2010年3月24日水曜日

使用済みプラスチックおむつ(紙おむつ)の堆肥化 by 上田裕一氏

使用済みプラスチックおむつ(紙おむつ)の堆肥化」に関する沖縄「もとぶ野毛病院」理事長上田裕一氏の研究論文のご紹介。

第12回廃棄物学会研究発表会講演論文集 2001
「土壌菌より選抜培養した超好熱菌による超効率的コンポスト化減量法〜特に焼却場収集可燃ごみ及び使用済み紙オムツの大量処理」by もとぶ野毛病院付属超好熱菌研究所(正)上田裕一 、349-351 pp


論文各ページは、以下google documentサイトで閲覧できます。



*上田裕一氏は堆肥化処理装置を開発、「りぼんちゃん」と名づけました。「りぼん」はReborn(再生)です。
 *この情報は、「微生物はオムツ関係でも注目してました」の言葉を付けて友人のみかんさんが送ってくださいました。みかんさん、ありがとうございます。
 
関連サイト:

★もとぶ野毛病院 うえだ式発酵処理システムとは?
http://www.noge.or.jp/kankyou/

使用済み紙おむつのコンポスト化による再利用方法及びその方法により作 ... - 22:22
【発明の名称】, 使用済み紙おむつのコンポスト化による再利用方法及びその方法により作られた堆肥又は土壌改良剤. 【発明者】, 【氏名】上田 裕一. 【要約】, 【課題】 使用済みの紙おむつを有効に処理する方法を提供することを目的とする。 ...
www.j-tokkyo.com/2000/C05F/JP2000-247768.shtml - キャッシュ


迅速生ゴミ堆肥化に関わる超好熱菌
りぼんちゃん考案者ー上田裕一発明になる本技術は、未知の超好熱菌発見の夢を与える、 科学的価値のきわめて高いシーズを提供するものである ... さらに使用済み紙オムツ堆肥化過程より、おむつ素材の一部であるポリアクリル酸を分解する菌を多数得た。 ...
enzyme007.bt.a.u-tokyo.ac.jp/reborn.html - キャッシュ - 類似ページ
と語る上田裕一さん。 沖縄にある「もとぶ野毛病院」の理事長、そして、低コストで生ゴミをスピーディにたい肥化する「上田式発酵処理システム」の開発者 ... (財)おきぎんふるさと振興基金 平成11年度7月受賞題目「使用済み紙オムツ堆肥化技術開発」 ...
www.shinra.co.jp/topics/ribon.html

りぼんちゃん導入先一覧
当社で開発している生ゴミ処理機(りぼんちゃん)が、嶺井第三病院へ導入され、 もとぶ野毛病院(理事長・上田裕一)、日本ライフセンター(リサイクル部長・上田、業務部長・ 門馬)が、 りぼんちゃん初運転、指導にあたった。 嶺井先生からは、「紙オムツも ...
www.jplife.co.jp/recycle/minei.html - キャッシュ
バイオマス (biomass) とは生態学で、特定の時点においてある空間に存在する生物の量を、物質の量として表現したものである。通常、質量あるいはエネルギー量で数値化する。日本語では生物体量、生物量の語が用いられる。植物生態学などの場合には現存 ...
ja.wikipedia.org/wiki/バイオマス - キャッシュ - 類似ページ
堆肥(たいひ)とは、有機物を微生物によって完全に分解した肥料のこと。有機資材( 有機肥料)と同義で用いられる場合もあるが、有機資材が易分解性有機が未分解の有機物残渣も含むのに対し、堆肥は易分解性有機物を完全に分解したものを指す。 ...
ja.wikipedia.org/wiki/堆肥 - キャッシュ - 類似ページ

2010年3月23日火曜日

3月28日(日)2:00〜「学習会」市民に出来ること、焼却灰(スラグ)の現状と課題

「学習会」のお知らせ:

〜市民に出来ること〜 学習会
焼却灰(スラグ)の現状と課題

燃やし続ければ 灰は出続けます
その灰の始末は 今 どうしているのでしょう?
廃プラスチックを燃やすことでの灰の変化は?
このままで いいの? 大丈夫?
有限な資源の循環 環境汚染 処理経費 等からも
市民の責任として 何を どのようにすればよいか
足下から知恵を出し合い 実行しませんか

講師: 東京二十三区清掃一部事務組合
    施設管理部 副参事(特命担当)
    塚 越 浩 氏

日時: 2010年3月28日(日)2:00〜4:00

場所: 豊島区立エポック10 第2研修室
〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-37-4 (勤労福祉会館 3階)
Tel 03-5952-9501 Fax 03-5391-1015  新しいウインドウで詳細地図がご覧いただけます。

資料代: 300円

主催: 豊島・健康と環境連絡会
連絡先: Tel/Fax 03-3982-1498 (佐藤) 
     Tel 03-3915-1612、Fax 03-3915-1688(矢口)

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男女平等推進センター利用案内豊島区公式ホームページ

 - 21:35
所在地, 〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-37-4 (勤労福祉会館 3階) 新しいウインドウで詳細地図がご覧いただけます。 ... イベント・講座のご案内(男女平等推進センター) · エポック10刊行物・情報誌『えぽっく・めいかー』 · エポック10 事業実施 ...
www.city.toshima.lg.jp/jinken/.../004670.html - キャッシュ - 類似ページ

2010年3月22日月曜日

私的感想、"garbage in, garbage out(ごみを入れたらごみしか出てこない)"〜最終「報告書」を読んで





リンク先一覧:
 1)環境総合研究所公式Webエントランス
   http://eritokyo.jp/index.html

 2)ゴミ弁連公式Web
   http://gomibenren.jp/
 
 3)独立系メディア・エントランス
  http://eritokyo.jp/independent/aoyama-column1.htm

 4)独立系メディア・研究所所報→廃棄物の部分
  http://eritokyo.jp/independent/eri-col1.htm
 
 最終「報告書」を読みました。
 以下が昨夜友人たちに送ったわたしの感想です:

 「最終報告書(冊子体)を入手しました。これと先日の講演シンポ時配布資料、よければ送らせてください。わたしのブログ、この最終報告書の電子データをアップできれば一件落着になります。でも、電子データの紹介は、区議さんたちがホームページに載せてからになるので遅れそうなことと、80ページもあるから、目を通すの大変そうだし。

 こんな風に見て頂ければと感じています。結論は「一組」はつじつま合わせの試験をして税金の無駄遣いをした。彼らのデータはあてにならない。それが23区の廃プラ焼却の現状です、と。私はそう読んでいます。「一組」がいかに意味のない試験をしたかを環境総合研の池田さん+鷹取さんチーム、村田徳治さん、青木泰さんが書いています。その書き方がけっこう面白いのです。それと、全員がごみ問題に精通しているのでデータの読み取り方や試験方法、特に村田さんはごみ発電がナンセンスなこと、廃プラ焼却で生じる問題を実にわかりやすく説明しています。青木さんはCO2とダイオキシンの問題について。"garbage in garbage out"(ごみを入れたらごみしか出てこない)。システムが悪いときのいい方なのですが、今のごみ行政がこれだと感じます。微生物を活かすシステムだったら、ごみを入れると宝が出てくるのにね〜。」



注1)最終「報告書」:「東京二十三区清掃一部事務組合が実施した『廃プラスチック混合可燃ごみの焼却実証確認』についての評価報告書」2010/3/20 23区廃プラ検証市民検証実行委員会発行、(株)環境総合研究所編集

注2)"garbage in, garbage out":


GIGO(garbage in, garbage o

ut) - @IT情報マネジメント用語事典

 - 2 回閲覧 - 5:22




GIGOとは、コンピュータによる情報処理において、プログラムに組み込まれたロジックに一切間違いがなくとも、与えられたデータ(入力)が誤っていれば、得られる値(出力) は無効なものにしかならないということを示す警句をいう……
www.atmarkit.co.jp › ... › 情報マネジメント用語事典 - キャッシュ - 類似ページ



統計学 - Wikipedia

 - 5:36

統計の世界には Garbage in, garbage out という格言がある。これは「ゴミのようなデータを使っていくら解析しても出てくる結果はゴミばかりだ」という意味であり、 データ収集の前にその方法を十分に検討する必要があることを強調したものである。 ...
ja.wikipedia.org/wiki/統計学 - キャッシュ - 類似ページ

2010年3月20日土曜日

資料、2010/2/20瀬戸昌之氏【日の出の森・支える会 連続講座】焼却しないごみ処理ー生ごみ堆肥化を阻害するものー

2010年2月10日(土)、瀬戸昌之氏の講座「生ごみ堆肥化はなぜ進まないのか」に出席しました。それまで生ごみ堆肥化はむずかしいと思いこんでいましたが、その思い込みは打ち砕かれました。

初めの1時間は生ごみ堆肥化と切り離せない微生物についての説明。米国の学校で使われている教科書のページ(5種類の微生物のイラスト入り)を使用され「これ以上わかりやすい資料は今のところないんですよね」と。人間の目には見えない無数の微生物の存在と働きが生ごみ堆肥化を可能にするわけが理解できました。

もう1時間は、ごみを「燃やして埋める」ことの問題点、生ごみ堆肥化の過程と方法、その利点、「心配だとされる点」は心配の必要がないその理由、多大なメリットがあるのになぜ生ごみ堆肥化の動きが広がらないのか、ごみ行政の有り様が問題であること(税金の使い方を含め)、インセンティブが与えられていない現状、実践活動の内容、Q&A。

以下が、瀬戸先生が当日配布された資料の内容です。
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連続市民講座「ごみ処分場のない社会をめざして」
第三回、2010/2/20、国分寺労政会館、日の出の森・支える会

「生ゴミ堆肥化はなぜ進まないのか」

瀬戸昌之(日の出の森・支える会代表)


 日本は毎年、家庭・事業所から約2000万tの生ゴミを収集している。この大部分を焼却で燃やし、灰を内陸や東京湾に埋めている。燃やして埋める処理の何が問題か。
 これに対して、たとえば生ゴミの堆肥化は持続社会にどのような利点があるのだろうか。また、生ゴミ堆肥をめぐる塩分や添加物などの心配はどう考えればよいのか。

「燃やして埋める」の何が問題?
問題1.焼却炉の危険性 たとえば横浜市のごみ焼却炉周辺の小学生のぜんそく率は全国でも最悪であった。周辺の焼却炉を閉鎖した。ぜんそく率は激減した。
問題2.焼却は地球温暖化の原因の1つとなる。生ゴミを無理やり燃やすための助燃剤はC02(二酸化炭素)を排出して、地球温暖化の原因となる。この助燃剤から、日本は毎年100-200万トン(炭素量)のCO2を排出している。
問題3.窒素・リンなどの資源を非循環により失っている。
 (瀬戸さん:「窒素、リンは生ゴミに入ってる。農家は化学肥料として使ってるし、今値段が上がってる。)
問題4.灰を埋める過程で土壌や地下水を汚染している。
問題5.生ゴミ1トン当たり約8万円も税金を投入。

 ところで、生ゴミはさまざまな資源として利用できる。たとえば、1)新鮮で異物がない生ゴミはブタなどの家畜の餌に、2)やや古い生ゴミは堆肥に、そして3)腐敗し異物の混入が避けられない生ゴミはメタン発酵の材料として利用できる。ここでは生ゴミの堆肥化を中心に考えよう。
(瀬戸さん、「この順番を間違えてはいけない。1)ができる所は1)が一番効率がよい。次に2)を、と。1)は民間が始めてる。2)は異物がないことが重要。3)は、エネルギー効率が悪いため、あくまで最後の手段と考えた方がよい」)

生ゴミ堆肥化の過程と方法
 たとえば100kgの水ビチャの生ゴミは十分の一の約10kgのサラサラの堆肥になる。生ゴミは図1の「栄養素」に相当する。生ゴミなどに付着している微生物は生ゴミという栄養素を取り込む。その結果、好気条件では、生ゴミは微生物の体とCO2そして安定な腐植質に変わる。さらに、この微生物による代謝の過程で出る熱は生ゴミの水分を蒸発させる。したがって、サラサラの完熟堆肥になる。完熟堆肥は生ゴミの易分解性有機物のほぼ全てが分解された後の、微生物体と安定な腐植質の混合物である。
 さて、生ゴミの堆肥化は一般的な堆肥化工場では、生ゴミと完熟堆肥の量を1対1のように混ぜ、ときどき撹拌しながら約2~3ヶ月かけて堆肥にしている。家庭では、たとえばプランター、トロ箱あるいは段ボール箱に生ゴミを埋めながらときどき撹拌すればよい。

     CO2
        ↑
栄養素     微生物
(生ゴミ)   ↓
     有機酸など

図1 有機物などの栄養素の微生物への流れ
取り込まれた栄養素は、微生物の体、CO2、有機酸などになる。

 堆肥化を必ず成功させたいなら、「大量の土に少量の生ゴミを入れる」にかぎる。このとき好気条件が保たれ、図1の生ゴミは微生物の体とCO2そして安定な腐植質に変わる。
 堆肥化を必ず失敗させたいなら、「少量の土に大量の生ゴミを入れる」にかぎる。
生ゴミ堆肥化の利点
 都市などは生ゴミを不要としている。農地は有機物と窒素、リンなどを必要としている。生ゴミを堆肥に変え、農地に投入すればこれらの問題はいっきに解決する。
 利点1.すなわち、生ゴミ堆肥は有機物の塊であり、有機物は土壌の団粒を発達させ、「肥沃な土壌」をつくる。したがって、生ゴミは「土壌改良材」である。堆肥の有機物は、窒素、リンなどとともに、農作物の品質向上ももたらす。たとえば、野菜、水稲、果樹などの根、葉の密度は高まり、1個当たりの重量も増加する。また、糖、βカロチン、ビタミンC、甘み、グルタミン酸などの濃度は増加する。さらに、硝酸汚染を軽減し、野菜が腐りにくくなる(NPO堆肥化協会、2007)
 (瀬戸さん「このことは既に公的に認められている」)
 利点2.生ゴミ堆肥化は公益的価値の生産にもつながる。たとえば農地への生ゴミ堆肥の投入によって発達した土壌の団粒構造はたとえば雨水の浸みこみを促進し、ひいては土砂流亡や洪水害を軽減するからである。
 (瀬戸さん「余り言われてないが、重要」)
 利点3.土壌の浄化力、すなわち土壌の微生物による人口化学物質の分解能力が高まる。
 (「人口化学物質は使わざるを得ない。だけど、使ったら速やかに分解して欲しい。微生物はこうした物も分解無害化する力がある。この試験結果を見てください」と表1の説明)

表1 滅菌した無機の液体培地あるいは土壌の溶液における添加1日後のDCP濃度
溶液は以下から得た
TOC
DCP添加量(1mlあるいは風乾土1g当たりのμgC)


     10        30        100        300        1000
液体培地
0
     10        30        100
砂質土壌
0.3
     7.4       22         85
黒ボク土壌
7.3
     0.2       1.1        6.4           30           185
褐色森林土壌
14.0
     0.1       0.2        0.7     2.7            22
単位はμgC・ml-1。青字の部分はすべて30以下であり、DCPの分解菌を接種したときDCPの分解が認められた(瀬戸、2006)。

TOC(全有機炭素):http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=1024
DCP:2,4-ジクロロフェノール
http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g11126p07j.pdf

生ゴミ堆肥化の心配点
 生ゴミの堆肥化をめぐって以下のような心配点が指摘されている。この指摘には根拠があるであろうか?
 心配点1.堆肥の受け皿がない?
  農地の団粒を維持・発達させるためにはmあたり1~2kgの堆肥が毎年必要である。日本の農地471万haは毎年4,700~9,400万tの堆肥を必要としている。日本で毎年発生する生ゴミの全量を堆肥にしても200万tである。農地が必要としている堆肥の量の2~4%にしかならない。なお、日本の家畜糞尿の全量を堆肥にしても、日本の農地では堆肥が不足しているのである。
 心配点2.生ゴミ堆肥には味噌・しょうゆからの塩分が含まれるから、畑を痛める?
  生ゴミ堆肥の塩分が問題になったことはない。さらに表2から何が読み取れるか。

表2 添加塩分の残留1)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
添加実験区 添加量(g/鉢) 残留量(g/鉢)2) 残留濃度3)(ug/ml)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
   0年分             0        0.022        0.017
100年分            30      0.023                      0.012
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー1)黒ボク土を、鉢当たり2ℓ(乾量1kg)に食塩を添加した(2001/6/5)。2年後(2003/6/5)残留量を調べた。2)生土10gに純水100mlを加え、スターラーバーで30分撹拌、ろ液の濃度から推定した。3)生土を10,000 x gで遠心分離し、得られた土壌溶液中の濃度。

 心配点3.食品中の農薬・添加物が堆肥に移行して、畑を痛める?
  堆肥化の過程は微生物による分解の過程である。農薬・添加物といえども微生物によって分解される。もし、生ゴミ堆肥に残留した農薬・添加物が畑を傷めるなら、食卓にのった食品にはものすごい農薬・添加物が入っていたことになる。私は逆に質問したい。「あなた、そんなすごいものを食べてだいじょうぶ?堆肥より食べるものを心配したら?」

生ゴミ堆肥化の輪はなぜ拡がらない
 住民による生ゴミ堆肥化は一部の熱意ある住民によって行われているが、大部分の住民は参加しない。とうぜんである。家庭の生ゴミ処理費は「住民税」に含まれ自治体の責務とされているが、堆肥化しても住民に生ゴミ処理費が還元されないからである。
 また、事業者の生ゴミの資源化も遅々として進んでいない。とうぜんである。食品工場やレストランなどの事業所から出る生ゴミは、法的には、事業者の責任で処理することになっているにもかかわらず、自治体は事業所の生ゴミをきわめて安い値段で引き受けている。このために事業所は生ゴミを減らす努力も、資源化する努力もしない。

住民には経済的インセンティブを!
 住民が生ゴミを堆肥化すれば、自治体はその分の「燃やして、埋める」責務は軽減される。自治体は軽減された分を「野菜券」、「地域通貨」などを経済的インセンティブ(動機づけ)として住民にとうぜん還元すべきである。
 
 事業者の生ゴミを自治体が引きうけるなら1tの生ゴミあたり8万円を事業者からとうぜん徴収すべきである。
 このとうぜんの徴収をやれば、事業者は生ゴミの排出を抑制し、抑制できない生ゴミは自治体ではなく堆肥化業者に委託することになる。堆肥化業者は1tあたり4万円で引きうけるからである。これによって年収400万円、10万人程度の堆肥化業の雇用が生まれる(利点4)。
 (「毎日新聞の小島記者によると、自治体は事業者からの生ゴミを実際の処理コストの10分の1、¥8,000/tという値段で引き受けてる」。「自治体は邪魔をしているのと同じ」。)

解決すべきさらなる課題
 課題1.法的には生ゴミは「ごみ」であって資源として位置づけられていない。
 課題2.事業者の生ゴミは事業者の責任で処理することになっている。事業所の生ゴミを自治体が引きうけると何が起こるか?
 課題3.生ゴミの炭粉化ーー温暖化防止のみならず、国土保全・公益的価値を生み出す。
 課題4.公益的価値の生産者に経済的インセンティブを!
  とりわけ環境保全には必要であっても経済的にペイしない取りくみが多い。たとえば、水田の維持は水の流出を平準化し土砂流亡を防ぐなどの国土保全に大きく寄与している。この公益的価値の恩恵はわれわれすべてが享受する。ここにわれわれは公益的価値を生産する人に経済的インセンティブ(動機づけ)を支払う充分な理由がある(インセンティブの算定~たとえば地下ダムのコストとの比較から~)。
 
 良い取りくみをする人には経済的インセンティブを提供し、支払うべき人には支払わせる。このような人間活動の公正な評価が社会に期待できるときにのみわれわれは循環型社会を展望できるのである。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
堆肥化できるものとできない異物~あなたが消化できる生ゴミは全て堆肥化できる。
 紙やプラスチック、箸やスプーンなどはあなたが消化できないから異物である。あなたが消化できない生ゴミも異物である。たとえば魚の骨は?
 イワシの骨はあなたは消化できる。したがって堆肥化できる。マグロの骨は食べても消化できない。したがって、堆肥化できない異物として取りのぞいて下さい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

黒字:テキスト原文

最終「報告書」完成〜23区廃プラ焼却を検証する〜、協力区議への「謝辞」





 
 23区廃プラ焼却を検証する最終「報告書」が環境総合研究所の手で完成し、3月17日に本件で協力頂いた区議7名宛に発送されました。

 近々、協力区議の方々いずれかのホームページに「報告書」が掲載されると思いますので、掲載されしだいサイトの紹介をさせていただきます。





リンク先一覧:
 1)環境総合研究所公式Webエントランス
   http://eritokyo.jp/index.html

 2)ゴミ弁連公式Web
   http://gomibenren.jp/
 
 3)独立系メディア・エントランス
  http://eritokyo.jp/independent/aoyama-column1.htm

 4)独立系メディア・研究所所報→廃棄物の部分
  http://eritokyo.jp/independent/eri-col1.htm

 
 報告書の内容は以下の3部からなります。

–「東京23区清掃一部事務組合が実施した『廃プラスチック混合可燃ごみの焼却実証確認』」池田こみち氏&鷹取敦氏(環境総合研究所)1-50 pp

– 「廃プラスチック焼却の問題点」村田徳治氏(循環資源研究所)51-63 pp

– 「23区廃プラ焼却による環境への影響を検証する」青木泰氏(廃棄物資源循環学会会員)65-80 pp
 
 * 内容は、3月6日に開催された講演シンポジウムでの配布資料と一部重なる部分がありますが、更に詳細な事項が加えられています。
 
 * 報告書は、約80ページ、電子データと冊子体の2形状。

 本報告書の完成にあたり、23区廃プラ焼却検証市民実行委員会から協力区議の方々へ送られた「謝辞」は以下の通りです。
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謝 辞

 梅の花が開花する一年でもすばらしい時期になりました。
 
 皆様のご協力で、準備してきました23区廃プラ焼却を検証する報告書ができました。皆様に感謝しつつご報告させていただきます。区議会開会中で、お忙しい中だとは思いますが、お目を通していただくことをお願いいたします。
 
 23区の廃プラ焼却は、言うまでもなく、時代に逆行する取り組みで、環境や生命・健康への影響が大変心配されていました。東京23区清掃一部事務組合(清掃一組)では、区民の皆さんや区議会での声を受けて、20年7月にサーマルリサイクル実証確認等検討委員会(サーマル委員会)を立ち上げ、廃プラ焼却後の環境への影響調査に取り組んできました。
 
 3月6日の講演シンポジウムの報告や報告書でもご報告致しましたが、サーマル委員会は、事務局である清掃一組が、「すべて基準内であった」「影響はない」を早々と表明してそれをサーマル委員会の結論としようとしています。結論は23区の区長会や各区の環境部に報告され、一人歩きをしてゆくことになり、参加した区民委員の声は、棚上げにされつつあります
 
 今回皆様のご協力で23区の廃プラ焼却について専門家の方々の報告レポートができました。実証確認試験の詳細な検証。環境報告書や事故報告書から読み取れる廃プラ焼却の危険性。今回の実証確認から外された温暖化問題や雨水中のダイオキシン問題について報告書では、報告されています。

 この報告書をご活用いただき、廃プラ焼却が区民にとってどのような影響をもたらすのかを行政(23区・清掃一組・東京都)や区民の皆様に伝えていただき、廃プラ焼却の見直しに繋がればと考えています。

 これまで、行政主導の実証確認試験は、科学的な見地から客観的・公平に判断した見解が示され、結論を出すに当たって、参考にするということがほとんどありませんでした。今回は皆様区議さんの政務調査費を使ったご協力によりこのような報告書を作ることができました。

 重ねて感謝し報告書の発送に替えさせていただきます。

 2010年3月吉日
 23区廃プラ焼却検証市民実行委員会

2010年3月14日日曜日

講演シンポ参加者の感想 by 源流きらりチーム、微生物つながりで、瀬戸昌之先生

今朝布団を干していたら、庭の白い沈丁花の香りが漂ってきました。
春が来ました!!
山梨県小菅村で環境浄化剤「源流きらり」を作って売っている子育て真っ最中の若き友人夫妻が3月6日の講演シンポジウムを聴きに来てくれました。当日の感想をブログに書いてくれたので紹介させて頂きます。

2010年3月12日金曜日

お知らせ〜次回会合3月18日(木)18時30分~「23区廃プラ焼却検証実行委員会」

皆様へ、「23区廃プラ焼却検証実行委員会」次回会合は以下の通りです。


<お知らせ>
23区廃プラ焼却検証市民実行委員会の次回会合
日時:3月18日(木)18時30分~
場所:豊島区生活産業プラザ3F・グループ活動室
[施設案内] 生活産業プラザ豊島区公式ホームページ
議題:*講演シンポジウムの感想
   *実行委員会の報告集



2010/3/6講演シンポジウムの報告 by 青木泰氏


2010/3/6講演シンポジウム資料 by 23区廃プラ焼却検証市民実行委員会