満田正
9月8日 (1日前)
To tamakannet
たまかんねっとの皆様
たまかんねっと外の皆様には、BCCでお送りしています。
なお、このメール配信、私(満田)の判断で、勝手に送らせて頂いています。
配信不要であれば、連絡くださるようにお願いします。
すでに、ご存知の方も多いと思うのですが、フェースブックでの飯田哲也さんからの拡散要請に協力します。
私から、コメントするとすれば、外国は日本が非常事態だと認識しているようですが、日本人は、まだまだ、自分の置かれている状態を「有事」とは認識していない。
むしろ、「有事」の意味が分っていないのではないか。すでに第二次大戦を経験した人々の殆んどは鬼籍に入っていられる。私も戦前生まれだが、その本当のことは分っていない。ましてや、日本の政治を司る殆んどの人々が、私よりも若く、戦争の恐ろしさというよりは、戦争状態とはどのようなものかを理解していない。
ただ、福島では、福島原子炉を中心とした、放射能が蔓延しており、放射性物質を排出し続ける原子炉そのものが、威圧的に、福島の人々を脅かし続けている。その延長上に、日本列島がすっぽりと収まる。
見えない、聞こえない、感じない、エイリアンのような存在の放射性という敵に対して、人々は怖がることも出来ず、闘うことも出来ず、ひたすらにその死を待つかのようにも見える。
これら人々に、放射能と闘うという意志と武器を持ってもらわねばならない。最も難しい選択を迫られているのが、日本人であり、戦争中に経験した、戦争に反対することの、あの困難と恐怖である。その経験者が去ってしまった今、我々は、どのように、放射能に立ち向かうのかの、新たな試練が待っている。
それは、政治の問題でも、社会の問題でもなく、自分自身の問題である。自分自身が、意志と武器を持つことである。誰も教えてくれない。ましてや、飯田哲也や村田光平が教えてくれるものではない。その意志と武器は、自分の中から、引き出すしかないのである。
どのようにしてかを問うことすらが、袋小路に入ったようなものである。先ずは、隣人と自らを比べれば良いではないか。どちらが、より意志と武器を所持しているかを。自らが劣れば隣人に学び、自らが優れていれば隣人に教える。それは、日常的なことではない。隣人と対峙するという非日常的なことである。
家の大きさ、贅沢な洋服を見比べる日常性ではなくて、新たに襲ってきた放射能との戦いへの意志と武器の突合せである。そのこと無しには、確実に自然死よりは早い放射能死が待っている。老人よりは若者が、若者よりは幼児が、幼児よりは胎児が、胎児よりは遺伝子が、将来にわたって、これら生命が脅かされる。この見えない、聞こえない、感じない、エイリアンのような存在の放射性という敵に対して、戦いを挑まねばならない。
その意志と武器は自らが引き出す。何でもよいのではなくて、より有効な意志と武器が試される。その強弱よりはその数である。日常的な生活の場というよりは、より敵陣近くに攻め込むことである。一歩でも近い方が良い。放射能は見えない、聞こえない、感じない、エイリアンのような存在であっても、原子炉に一歩近づけば、その正体を暴ける。正体を暴けなくても、その恐怖、威圧を感じる。そこには、恐怖に立ち向かうという人間の性が目覚める。
以下、拡散文------------------------------
村田光平元スイス大使が昨日(9/5)に野田首相に送った書簡です。ご本人の了解を得て、共有・拡散します。
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野田佳彦内閣総理大臣殿
平成24年9月5日
村田光平
拝啓
時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
ご報告申し上げた通り、去る8月31日のアーニー・ガンダーセン氏の院内での講演会で、二つの重要な事実が判明いたしました。
第一に世界が安全保障問題として注目するに至っている4号機問題につき、経産省及び東電の課長クラスの実務責任者が事故後1年半を経て全く理解しておらず、最悪の場合、燃料棒が大気中で燃焼する可能性を一切想定せず、対策も考えていなかったことです。議場が罵声と怒号で包まれたのは当然です。全国から反響に接しております。ご賢察の通り事故処理への対応は、このような実態をさらけ出した現体制では到底十分とは言えません。
第二にアーニー・ガンダーセン氏は、4号機の未使用の202体の燃料棒集合体及びすでに放射線の低くなっている600体を合わせて1533体の3分の2は今からでも取り出せる旨、そしてその作業が終わる1年半ぐらい後には残りの取り出しが可能となると指摘しました。来年末まで待つことなく作業を始められるとの見解が示されたのです。現場で事故処理に携わる会社の責任者も予算を東電の担当者に半分に削られたりする現状を改め、国が全責任を担う体制にすればガンダーセン氏の提言に沿うことは困難が伴うことはあっても可能との見方をこのほど私に述べております。
4号機について、フランスの有力誌「ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール」は先月掲載した記事の中で「最悪の事故はこれから起きる」とする記事を掲載しました。この記事では、北澤宏一元JST理事長など、同施設のデータを分析した専門家を取材、北半球全体が長期にわたって深刻な汚染にさらされ、現代日本は滅亡すると指摘する声を伝えております。
また同誌は、この事態の危険性を日本の政府やマスコミはいっさい伝えないが、欧米諸国では早くから危惧されてきており、米上院、エネルギー委員会の有力メンバーであるロン・ワイデン議員は昨年6月、ヒラリー・クリントン国務長官に深刻な状況を報告したと指摘しております。
去る8月24日より3日間、広島で開催された核戦争防止国際医師会議[IPPNW]の世界大会に出席しスピーチをしてまいりましたが、海外からの4号機問題への関心は高まる一方です。世界を脅かすこの問題への対応を東電に委ねて国として最大限の対応をしていないこと、そして放射能汚染による加害国としての罪悪感に欠けることについて海外から厳しい目が向けられ出していることを同大会に出席して強く感じました。
以上を踏まえ、次の諸点を要望させていただきます。
1.原発ゼロ政策の確立
2.事故収拾については国が全責任を負い4号機からの燃料棒集合体取り出しの作業を早急に開始すること
3.人類の叡智を動員するため中立評価委員会及び国際技術協力委員会を設置すること
4.福島事故の教訓は原発事故は人類が受容できない惨禍であることを立証するものであり、そのような可能性は完全にゼロにする必要があることを世界に発信すること
原発は倫理と責任の欠如に深く結びついたものであるとの認識が、急速に国際に広がりつつあります。福島事故以後も原発推進体制が改められることなく、原発輸出、再稼働などにより不道徳の烙印を押されたも同然の日本の名誉は大きく傷つけられております。
貴総理がこの際、強力な指導力を発揮され、広島、長崎、そして福島を経験した日本として当然打ち出すべきものと世界から期待されている脱原発政策の確立を実現され、日本の名誉を挽回されるよう心からお願い申しあげます。
貴総理のご健闘とご自愛をお祈り申し上げます。
敬具
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