水銀汚染市民委員会 2011年1月27日(木)事務局会議 レジュメ
1. 全体テーマ
1) 報告
① 清掃一組への情報開示請求の報告。
② 1月21日の参加者等の報告。
③ 水銀条約―国際会議の動き
2) 討議内容
①1月21日の学習会を受けて、今後の課題
② 2月26日(土)講演シンポジウムの件
ⅰ)講師の確定
ⅱ)チラシ内容確定
ⅲ)その他
③ 水銀汚染市民委員会-賛同人・団体会議の件
④ 陳情書 アンケート 他
2. 1月21日の学習会の報告概要
A 焼却炉で水銀は除去できるのか
① 焼却炉は、ダイオキシン等の除去装置は取り付けられているが、水銀除去を目的とした装置は、取り付けられていない。
② 乾式と湿式の除去装置があり、
・ 乾式はバグフィルター(BF)で除去する方式。活性炭を吹きかけ、BFの前で活性炭を吹きかけ、活性炭をBFで除去し、活性炭に付着した水銀を除去する。
・ 湿式は、排ガスに苛性ソーダを噴霧したり、キレート剤の溶液をくぐらせる方式で除去する。
③ 水銀は、主に0価の金属水銀と、2価の有機水銀がある。
・ 0価の金属水銀は、湿式では除去できない。イオン化しないから溶液に溶け込まない。
・ 0価の金属水銀は、乾式でも殆ど取れない。活性炭への吸着は、150度以下で無いと起こらないが、BFの前で150度になることは殆ど無い。
④ 結局焼却炉では、可燃ごみに混入した水銀は、取りきれないため、混入しないように分別を厳しくするしかない。
⑤ 一方埋め立て処分場に捨てるのも処分場と周辺を汚染するだけのため、有害ごみの分別をするしかない。
B 汚染事故の原因は、
① 足立清掃工場では、今回のような事故は、10kg以上の水銀が捨てられないと事故が起きないと言っている。そのような大量の水銀は、どこにあるのか?-水銀は比重が水の13.5倍もあるため、それほど嵩張らない。
② 事業者犯人説が流れているが、23区の事業系のごみは、所在地である区の指定する清掃工場に捨てる事になっているため、4箇所であったと言う事は、4つの別々の事業者が、同時期に示し合わせて不法廃棄を行ったと言う事で考えにくい。
③ 東京23区清掃一部事務組合(清掃一組)は、混入した水銀は、97.5%除去できると言っているが、その数値自体、焼却炉メーカが保証した値でしかなく、事故当時水銀除去装置が働いていたのかの確認も行っていなかった。1時間当たり200gや10kg以上というのは、水銀が、焼却炉で97.5%除去されているということを前提にした値でしかない。
④ これに対して除去装置が働かないとは、考えられないと言う見解も示された。
C 今後の対策
① すでに23区では、事業者犯人説をにおわせる一方で、各区の可燃ごみの収集に当たって、水銀混入ごみ(体温計、蛍光灯、電池)の混入を避けるように、通知している。-しかし原因と対策がミスマッチしていては、分別は、徹底しない。
② 混入の監視の強化と言う点も提案されたが、事業者が犯人ならば一定の効果が期待されるが、分別の規律の乱れによって起きているとしたら、収集の時にどう徹底するかー出さないように徹底させるしかない。
③ そこで有害ごみの独自分別回収を行う。
④ そのためにも、排ガス規制は、必要。
3 2.26集会の講師の件(経過)
4 2月26日の集会呼びかけチラシ(案)
「2013年国際水銀条約―検証!焼却大国日本の水銀汚染―」
水銀は、水俣病で問題になった有機水銀だけでなく、ごみ焼却炉の煙突から排出される金属水銀を含め極微量でも有害性が在ります。日本でも1000年前に、仏像に金箔を施していた仏師たちが、水銀蒸気を吸い、脳を犯され、手が震え、「仏師の震え」と呼ばれていました。
国連では、水銀が環境中に放出され、生命環境に影響を与える事を防ぐために、2013年に水銀条約の締結を呼びかけています。
EUでは、水銀の製品規制や排ガス規制があり、それに加え、輸出規制も提案しています。日本はこれらの規制もなく、水銀混入製品が、どれだけ有害ごみとして回収されているのか、燃えるごみとして処理されているのか。ようやく調査しようとしています。世界の2/3もあるごみ焼却炉から水銀が、どれだけ排出され、私たちの頭上ばら撒かれているかのかの調査は行われていません。
それどころか、昨年23区の4つの清掃工場で、自主規制値を越える大量の水銀が煙突から吐き出されたり、多摩川衛生組合では、有害ごみを燃やして処理していた事件も起きました。
今改めて水銀問題の実情を知り、事故や事件の背景を知りながら、私たちは何をしなければならないのかを考えてゆきたいと思います。
1) 報告
① 清掃一組への情報開示請求の報告。
② 1月21日の参加者等の報告。
③ 水銀条約―国際会議の動き
2) 討議内容
①1月21日の学習会を受けて、今後の課題
② 2月26日(土)講演シンポジウムの件
ⅰ)講師の確定
ⅱ)チラシ内容確定
ⅲ)その他
③ 水銀汚染市民委員会-賛同人・団体会議の件
④ 陳情書 アンケート 他
2. 1月21日の学習会の報告概要
A 焼却炉で水銀は除去できるのか
① 焼却炉は、ダイオキシン等の除去装置は取り付けられているが、水銀除去を目的とした装置は、取り付けられていない。
② 乾式と湿式の除去装置があり、
・ 乾式はバグフィルター(BF)で除去する方式。活性炭を吹きかけ、BFの前で活性炭を吹きかけ、活性炭をBFで除去し、活性炭に付着した水銀を除去する。
・ 湿式は、排ガスに苛性ソーダを噴霧したり、キレート剤の溶液をくぐらせる方式で除去する。
③ 水銀は、主に0価の金属水銀と、2価の有機水銀がある。
・ 0価の金属水銀は、湿式では除去できない。イオン化しないから溶液に溶け込まない。
・ 0価の金属水銀は、乾式でも殆ど取れない。活性炭への吸着は、150度以下で無いと起こらないが、BFの前で150度になることは殆ど無い。
④ 結局焼却炉では、可燃ごみに混入した水銀は、取りきれないため、混入しないように分別を厳しくするしかない。
⑤ 一方埋め立て処分場に捨てるのも処分場と周辺を汚染するだけのため、有害ごみの分別をするしかない。
B 汚染事故の原因は、
① 足立清掃工場では、今回のような事故は、10kg以上の水銀が捨てられないと事故が起きないと言っている。そのような大量の水銀は、どこにあるのか?-水銀は比重が水の13.5倍もあるため、それほど嵩張らない。
② 事業者犯人説が流れているが、23区の事業系のごみは、所在地である区の指定する清掃工場に捨てる事になっているため、4箇所であったと言う事は、4つの別々の事業者が、同時期に示し合わせて不法廃棄を行ったと言う事で考えにくい。
③ 東京23区清掃一部事務組合(清掃一組)は、混入した水銀は、97.5%除去できると言っているが、その数値自体、焼却炉メーカが保証した値でしかなく、事故当時水銀除去装置が働いていたのかの確認も行っていなかった。1時間当たり200gや10kg以上というのは、水銀が、焼却炉で97.5%除去されているということを前提にした値でしかない。
④ これに対して除去装置が働かないとは、考えられないと言う見解も示された。
C 今後の対策
① すでに23区では、事業者犯人説をにおわせる一方で、各区の可燃ごみの収集に当たって、水銀混入ごみ(体温計、蛍光灯、電池)の混入を避けるように、通知している。-しかし原因と対策がミスマッチしていては、分別は、徹底しない。
② 混入の監視の強化と言う点も提案されたが、事業者が犯人ならば一定の効果が期待されるが、分別の規律の乱れによって起きているとしたら、収集の時にどう徹底するかー出さないように徹底させるしかない。
③ そこで有害ごみの独自分別回収を行う。
④ そのためにも、排ガス規制は、必要。
3 2.26集会の講師の件(経過)
4 2月26日の集会呼びかけチラシ(案)
「2013年国際水銀条約―検証!焼却大国日本の水銀汚染―」
水銀は、水俣病で問題になった有機水銀だけでなく、ごみ焼却炉の煙突から排出される金属水銀を含め極微量でも有害性が在ります。日本でも1000年前に、仏像に金箔を施していた仏師たちが、水銀蒸気を吸い、脳を犯され、手が震え、「仏師の震え」と呼ばれていました。
国連では、水銀が環境中に放出され、生命環境に影響を与える事を防ぐために、2013年に水銀条約の締結を呼びかけています。
EUでは、水銀の製品規制や排ガス規制があり、それに加え、輸出規制も提案しています。日本はこれらの規制もなく、水銀混入製品が、どれだけ有害ごみとして回収されているのか、燃えるごみとして処理されているのか。ようやく調査しようとしています。世界の2/3もあるごみ焼却炉から水銀が、どれだけ排出され、私たちの頭上ばら撒かれているかのかの調査は行われていません。
それどころか、昨年23区の4つの清掃工場で、自主規制値を越える大量の水銀が煙突から吐き出されたり、多摩川衛生組合では、有害ごみを燃やして処理していた事件も起きました。
今改めて水銀問題の実情を知り、事故や事件の背景を知りながら、私たちは何をしなければならないのかを考えてゆきたいと思います。
記:講演シンポジウム
<講演&レポート>
「わが国及び世界の水銀使用・排出状況」貴田晶子(国立環境研究所)
「焼却大国日本の水銀対策と課題」 池田こみち(環境総合研究所副所長)
「4清掃工場の水銀事故と背景」 津川敬(環境ジャーナリスト)
<日時> 2月26日(土)13時15分~16時30分
<場所> 豊島区勤労福祉会館 6F 大会議室 池袋駅西口 芸術劇場通り 消防署隣
<資料代>500円
<主催> 水銀汚染検証市民委員会
<連絡先>03-5938-2720,03-3915-1612
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