差出人: 青木泰
日時: 2014年4月7日 22:01:10:JST
お世話様です。
拡散歓迎します。
みどりの情報特版NO14-01
<今号の概要>
1)復興資金流用問題(ML)ブログが立ち上がりました。
http://blog.livedoor.jp/shikin_ryuyo/archives/cat_250614.html
皆さんがお住まいの市町村の清掃工場やりサイクル施設の建設に、復興資金は使われていないでしょうか?
ブログをごらんいただき、2012年度の環境省からの交付金支給地方自治体や総務省から支給される交付税の支給市町村に入っていないかご確認ください。
もし復興資金をもらった市町村の入っていたら、是非ご連絡をください。
2)福島―郡山市での交流会の報告と提案(3月23日)
3月23日(日)郡山市で、汚染ゴミ焼却を考える福島連絡会主催の講演交流会があり、参加してきました。下記に報告を行います。
ぜひご覧ください。
3)岩手県宮古市の市議選(4月13日告示―20日投票)に、「子どもに豊かな未来とふるさとを残す会」代表の今村正さんが立候補予定です。皆さん推薦、応援よろしくお願いします。
(1)古舘和子さんのメッセージ
(2)青木泰からの推薦文
4)月刊誌「紙の爆弾」2014年4月号に「―戦後最大の疑獄事件―自公と官僚機構が国民から詐取 復興資金の”目的外使用”1.4兆円」を書きました。書店でご覧ください。4月7日(月)発売。書店に無い時には、注文か青木までご連絡ください。
<今号の内容>
1) 復興資金流用問題について
2012年度は、約75の地方公共団体(130の市町村)が、復興資金を流用していたことが分かりました。
私が所属するNPOの理事にお願いして作ってもらいました。インターネットを使った専門店的な役割を持つブログとして注目を浴びればと思いますが、流用問題とは?と尋ねられた時に、このブログをまず見ていただく、そのような活用をしていただければと思います。
皆さんからもぜひ情報をお届けください。
2) 323交流会の報告と提案
323福島県 汚染廃棄物焼却問題 交流学習会の報告と提案
2014年4月2日 環境ジャーナリスト 青木泰
<まえがき>
私は当日、「326政府交渉ネット」の事務局メンバーのとして藤原寿和氏と共に参加させていただきました。「326政府交渉ネット」は、正式名を「放射性廃棄物拡散阻止!326政府交渉ネットワーク」といいます。
2012年3月26日がれきの広域化に反対する全国の個人・団体約1700の呼びかけの下、環境省との交渉を国会議員会館で200人で開催しました。その交渉団体を「326政府交渉ネット」として残し、その後もがれきの広域化に反対する全国の皆さんと連絡を取り合い、活動を続けてきた団体です。
最近は、鮫川村での指定廃棄物焼却、塙町でのバイオマス発電、岩手県宮古市での汚染牧草焼却、復興資金流用化問題、滋賀の汚染チップ廃棄問題などに取り組んできています。
ちょうど「326交渉ネット」が結成されて2年になり、がれきの広域化もこの3月31日に全国的には終息したため、その2周年の集会を準備していました。
一方福島県では、がれきや汚染廃棄物の焼却処理などによって8000ベクレルを超える指定廃棄物(*1)の焼却施設が各地で作られ、焼却によって放射性物質が2次拡散される問題が生じ、「放射能ゴミ焼却を考える福島連絡会」(以下福島連絡会)が結成されたことを知りました。
今回は「福島連絡会」の下に、福島県下の指定廃棄物などの焼却問題に取り組む住民の皆さんとの交流学習の場として参加させていただきました。
集会参加者の方々にお渡しした「がれき広域化問題の総括視点と現状」は、そうした意味もあって、お配りしました。環境省が主導してきたがれきの広域化がどのようなものだったのかをご報告し、やはり環境省の直轄事業として行われる指定廃棄物問題を考える上での一助としたいということでした。
学習会の流れの中で、私が用意したものは、今回は先送りにさせていただきました。
<驚くリサイクル協同組合の内実>
当日の集会は、お昼を挟んだ11時から17時までの長丁場の学習会でした。そこで主催者の和田さんに相談し、午前中(11時~12時半)は、参加者の皆さんの自己紹介と問題意識をお聞きし、質問があれば藤原と青木がお答えする場とし、午後(13時半)から本来の講演学習会とすることを決めていただきました。
最初に和田さんから福島県内での指定廃棄物の焼却炉建設をめぐる動向について概略的に報告があり、自己紹介(☆1)の後、議題が進みましたが、この日の話としては、私は郡山リサイクル協同組合の話が一番印象に残りました。
廃棄物の処理施設は、名前を聞いただけでは、どのような施設か分からない名前を付けるのは、今では当たり前になっています。私が住んでいる東京の東村山市でも、市のごみを処理する施設が、「秋水園」(しゅうすいえん)周辺3市のごみを処理する清掃一部事務組合の処理施設が、「柳泉園」(りゅうせんえん)。
それにしても産廃の焼却施設名が「リサイクル協同組合」とは驚いてしまいます。
自己紹介されたBさんやCさんが、その周辺に住む住民の方で、臭いや煙に悩み、Bさんのお連れ合いは、おそらくその影響で入院までされていると言うのは、深刻な事態でした。
前日の見学会とその施設の専務さんとの交渉結果も、午後の講演の中で、パワーポイントを使い、参加された藤原氏が、深田氏の撮影された写真も使いながら報告し、下記のように話がより具体的になりました。 (藤原さん、深田さんありがとうございました。)
郡山リサイクル協同組合(S63年6月28日操業開始)
施設:産廃焼却、廃プラ焼却、汚泥焼却、廃油焼却
処分業:中間処理(破砕)、中間処理(移動式破砕)など
許可品目:木くず、紙くず、繊維くず、廃プラ、廃油、汚泥、動植物性残さ、ゴムくず、動物の死体、動物のふん尿、感染性廃棄物
処理能力-3.9トン/時
受け入れ条件-空間線量で0.5μSv/h以下
この施設の報告で、私が一番気になったのは、報告の中で焼却飛灰の放射能線量が16、000Bq/kgだったと言う報告です。別紙の報告では14,000~15,000Bq/kgと報告されていましたが、いずれにせよ電離放射線障害防止規則の適用施設として条件を整えなければならない12,000Bq/kgを超えています。
このようなレベルの放射性物質を取り扱うためには、適用施設として法令上の諸条件を整え、労働者の作業環境を用意しなくてはなりません。(電離放射線障害防止規則:管理区域基準)
そこで14,000~16,000というのは、この規則に違反しているおそれがあります。
鮫川の実証実験施設は、この規則の適用施設であり、福島第1原発の終息作業現場も、もちろんこの規則の適用施設です。
またもう一点、現行の環境法では、原子炉規正法によるクリアランスレベルをセシウムの場合、100ベクレルを超えては、廃棄物として取り扱うことができません。
ところが放射線特措法の8000ベクレル以内だからということで、当たり前に取り扱っているようです。
現行法制度での規制が、従来の原子力施設、研究施設、医療施設から排出される放射能汚染物については、100Bq。
今回の福島第1原発の事故による放射能汚染物質については、特措法の8000Bqの2重スタンダードになっていることが、問題の根本に在ります。そこで「リサイクル協同組合」に運んでくる産廃がどこから運ばれてくるのかも検証する必要があります。
もし原子力の研究施設や放射性物質を取り扱う医療施設などから運んできているとしたら、業者はどこかの段階で法律に違反しているおそれがあります。
さらにこの産廃施設から廃棄される焼却灰(飛灰を含む)はどこに埋め立て処分されているのかと言う問題もあります。もちろん特措法でも8000ベクレル以上は、指定廃棄物として環境省の管理の下に処理を委ねなければならないことになっています。
果たして実態はどうなのでしょうか?
<今すぐにでも焼却ストップさせる必要が?>
電離放射線防止規則上の違反だけでなく、周辺の住民の皆さんの悪臭・煙という声も無視できません。東京では悪臭がする、煤塵がひどいと言う苦情を市や都に届けると、すぐに調査に来ます。
福島県ではどのような対応をするでしょうか?
その最大の根拠は、廃棄物法の第16条の二の「焼却禁止」の条文です。
「何人も、次に掲げる方法による場合を除き、廃棄物を焼却してはならない」となっています。条文上は、○○○をクリアーすれば、焼却して良いという条文ではなく、禁止を謳う条文になっています。
その焼却禁止の例外項目として、「一般廃棄物処理基準・・・産業廃棄物処理基準・・・に従って行う廃棄物の焼却」が挙げられています。そのため住民が悪臭や煤塵を理由として、焼却中止を求めると、行政や産廃業者としては、「産業廃棄物処理基準」に基き処理し、適正に焼却しているといいます。
しかし形の上で基準に適合していると言っても、「悪臭がする」「煤塵がひどい」、そのため健康が害されているということがあれば、当然基準に基き稼動していると言うことすら疑われることになります。
またそのような業者は、往々にして一つ一つの基準への適合状態を検討してゆくと、基準に外れたことをやっていることが見つかり、現状を変えさせるきっかけになります。
こうした施設の周辺では、小中学校の生徒の喘息の罹患率が高くなります。そばに中学校、2キロぐらい離れたところに小学校があると聞きました。学校保険法に基く健康調査は、毎年1回行われ、その記録は「定期健康診断疾病異常調査票」(☆2)として各小学校でまとめられ、各市の教育委員会で管理され、情報公開の対象資料です。
それらを調べて、この産廃焼却施設の健康への影響を提示することも必要かと思います。
<汚染廃棄物焼却との闘いで残した教訓と成果>
午前中の話し合いの中では、放射性廃棄物の焼却についての基本的な話が行われました。バグフィルターで本当に99.99%除去できるのか?
また焼却した時の問題は、煙突から排気される放射性物質だけなのかといった問題も話し合われました。
私はそこでは、焼却した時には放射性物質は、煤塵や排ガスになって、煙突から排気され、「大気」を汚すこと。それだけでなく、「水」そして「大地」を汚すことになると説明しました。
指定廃棄物の焼却を抱える福島としては、この指定廃棄物の焼却炉建設や焼却に対してどのように取り組んで行くかが大きなテーマとなりますが、そのテーマについて考えて行く上でも、次の大事なテーマとしては、先行する鮫川村や塙町の住民の闘いを、教訓化し今から始まろうとしている焼却問題に生かしてゆくことではないかと考えます。
鮫川村の闘いは、和田さん、北村さんご夫婦の献身的な活動によって、環境省の事業意図を追い込んだ貴重な闘いでした。現状爆発事故後、再稼働されていますが、山本太郎参議院議員による質問主意書への環境省の答弁は、殆ど居直りに近いものであり、街中で喧嘩を売られたやくざの弁明のような内容です。
爆発後5カ月たって、ようやく爆発の事実を認めました。爆発事故で在れば、消防署への通報が法律上も義務となっていましたが、その責任は契約した業者の所為にしています。(☆3:鮫川村での指定廃棄物焼却処理事業について―嘘がばれても報告を受ける立場にない)
またこの爆発事故を切っ掛けに塙町の町長は、バイオマス発電は、中止を表明しました。しかし、住民活動の側の態勢は、もし計画をそのまま続けていれば、町長のリコール活動に発展しそれを成功させるような勢いで、私などは、町長が鮫川の爆発事故を理由として、逃げ場を求めたのだと受け取りました。
今回の学習会では、放射能汚染廃棄物の焼却による影響は「大気」「水」「土壌」に及ぶこと、そして最終処分した処分場への放射能の影響は、隠しきれないため、神奈川県や静岡県島津市での闘いでもその処分場を巡る攻防が、闘いの帰趨を決めた事をお話ししました。
神奈川県の最終処分場の芦名の周辺自治会長が、「シーベルトかベクレルか何だか知らないが、何だかわからないものの埋め立てを認める訳には行かない」と見事な表現で埋め立て処分を断わりました。
北九州での闘いもそのため、海辺に隣接した処分場に対して発言権を持つ漁協に働きかけ、富山では池多の処分場を巡る戦いが重要になりました。
ところが塙町の闘いは、焼却によって影響が及ぶ「大気」「水」「土壌」全体を問題にしながら、ストップして行きました。
がれきの広域化の闘いでは見られなかった闘いの結果、勝利したのです。なぜ塙町ではがれき問題にはない勝利の陣形を作ることができたのか?そのことを探ることは大変重要です。
<塙町のバイオマス発電との闘い>
バイオマス発電については、金子勝慶大教授なども東京新聞紙上で賛成していましたが、放射能汚染による影響は、物事の是非の判断を逆転させるという事実を見ない評論と言えます。
彼の発言は、政治・経済問題で、私たちに重要な指摘を行ってくれているだけに、少々残念です。勇み足として見ておきたいと思います。
日本の森林を涵養して行くために、間伐材を伐採し、伐採した木質チップを利用して発電する。その意味では、多くの人が賛成する試みがバイオマス発電です。
通常バイオマス発電は、家畜糞尿や稲わら、その他木質系を含む植物を使い、メタン発酵させ、そのメタンガスを燃料にして発電するもので、環境負荷を軽減した方法として知られています。
しかし間伐材だけを燃やして発電するとなると、かなり排ガス対策等に気を使う必要があり、全国的にもあまり成功していません。発電効率から言ってコスト的にペイしないからです。
こうした施設では、かなり初期投資が必要になり、国による直轄事業や自治体が直接運営する形が今までは、必要不可欠でした。
ところが塙町での提案は、民間で経営するというものです。環境省の直轄事業でもなければ、自治体の運営でもありません。
なぜそうなったのかと言うと、行政がこのような施設を運営するには、廃棄物処理法上の適用を受け、基本計画を作り、環境アセスなども通さなければならないからです。
そうなれば、今回の計画は、住民の反対によってうまくいかないそう考えた上の結論が、民間による経営方式だったのだとおもいます。
ところが民間での運営で、コスト的に成立させるためには、「バイオマス発電」施設で燃料とする木質系の資材を、「お金をかけて集める」のではなく、「お金をもらって集める」必要があります。
通常、「ごみ」(=廃棄物)とごみでないものを区別する基準は、値段が付く有価物かどうかということです。有価物はごみとは言いません。ごみは、お金を出して引き取ってもらう逆有償物です。
今回のバイオマス発電の経営的な成否は、処理処分にお金がかかり、そうした木質系の材料をどれだけ集めて、燃料にしてゆくかにありました。製材くずだけでなく、建設廃材や「がれき」、そして除染によって刈りだした木材。これらは放射能汚染度が高ければ高いほど、引き取る時のお金が高くなります。
しかし環境上の問題から言った時、これは大変なことです。
日量数百トンクラスの焼却炉を作るということでした。都市部の数十万人のごみを清掃工場に匹敵する焼却施設が、農村地域に建設され、焼却されるのです。
通常の平地地域に建設すれば、煙突から排出される放射性物質は、年間の風向きや地形によって汚染の痕跡を残すことになります。そこでそれをかき消す必要があり、山頂部への建設を計画したのです。鮫川村と同じです。山の上で焼却すれば、放射性物質は四方くまなく排気され痕跡を消すことができるのです。
そして鮫川村も塙町の施設も予定地は、その地域の水源地でした。焼却には、水冷したり、焼却灰の冷却のため、水が欠かせません。
また汚染水の排出はつきものです。村の水源地は、当然周辺田畑へ供給源となっています。彼らの計画は、田畑に供給する水を「流用し」また用水路を使って、汚染水を流すということになっていたのです。
おそらく環境省サイドからすれば、汚染がれき(産廃)、除染廃棄物と言う放射能汚染物の処理のために、環境関連法によるチェックの目を逃れるために、民間で進めてきたことが、以下のように次々と「悪魔の連鎖」をもたらしたといえます。
・ 汚染物の痕跡を消すために、山頂部に施設建設を考え、
・ 水の確保のために水源地を選択した。
・ その結果、田畑に供給する水を奪い、かつ汚染水をよりによって田畑への用水路を使って流すことになった。
・ しかも焼却によって放射能汚染濃縮された焼却灰や飛灰で、埋め立て処分場すら汚染することになった。
塙町のバイオマス反対活動の中心的存在だったYさんは、311の何年も前から農家民宿を行い、息子夫婦も手伝って軌道に乗っていたところ、311と福島原発事故があり、来客数が10分の1に減ってしまったという。息子たちは、福島を離れ、Y氏夫婦は、失意の中でようやく今後への一歩を踏み出そうとした昨年3月、このバイオマス発電の計画が耳に入ったというのです。
福島第1原発からは、安達太良山があるためおそらくそこで遮られ、放射線量は殆ど東京都は変わらず、そこでようやく農業の再開を行い始めた時に、農業地域としての展望を打ち砕く(第二の原発事故をもたらすような)バイオマス発電の計画の発表があったのです。
私はYさんらが、バイオマス発電の計画を知って10日位の時に、塙町に呼ばれて、バイオマス発電の持つ上述した意味を講演会で話をさせてもらいましたが、集まられた中心メンバーは、感覚的にこの問題が、福島の棄民政策、農業潰しの政策であることを分かっていたのだと思います。
その後昨年6月に、再び326のメンバーとして松井英介氏や藤原氏や杉山氏と共に塙町を訪れた時には、町長リコールの準備が整っていました。
計画を知ってからの手の打ち方は、驚くほどの速さと「正確さ」で在りこの闘いの極意をお聞きし、ぜひ福島県内全域での放射能汚染物焼却との闘いに生かして行けたらと考えます。
<鮫川問題>
鮫川問題については、私自身は本格的には「爆発事故」以降に係わり、326としては、現地に何度も足を運んできた藤原氏に教えていただきながら昨年11月に月刊誌「紙の爆弾」に爆発問題を報告しました。(☆4)
またいつまでたっても爆発の事実を認めない環境省の担当職員を山本太郎参議院議員他の皆さんの努力によって呼び出してもらい11月7日には、環境省交渉を行い、そこでのやり取りを踏まえ、今年1月山本太郎議員によって質問主意書を出していただき、出されてきたのが先日報告した答弁書でした。
これらはいずれもネット上から見ることができます。
質問主意書
質問書:
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/186/syuh/s186005.htm
答弁書:
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/186/touh/t186005.htm
この答弁書への見解は、別途記載しました。先にも話しましたように環境省は国の省庁であるという気概すらなく、爆発事故の総括をすることなく、再稼働に走りました。又民有地の所有者を18人と発表しながら、16人からしか承諾の契約を行っていないことを明らかにしています。
これまでは、全員から取ってきたと言いながら、その承諾書は虚偽の承諾書であると指摘されると16人と人数を代えて報告してきたのです。
しかし鮫川の焼却炉を建設した土地は、地権者18名の共有地であり、施設を建設する等の造成を行う時には、全員の承諾が必要です。全員の承諾を得ないままの事業は、明らかに法に違反した行為です。
これらの事実から、鮫川問題は国会での追及と司法での追及が今後の課題に上っているように思います。
そうした点を論議するためにも鮫川の闘いの共有化と教訓化が必要ではないかと思います。
そこで先に述べましたように、
今後のことについて言うと
① リサイクル協同組合の問題―告発と要望書
② 塙町の闘いと鮫川の闘いの教訓化―塙町の吉田氏と鮫川の和田氏からの話を聞き
③ その上で、新たに建設されつつある焼却施設についての情報の共有化と今後の行くヘについて
それに加えて4月6日に予定されている千葉県連絡会の動きと全国からの連携が今後の議論となると考え、ご提案させていただきます。
別途ご報告しますが、環境省による放射能汚染物の焼却による処理は、「拡散してはならない」「焼却してはならない」「希釈してはならない」と言う有害物処理の原則に逆らい、環境汚染省と言うような対応処理です。
これに対してようやく住民側の動きが目に見えるような形になってきました。
先駆けて活動されてきた皆さんお世話様です。
<注釈>
*1:指定廃棄物は、8000ベクレル以上の放射能汚染廃棄物と特定避難地域から排出される廃棄物を指定廃棄物とした
<添付参照資料>
☆1:第3回放射能ゴミ焼却を考える学習会報告
☆2:東村山市での情報開示請求書面―定期健康調査疾病異常調査票
☆3:「鮫川村での指定廃棄物焼却処理事業について―嘘がばれても報告を受ける立場にない」 青木泰
☆4:「環境省が隠ぺいしたー放射能汚染廃棄物焼却炉-の真実」月刊「紙の爆弾」2013年11月号 青木泰
3)宮古市市議会議員選挙に今村氏立候補予定
(1)宮古市の古館和子さんからのメッセージ
みなさま、宮古の古舘です。一斉送信をお許しください。
まだ三寒四音で寒い日もありますが、いかがお過ごしでしょうか。
この度、4月13日告示(4月20日投票日)の宮古市議会議員選挙に、「子どもに豊かな未来とふるさとを残す会」の代表である今村正氏が出馬する予定です。
今村正氏とは、放射能汚染牧草焼却の反対に、取り組んできました。
私は、震災がれきが全国に拡散されはじめた当時から放射能で汚染されたがれきや、生活排水や工業排水の宮古の黒い津波で汚染された震災がれきを焼却することを危惧して、ささやかながら焼却反対をしていました。
それに付随して復興予算の流用化では、青木泰さんや、大阪の方達ともつながり、皆様方には大変お世話になっております。
震災ガレキ焼却に加え、宮古で去年の7月から(来年3月まで)放射能汚染牧草、ほだ木、しいたけ(放射能汚染された農林業系副産物)が焼却処理されることになり、私と焼却場の地区に住む女性と、山田町のシイタケ農家さんと3人で「子どもに豊かな未来とふるさとを残す会」を立ち上げ、署名活動、陳情や質問状、学習会などの永田文夫さんのご協力も賜りながら焼却反対運動をしていました。
去年の暮れ、宮古の神経内科医院、院長の岩見億丈氏が、放射能焼却に関する論文を作成し、宮古市に焼却中止の陳情書を提出するなど活動を始めてくれました。
(その際「三陸の海を放射能から守る岩手の会」世話人の永田文夫氏が川田龍平議員に働きかけ、2013年12月5日に参議院議長に質問主意書を提出してくださいました。)
ちょうどその頃、今村氏は、有機農業や食品汚染問題に古くから係わってきた関係で、ウクライナのタチアナさんの講演会を盛岡に聞きに行かれ、私たちにも「宮古のお母さん達も流通食材について意識を高めなければいけない。一緒に運動しましょう。」と連絡をくれました。
そんなこともあって、食材や空気の汚染による内部被爆防止の活動を共にするよう になりました。
宮古でも放射能汚染問題に関心を持つ人数が増えたとたん、私の親類から市民活動することに圧力がかかり、今村さんが「子どもに豊かな未来とふるさとを残す会」の会長を引き受けてくださり、逆に活動の輪が広がりました。
今村さんは、「子どもに豊かな未来とふるさとを残す会」がこれまで取り組んできた放射能汚染牧草焼却の中止、子どもたちの尿中セシウム検査、食品の放射能測定に取り組んでくれます。
また宮古では、無駄なコンクリートの巨大防潮堤の勉強不足、情報不足のため、命を守る森の防潮堤についても市民で考える場を作っていきます。
今、選挙の状況は、28人の議員定数を満たすか切るかという状況ですが、おそらく選挙になるとおもいます。
絶対当選してもらわないと、今後被災地の未来は政府の企み通りになってしまうと心配しています。
多くの人がなかなか自分の本音をいえない中で、今村さんが立候補し、当選と今後の議員活動を、市民が関心を持つきっかけにしたいと考えています。
宮古市議会に今村さんを送り込むために、皆様何卒ご支援を賜りたくお願いいたします。
宮古市のお知り合いの方の紹介や選挙戦への応援をぜひお願します。
古舘和子
(2)今村正氏を応援するメッセージ
ため息が出る自公の被災地切り捨て政策に
被災者が宮古市市議選で立候補宣言!全国から応援を!
環境ジャーナリスト 青木泰
立候補宣言したのは、今村正氏。「子どもに豊かな未来とふるさとを残す会」の代表。
この会は宮古市で放射能汚染問題にかかわる古館和子さんらと結成し、現在は、会の代表。放射能汚染牧草を市の清掃工場で燃やされるのに反対し、陳情を提出したり、がれきの焼却を行ってきた仮設焼却炉の飛灰から基準の1300倍もの鉛が検出されたことに際しても、いち早く市に問い合わせたり、独自に周辺地域の鉛汚染調査を行ってきました。市の環境委員でもあります。
今村さんを語る時欠かせないのは、今村さんご自身が311の津波の被害者と言う点です。
がれきの広域処理で大反対が起こった大阪に持ち込まれたのは、宮古市のがれきです。
大阪に運び出すための搬出基地は、宮古市の藤原埠頭で、1年前には、がれきがうず高く積まれ、選別作業が進められていました。
今村さんの家は、その広大な藤原埠頭を囲む堤防のすぐ内側にあり、津波の時には8m半もの高さの堤防を1m半超える津波に襲われ、3階建の鉄筋の家が、骨組みだけのこし壊滅的に壊されました。
敷地内に流れ込んだ丸太の数は273本あったと言います。
しかし被災者として家を建て直し、生活再建を図るだけでなく、今村さんは、311がもたらした放射能汚染問題にも取り組む数少ない人でもありました。
統一地方選挙を来年に控えた今年4月13日に宮古市の市議会議員選挙は告示され、20日に投票されます。
安倍自公政権は、被災から3年経過した今も、復興住宅の建設は予定の3%でしかなく、多くの被災者は、仮設住宅住まいを余儀なくされています。その上、本来被災地につぎ込む予定で予算化した復興予算も流用してきました。
被災地や被災者、避難者の生活再建や援助を忘れ、傾注しているのは巨大な堤防事業でしかありません。
今村さんによると、岩手県でも「赤前」「金浜」「津軽石」では、堤防自体が壊れ、堤防があるからと避難しなかった多くの方が亡くなったという不幸がありました。
被災地でやらなければならないのは、画一的で無駄な堤防建設ではなく、津波が来た時に3分で避難できる高台の建設や日常的な避難訓練だと今村さんは言います。
被災した沿岸地域では、400kmにわたる防潮堤づくりが8500億円かけて、今進められようとしていますが、この無駄な公共事業の推進に対して、異議申し立てを行い、立候補するのは今村さんだけといわれています。
放射能汚染牧草の焼却に待ったをかけ、「全長400㎞!“万里の防潮堤”より先に街と生活を再建すべきだ」(*1)の今村正氏。
東北の復興は、このような人が被災地、被災者を代表して市町村の議員になって、声を届けること。その点が復興の着実な一歩を記して行くことになると思います。
全国から応援して行きましょう。
*1:月刊誌サピオ 2014年4月号、表題から
4)被災地の棄民策を進める亡国の安部政権と復興資金の流用問題。
「紙の爆弾」 4月号に書きました。
改めて流用化問題へのメセージです。
千年に一度という大津波をうけ、しかも原発事故による東日本全域に及ぶ放射能汚染。
2万人が亡くなり、行くへ不明となった。20万余の人たちが、避難者となり故郷を離れざるを得ませんでした。
多くの肉親や知人友人が亡くなり、今もその喪失感は癒されている訳ではないと思います。
本来なら、この大災害にたいして、被災地に向け、総力を傾け、復旧・復興を支援し、避難者への応援に手当てをする。
そのことが国民として、そして国家の役人、そして政党としての当然の責務でした。せめてそのくらいは最低限行って欲しかった!!
多くの国民は義捐金を送り、自ら復興支援のためにボランティアとして駆け付けました。
また事業者の中には、自分たちが役に立つ道はないかと現地に赴いた人たちもいました。
ところが、その時・・・・
役人や自公の政党幹部や官僚たちは、復興基本法で記載されていた復興資金を被災地の復興のために使うという当然の内容を
被災地以外に使っても良いと改ざんさせていた。
復興資金を予算化する財源を確保するために、民主党が国民に公約した高速料金無料化や育児手当の政策を棚上げさせ、その一方で
復興資金を流用化する抜け道を違法に作っていたのです。
まさに災害と他人の不幸を、政権奪取と自分たちの利益誘導に引き込む「悪魔の選択」です。
いつから私たちの社会はこのようなろくでなしを育ててしまったのでしょう。
今回の流用化問題が、これまでの数々の国民無視の政策と大きく違う点は、
一度国の予算として法案と予算案のもとに成立したものを、違法に流用した点です。
脱税が1億円を超えると懲役刑となって罰せられます。
では1兆円を超える流用化は、自体が大きすぎて放置するしかないというのでは、法の下での平等は大きく損なわれます。
おそらく1千年の懲役刑があれば、その刑に処され、腐敗した役人が刑務所から出た時にはミイラになって出るしかない?
そのような大罪です。
改めて今回の流用化は、明らかに犯罪行為です。
何よりも・・・・・・
国家とその中軸を左右できる役人が、背任行為に走ったようなものです。
この流用には、朝日が社説で批判し、NHKすら番組で取り上げました。
慌てた財務省は、未使用分の流用化予算を1000億円、各省から返還させましたが、そのこと自体、違法な予算化だったことを表しています。
すでに会計検査院で掴んだ額だけでも、1.4兆円と言われていますが、復興資金の実績を見ても、まだまだ実態は隠されていると見てよいでしょう。
会計検査院も、このような流用化をチェックできなければ、その存在意義を疑われるでしょう。
流用化に見る自公と官僚機能の止めどもない腐敗は、もちろんその他の政策でも表れています。
被災地の復興住宅がいまだ3%の達成率でしかなく、ひたすら計画を進めているのは、
400Kmに及ぶ沿岸地域の防潮堤計画―土建事業の推進です。
1,000年に一度の災害による被災地と被災者に寄り添うことなく、彼らは、自国民の救済や同盟国の救済のため、集団的自衛権を確保しするという。
殆ど冗談のようなことを言っています。目の前の被災者の救援を放置して、何が自国民を守るかだです。
原発の再稼働にこだわり、核武装化を進め、展望の無いエネルギー経済政策の打開に、武器の輸出―軍拡を進めようとしています。
軍拡は、その果てに戦争を必要とし、狂気の世界へ国民を誘う事は、世界の歴史でも明らかです。
復興資金の流用化ー火事場泥棒のような流用化を政策の根底に据えた砂上の楼閣の現政権。
これについての批判は、いつやるのですか?
今です。
どこからやるのですか?
あなたからです。
どのようにやるのですか?
まず流用化問題のブログをご覧ください。
その上でどうするのですか?
多くの人に伝えてください。
そして?
国会議員にもこの件で追及することをお願いしてください。追及のヒントは、今月号の「紙の爆弾」に書きました。
それを読むように勧めてください。
さらに自分の街がその復興資金を受け取っているなら、返還し、そのお金を被災地と被災者、避難者に使うことを求めてください。
具体的な事例はありますか?
86億円が焼却炉建設に流用された堺市では、陳情が出され、住民監査請求で返還を求めています。ブログでもその内容を紹介します。
何もしないことは?
強い言い方になりますが、 それは腐敗した官僚たち、自公にくみすることになります。
どのようなことをすれば?
・ この問題が多くの人の知るところにしてください。人の顔を見たらこの問題を訴えてください。
・ 家族に役人がいる人は、特にこれにくみしていないかー役人の中でも批判するように言ってください。
・ さまざまなメディアに、声として伝えてください。新聞、月刊誌、週刊誌、ミニコミ、ネットメディ、フェイスブック、ツイッター等々
・ 行政機関や行政上のチェック機関(会計検査院、公正取引委員会、弁護士会等々)にも声を届けてください。
・ 問題が解決されるまで、繰り返し行ってください。
今後この問題で、意見表明活動やその他の行動計画を提案します。またよいアイデアがあればお知らせください。
そして誰待つのではなく、ご自分で行動してください。
私たちの行動で、このまったく理不尽な流用をチェックし、2度とこのよう案ことが行われないような社会にしてゆきましょう。
この流用化問題はがれきの広域化では、賛成・反対の双方の立場を取った人たちも、同じくおかしいと声を挙げています。
多くの政策は、かえならず賛否があります。しかしこの火事場泥棒を称賛する人は、いないと思います。
流用化問題を私たちが、自ら社会をコントロールする存在として、
今までを振り返ってより良い未来に手を携えて行ける切っ掛けとして頑張りましょう。
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