には)すごい量の放射能があることになります。普通の研究室が持っているレベルじゃない。これは原発並みですよ」
 下水道施設に集まる放射性物質の量について、東京都議会議員の柳ヶ瀬裕文氏が試算し、624日に都議会で発言している。
 「東京都から提出された1日当たりの汚泥の量、焼却灰の量、そして放射能の量、こういったものを掛け合わせていくと、1日当たり東京都全体下水汚泥の総放射能量、これは約215000ベクレルになります。焼却灰の放射能総量、これは176000ベクレルなんですね」
 1日で約215000万ベクレル。これが東京都の下水道施設に集積される放射能量という。仮にこの状況が1年間続くとすると、78475000万ベクレルである。これほど大量の放射性物質が集積される場所は原子力関連施設以外ではまず考えられない。
 柳ヶ瀬氏の都議会での質疑の引用を続ける。
 「とてつもない量の放射能、放射性物質を扱っているわけですが、ポイントは、放射性物質は焼却してもどこかに消えることはないということなのです。その姿が気体になったり、固体になったりはするものの、トータルの放射能量、これが減ることはありません。つまり、この汚泥に存在した215000万ベクレル、焼却灰となって捕集した176000万ベクレル、この数字を引いた139000万ベクレル、これが行方不明となっているのです。どこに行っているかわからない。都は、この39000万ベクレルがどこに行ったのか、これを合理的に説明することができるのでしょうか」
 この質問に東京都の松田二郎下水道局長は答えなかった39000万ベクレルの行方について、柳ヶ瀬氏が質疑の中でこう述べている。
 「大きな可能性としては、これは2つあります。排ガスとなって大気に排出されている、もう1つは、水処理によって溶けている、そのどちらかです」
 この行方不明の139000万ベクレルが施設外に出ているとしたらどうだろうか。大気中への1年間の放出量は14235000万ベクレルにおよぶ。これがどのような数字なのか。
 たとえば、青森県六ヶ所村に、原発から発生する使用済み核燃料からウランとプルトニウムを取り出す六ヶ所再処理工場がある。この六ヶ所再処理工場が1年間に放出することを許されているのはヨウ素131170億ベクレル、セシウム13711億ベクレルである。これらを合わせた181億ベクレルに比べると、東京都内の下水道施設から放出される放射性物質は8に及ぶのだ。
 施設ごとの試算でも、たとえば新河岸水再生センター(板橋区)では1日で約13700万ベクレルが行方不明となっている。年間で約500億ベクレルに達し、六ヶ所再処理工場の3倍近いとの結果が出ている。
...続:http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20110729/107086/ 
ーーーーーーーーー
バックナンバーは:

どうなる放射能汚染物の処理【3】南部スラッジプラントでも飛散の可能性
東京都には20カ所の下水処理場に加えて、2カ所の汚泥処理施設がある。汚泥処理施設の江東区の東部スラッジプラントから放射性物質が再飛散しているのではないかとの指摘を前回紹介した。では、もう1つの大田区の南部スラッジプラントの状況はどうなのか。 (2011/07/22)




どうなる放射能汚染物の処理【2】下水道施設から“二次汚染”の懸念
福島原発事故による放射能汚染は首都・東京でも徐々に明らかになってきた。その問題の根深さの一端を示す記者会見が6月7日、東京都庁の記者クラブで開かれた。『NO! 放射能「江東こども守る会」』代表の石川綾子さんが発表した。 (2011/07/12)




どうなる放射能汚染物の処理【1】すべては燃やしてからで本当によいのか
福島のみならず関東各地で次々と高濃度の放射性セシウムが検出されている下水汚泥。その処理をめぐり6月16日、政府は新たに方針を発表した。今回の方針が意味するところは上下水道汚泥の処理のみならず、今後の廃棄物処理においてきわめて重大である。 (2011/07/11)

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー
7/29 東京新聞こちら特報部-1 再処理前提に処分場を 保管の限界 放射能焼却灰 環境省は基準緩和へ 汚染がれきで混乱も http://heiheihei.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/729-1-f3ca.html

0 件のコメント:

コメントを投稿