2011年9月12日月曜日

20110911 満田正さんの「福島原子炉包囲網日誌」9/11〜「後追い的な解説は、必要ではない。必要なのは、後追いしか許されない現実である。現実に立ち向かうための指針である」

From  満田正 
日付  20119110:51
件名  Re: [tamakannet:92] 福島包囲網日誌(9/11

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遅ればせながら、郡山での放射線汚染測定が進んでいるようである、、
http://www.minyu-net.com/news/news/0908/news11.html
このように、地方自治体の対応が遅れるのは何故だろう。それは、自治体の首長が、国や県の意向を伺っているためだ。何れ行うのであれば、早いに越したことは無い。リスクは大きいが自らが責任で持って先行することが大切であり、リスク管理とはこうした、トップダウンに道を開いている。明らかに、東日本の大震災は、1000年に一度の災害であると言うことも出来る。原子炉の爆発の可能性も理論上はその程度のものだ。ところが、それが起きてしまったのである。首長、役人たるものは、それで謝れば、済まされるとは大間違いだ。人々は彼等に命まで預けて全てを奪われている。それまでに捧げてきた数々は無尽蔵である。だから、千年に一度であっても、そのためのリスクを前提に対策を積み上げてきている筈である。そのために人々もまた、彼らに盲従的に服従を誓っているのである。

ただ、今回は彼らも想定外だと弁明するのであるから、彼らは直ちに現場から引き上げるべきである。ある程度、想定出来た人だけが、このリスクに対応出来る。その選択を示したものが福島原子炉包囲網である。ただ、政府・東電はその間違いを認めようとしない。認めれば、確実に犯罪の成立は間違いないのだが、それを知ってか間違いを認めないのである。彼らが、間違いを認めなければ、現場収束のための要員の応対、新たな技術の導入も出来ないのである。まさに手をこまねくとはこのことである。
リスクヘッジは責任逃れを意識してはいけない。すでにそのタイミングが過ぎて、遅すぎるのである。それは、犯罪の上塗りである。決して、郡山が先行しているのではない。行ったから良いのではない。その遅れた責任の所在を明確にするべきである。次のような意見もある。気象条件、原子炉の状況把握が間違ったと言うものだ。原子炉での気象条件、操作条件は基本的であり、その予測間違いは致命的である。政府・東電・地方自治体はこの致命的な間違いを犯したのである。命の担保とは言わない。その責任の取り方は犯罪人としての引退、ボーナスを貰ったり、天下り先を見つけたりなどはとんでもない。牢屋にでも入って、直ちに罪を償うべきである。
http://jp.wsj.com/Japan/node_303715
後追い的な解説は、必要ではない。必要なのは、後追いしか許されない現実である。現実に立ち向かうための指針である。その指針の1つ政府・東電・大企業の責任追及もしくは犯罪性の追求はもっとも大きな柱である。しかしながら、もっと重要なことは我々もまた、的確な状況判断・評価が出来ていないことである。現場に居ない、正しい情報にありついていないなどは両者の違いではある。そのことで、我々が免責されているなどとは口が裂けても言ってはならない。我々は、正しい情報とは与えられるのでなくて、自らが身を挺して、奪い取るものだ。その努力の少なさを弁解してはならない。まさに、我々は、福島原子炉暴発を阻止するために、正しい情報を得、正しい判断のもとでの、正しい手法の暴発防止を狙うものである。それは、難しいからと言って、手を拱いているものではない。
私の数少ない同志は、福島原子炉突入は容易なのではと私に説いた。彼もまた、原子炉内の実情を自分の目で確かめたいのである。現地に赴いた数少ない同志が陸路からの福島原子炉への接近を試みた。結構難しく、途中で諦めざるを得なかった。そのように説明する私に向かって、その同志は、海路ではどうかと説いた。私の判断は、海路こそ自衛隊、米軍による封鎖が厳しいと説明した。
それに、福島原子炉周辺の港の船は、写真にみるように見るも無残である。海路を提案する彼は現場を知らない。
私は、福島原発行動隊が正攻法での福島原子炉への突入を模索していることへの期待を持っている。1月前には、5人のメンバーが原子炉内視察を終えた。今回は7人のメンバーがモニタリングのための研修を受ける。私も応募したが、その7人の選に漏れた。気の遠くなるような待ち時間であるが、福島原子炉に向かうベクトルの1つであるには間違いない。
私の期待するもう1つの方法は、地元住民と一体となることである。数少ない人々が、制限時間を設けて危険な放射線帯に入っている。それは原子炉に近づくことは出来ないが、身を持ってその危険を感知することが出来る。それよりも危険な作業を行う人々の勇気に連帯することが出来る。もしもだが、勇気ある人々へのエールを届かせることも出来る。彼らが勇気を持って、外に向かって正しい情報を提供してくれることを期待することも出来る。現状はそうした現場労働者が圧倒的に少ない。情報開示は、政府・東電の思うがままである。それはあってはならないことである。
現状はいずれにしても八方塞がりである。
時間の経過とともに、私もまた向かうべきベクトルを失い、加害者の列に引き戻される。
私が期待するベクトルは、極めて微細かつ微力である。ベクトルを太くかつ強力なものにするためには、地元との連携は必須である。私の現状は地元は大きく、私の周囲は小さく、逆ピラミッドである。私の数少ない福島行きは、私を支えるには小さ過ぎる。横浜で、青梅で、輪は確かにあるように見えて、実は小さく、微細である。ベクトルの逆ピラミッドは現実そのものだ。正規のピラミッドに変えることも必要な作業である。
「原発はいらない9.11KANAGAWA-ACTION」から寄せられた「私たちは逃げない」との連帯の挨拶は素晴らしい一歩である。
満田








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