廃プラスチック焼却の問題点
循環資源研究所 所長 村田徳治
東京23区は、それまで禁止していた廃プラスチックの焼却を2008年度から開始した。2008年11月、東京23区清掃一部事務組合が発表した「北清掃工場 廃プラスチック混合可燃ごみの焼却実証確認実施報告(3回目)(2008年6月実施)」の「 はじめに」に以下のような記述がみられる。
「平成20年4月から北区・荒川区・板橋区及び足立区の全域において、廃プラスチックのサーマルリサイクルが本格実施された。これに伴い、サーマルリサイクルによる廃プラスチック類を含んだ可燃ごみについて「廃プラスチック混合可燃ごみの焼却実証確認実施要綱(平成18年5月15日)」に基づき、焼却処理を行った際の環境への影響や施設の安全性等について、3回目の検証を実施した。」
本稿では、2008年度のデータが記載されている清掃工場9か所の環境報告書に基づき、廃プラスチック焼却の実態とサーマルリサイクル?とは何かを検討する。