2010年8月20日金曜日

岩上安身さん「山崎淑子さんインタビュー」2010年8月10日

山崎淑子さんインタビュー 2010年8月10日

動画ビデオぜんぶで21本。1本の長さ、7-9分台。21番目だけ1.33分。


友人のみかんさんブログ記事http://blogs.yahoo.co.jp/delightful_mikan/61437642.htmlで教えられた山崎淑子さんインタビュー動画。昨夜4時間、今晩3時間かけて見ました。私のブロードバンド契約一番安いのだから、画面、動いては止まりの連続。でも、見るの止めれなかった。山崎さんの過酷かつ理不尽な体験は想像を絶する。日米地位協定の名のもと、米国からかけられた「共謀罪」という容疑に抗弁する機会すら与えられず、日本の司法の保護は一切なく、日本で逮捕され、米国に引渡される。9.11時から山崎さんが見たこと感じたこと、その後それについて話したことが、山崎さんの不当逮捕と関係がありそう。山崎さんの話はすべて具体的で生々しい。山崎さんは観察力分析力記憶力に非常に優れている。日本のメディア関係者がアメリカ政府を恐れて書かない、言わないことがある現実を、山崎さんは突然知ることになる。「余計なことは言わない方がいい」「貴方の死体がハドソン川に浮かぶのを見たくないから」「日本のメディアがどれほどの情報統制を受けているか、あなたは知らないでしょ」「日本での言論活動のほうがもっと慎重になるべき」との忠告を多数受ける。「日本が戦争に負けた後、日本はアメリカにどれほど理不尽な思いをさせられてきたか、そういうアメリカの怖さを、日本のある程度の知識人たちは皆知って、黙っている。。。お前は、それを知らずに、(日本のメディア関係者の講演会で)このレジュメに書いたことを話したとしたら、私はもうお前を守ってやれない」、と山崎さんの父親は泣く。身の危険を感じて、ジャーナリズムでの発言を止めて、距離を置き、ビジネスに専心していたら、突然の不法逮捕、東京高検/東京拘置所での3ヶ月、米国に引渡され、未決勾留後司法取引の詐欺にあって刑務所へ。米国での全勾留期間、1年と3ヶ月(私の聞き取り、ちょっとあやふや)。喘息を持病にもち、別の病気も抱えていた彼女は、死ぬかもしれないとの思いから、日本大使館に米国の刑務所から電話。最初はけんもほろろの大使館員の対応だったが、知り合いの元大使たちの名前を出すと、「対応します」との言葉で電話が切られる。それがきっかけとなってか、刑務所を出され、米国の囚人服を着たまま日本に強制送還。実際には、日本での勾留時も帰国後も、彼女が知り合いだったそうそうたる日本のトップエリートたち(著名な政治家や元米国大使や元上司今役人、具体的な名前が出てくる)は彼女のSOSを無視。「トップエリートの知り合いたちは、誰も助けてくれなかった」と山崎さん。「(強いものの)言いなりがエリートに成れるんですから」。ただし、日本でもアメリカでも現場の人たちには心ある人たちがいて、彼女の無罪を信じてくれて、「生きてここを出て、アメリカ政府を訴えなさい」(アメリカの刑務官)とか励ましてくれた。日本でも自殺しか頭になくなった山崎さんを見守ってくれた看守長がいた。「アメリカも日本も、制度は酷くて、国は暴力的だけど、制度の末端で働いている人たちは生身の人間ですから、心ある人たちがいるんです。そういう人たちにたくさん出会えました」と。「日本はアメリカの属国だと身をもって知りました」。

以下は岩上安身さんの「山崎淑子さんインタビュー」サイトに寄せられたコメントの一つです。

HN少年
201008166:29 AM
いま朝日が差し込んで来ました。
深夜ふと目が覚めてしまい、しかたなくPCを開いていたところこの番組に出合いました。
早送りのように掻い摘んで見るつもりが、とうとう最後まで拝見してしまいました。
後半になるほど、彼女の底抜けの明るさに引き込まれ、最後にはとうとう不覚にもPCを前にして涙が出てしまいました。
PCの前でいい男が泣くなんて
ただ一言だけお伝えしたい。
「サラさん、おれに勇気をくれてありがとう」
お元気で。
♩ ♪ ♫ ♬ ♩ ♪ ♫ ♬

(追記)ナチスの強制収容所でも旧ソ連の収容所列島でも中国の文化大革命、アメリカのグアンタナモ収容所、日本の戦前の特高憲兵システムなどなどすべて、戦争や何とか対立とセットで、人々を震え上がらせて、黙らせるためのショーケース。人々を不安に駆り立て、つま先立ちさせておく、互いに争わせ続けることに、国という名の制度はものすごい税金を使ってきた。その制度を維持することで産み出される利益は一部の利益集団にころがりこむ、そういう仕組みが世界規模で出来上がっているのね。昔から。いつの世もトップエリート層や彼らに近い人たちは、一般の人々よりその実情を知ってるから、馬鹿なことは言わないのだろうし、言ったら甘い汁(彼らは立場に応じた当然の報酬と思ってるだろうけど)を吸えなくなることを知ってるんだわね。それと、上部の人間たちのほうが権力闘争で負ける怖さを知ってるから失点しないように足を引っ張られないように、日々戦々恐々として生きているわけだ。ヒトが営々と気づき上げて、メンテナンスしてきたのが、この怯えシステムだなんて。なんという(税)金の無駄遣い!
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参考記事:

「911事件関係の記事」田中宇

4 件のコメント:

  1. ジェリコさま

    よくぞ、まとめて下さいました。ありがとうございます。わたしも見終わりましたが、うまく、書けません。でも、伝えたくて、ジェリコさんの記事まるごと転載しましたので、よろしくお願いします。取り急ぎ、お知らせでした。

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  2.  みかんさんのブログでサラさん(山崎さん)の的確な情報紹介がなければ、私はこの動画を見なかったと思います。サンデープロジェクトのことも知らなかったし。教えて頂いたこと本当に感謝しています。
     サラさんは毅然として「失礼しちゃう」(私はこのような扱いを受ける謂れはない)。"Government makes mistakes."アメリカ政府が間違いを犯したのだから、それを正しなさい、という明確なメッセージが伝わってきました。  twitterで山崎さんにインタビューした岩上さんの勇気に感謝というメッセージがありましたが、それに対して彼は、「勇気があるのは山崎さんです」と応えられた。
     壮絶な内容にもかかわらず、サラさんの話し方は、ふんわりと柔らかく、微笑みが絶えない。日本ODAとアメリカの戦略との関係、日米軍事同盟に関する分析など、「日本の国益につながらないではないか」との言葉に、うなりました。
     山崎淑子さん、岩上さんの存在を知ることができてよかったです!

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  3. こんにちは、みかんです。サラさんのような、優秀で知力もコネもある方がこのような目にあうなんて、そこにも、驚きを隠せません。日本のエリート、それは、官僚、政治家、経済財界人、すべて、アメリカの言いなりなんだと。そういう視点でみれば、これまで、疑問に思っていたなぞも解けていきます。わたしたちの上の世代の戦争を知っている人たちは、それをわかっていて、あえて、アメリカの犬になることで、高度成長をなしとげたのだと。そこに日本人の精神構造のゆがみがあるのだと感じます。だから、今、精神を病む方が多いのではないかなあ。でも、今は、属国化することによる経済的なうま味がまるでなくなり、逆に米国に都合の悪い邪魔な人間を弾圧することばかり起っているので、やはり、この主従関係について、日本人もしたたかに対応していかないといけないと思います。このしたたかにというのが大事で、鳩山さんのように真っ向勝負をしてもダメだと思います。ローマ史や中国の歴史、日本の戦国時代など、過去の激動の時代の歴をひもといていくこともひとつのヒントになるような気がします。

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  4. 時代の風向きによって、白が黒になったり、黒が白になったり。自然界ではなくて人間の作った制度がヒトが生きる環境の大部分を占めるようになっちゃったから。カフカ的な世界に落ちちゃたら、個人は顔のない巨大な制度に一人で直面せざるを得ない。制度は分業化されて自動モードになってるから、誰も責任をとれない仕組みになっちゃてて自動的に色分けされ裁かれてしまう。サラさんの話の影に無数のサラさんがいるんだなと思いました。

    みかんさん、暑いから、体にくれぐれも気をつけてくださいね。いつもコメントありがとうございます。みかんさんの書いてくださったこと、ずーっと考えてました。感謝。

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