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2010年8月31日火曜日

「東京・築地市場の建て替え費用、試算の半額に」

築地市場 建て替え 試算の半額

東京新聞 - ‎3 時間前‎
築地市場(東京都中央区)の移転問題で、都は三十日、民主党から提案があった現在地での再整備案の基本設計を概算した結果、建設費は最も高い案で千七百八十億円になると公表した。これまでの試算では三千四百億円だったが、一時的に仮移転するなど前提条件を変え、半額 ...

東京・築地市場の建て替え費用、試算の半額に

読売新聞 - ‎1 時間前‎
東京・築地市場の移転問題に絡み、同市場を現在地で建て替える場合の費用を東京都が改めて試算したところ、最も高いケースでも、これまで説明していた試算額約3400億円の半分の約1780億円で済むとの結果が出ていたことが30日、分かった。 ...

2010年8月28日土曜日

エコノミスト誌「日本の役人、自分に奉仕」、ごみ行政もそうなんです!


How some $200m from pension accounts or funds budgeted for health care was redirected to loss-making resorts used exclusively by bureaucrats 
The Economist Online August 27th 2101


エコノミスト誌記事ーー最近のニュース(以下)を引いて、「日本ではこのニュースほとんど注目されなかったけど...」、年金保険料が「財務省の庇護のもとに」1兆円以上無駄遣いされた、日本の役人・官僚がいかに自分たちの利益を図ることしかしてないか、それもどの領域でも構造は同じ、それを政治家は止められない(民主党になって少し変化する兆しは見えたけど先行き怪しい)という記事。”Little wonder Japan is facing a debt crisis.”「日本が債務危機に直面してるのは不思議じゃないね」ってのが締めの言葉。コメント欄に寄せられた読者の言葉「これは日本だけじゃない。アメリカだって、ヨーロッパだって同じじゃないか」「日本はこの構図が(みんなに)明らかにされているだけまだましじゃないか」っていうのが面白かった。世界のどの国も悩みは同じなのねえ。

読売新聞 - ‎2010817
売却を進めてきた厚生労働省所管の独立行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構」(RFO)が発表した。政府が売却せずに存続させる方針を決めた厚生年金病院も含めると、約1兆4000億円が施設建設に投入されており、保険料の無駄遣いに改めて批判が強まりそうだ。 ...
ーーーーーーーーー
ごみ行政もそうなんです!
2010412 ... 焼却炉メーカー10社へ 23区」7年間で 23区のごみを焼却している「東京二十三区清掃一部事務組合」で、組合発足から7年間に計11人の幹部が、受注側の焼却炉のプラントメーカー10社に天下りしていたことが朝日新聞の調べでわかった。 ...
blog.goo.ne.jp/wa8823/e/c7f259dda3fdb4218d13259e24c68e8d - キャッシュ







国民、住民、政治家ですらチェックできない巨額な予算を自由にする「ごみ行政」の仕組みがよくわかる本。

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「ダイオキシン神話の終焉」渡辺 著ーーで ダイオキシンに大騒ぎするやつはバカだの空気が作られたとされている。あの頃は読まずにそうかと思っていた私も脳天気!でも、今年初めに渡辺さんの本を読んで、?????疑問符がいっぱい。私には、その後読んだ、上田壽さん(元・通産省の科学研究者)の「『お役所』からダイオキシン―間違いだらけの環境政策への処方箋」の方が、説得力があった。ダイオキシンについてもよくわかったし「情報を隠し、国民の健康より業界と省庁の利益を優先する『お役所』の体質」を明らかにしている。築地問題で豊洲の土壌汚染問題を指摘している坂巻幸雄さんも上田壽さんも元通産省の研究員だった方なんですよね。だから、役人だった役人している人たちみんながみんな悪いわけじゃないとは感じる。


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青木泰さんの本からは、特に以下の部分を抜粋:

2.ごみ焼却は高い財政負担がかかる
ーー政官業の談合構造
廃プラ焼却の問題を考える時、ごみの焼却がそもそもどのような問題をもっているのかを見てみたい。
(1)過大な焼却施設を建設する仕組み
なぜ各地で自分の自治体が処理する以上の焼却施設が建設されるのだろうか。議会や周辺住民を納得させる(偽る?)仕組みは、第四章四で書いた通り、
① ごみの処理量の予測値を過大に予測
② 予備炉を1.5倍や2倍に建設
ということだが、行政は、過大な施設を作れば、道路やその他の公共施設の例に漏れず、財政負担で縛られることになる。では、なぜそのようなことが行われるのか。
(2)特定の焼却炉メーカーによる寡占状態
日本におけるごみの焼却炉建設は、大手の焼却炉メーカーによる寡占状態にある。東京都の指名業者から出発し、全国の自治体の指名業者に参入し、場所によっては、旧来の業者との死闘を経ながら、市場勢力を拡大してきた。これらの業者は、焼却炉シンジケートと業界内では呼ばれ、その中心となってきた日立造船がまとめ役となって、全国をほぼ支配してきた。
これらの業者は、ダイオキシン問題に対しても、影では「ダイオキシン景気」といって寡占化のチャンスと捉えていた。
環境省(当事の厚生省)が、ダイオキシン対策のためには、焼却炉を高温領域で連続稼働する必要がある、そのためには、広域からごみを集め、連続的にごみ処理をする必要という「広域化」「連続化」「大型化」の方針を打ち出したこともあり、国の方針の下、日量100トン以上の大型の焼却炉の建設実績があるとして、各自治体に販路を広げた。
そうした中で1999年、公正取引委員会(公取委)が大手5社による焼却炉建設での談合を摘発し(読売新聞99年8月9日)、公取委の排除勧告・各地での賠償訴訟での支払決定後も、同様の体制が続いている。
またその前年、朝日新聞(98年11月1日)、では焼却炉メーカーに東京都幹部職員が天下っていたことを報じた。その結果、次のことが分かった。
① 焼却炉の建設に伴う費用は、次のような問題を持っていた。
・炉体本体の国際価格と国内価格は、2~3倍違う。
・日量のごみ処理量、1トン当たり約5,000万円(または1億円)という値段から、他の産業では規模によるコスト効果があり、このような値段づけは考えられない。
・生ごみ堆肥化の施設の場合、数分の一から10分の一の費用で済む。
② 一度自治体に入った指名業者は、次の(15~20年後)入札の時にも同じ自治体だ落札する仕組みとなっていて、この談合構造はほとんどチェックされていない。
③ 焼却炉の運転や維持管理もほとんど焼却炉の関連のサービスメーカーが運転管理を引き受け、さらに焼却炉の定期点検の補修も同じメーカーや関連メーカーが行っている。
こうした結果、たとえば日量100トンのごみを燃やす時には、日量150~200トン以上の能力を持った焼却炉を建設し、その費用に75億~100億円、20年間の維持管理に建設費と同額の費用が使われ、ごみ焼却は政・官・業の巨大な癒着構造の下に進められて来ている。処理コストからいっても決して安くはない。
従って、ごみを焼却して処理するというのは、環境や費用コストの天でも得策ではない。....
(「プラスチックごみは燃やしてよいのか」青木泰著、233-235pp)


数千億円市場に拡大も 原発解体(東芝・清水建設)

数千億円市場に拡大も 原発解体(東芝・清水建設)
2010年8月27日(金) 日経BP ONLINE
原子力発電所に関わるビジネスは新設案件だけではない。老朽化した原発を安全に解体するニーズが高まっている。東海発電所の解体を契機に、日本企業もノウハウを蓄積しつつある。

2010年8月27日金曜日

ニュース:ごみ処理装置市場、日立造船3千トン焼却設備中国から受注、タクマ、他

環境関連] ごみ処理装置市場は過去10年で4分の1程度に縮小した。(東海東京調査センター)2010年8月27日 14:31
NSJ日本証券新聞 - ‎6 時間前
東海東京調査センターは826日に環境関連のレポートを発表し、ごみ処理装置市場は2000年頃はダイオキシン規制の強化による特需があったが、受注額は2000年度の8392億円→2009年度は2008億円と過去10年で4分の1程度に縮小したと解説。 地方自治体の資金不足、ごみ焼却炉の ...
ダイオキシン特需ってすごかったんだ。大規模施設をぼんぼん作ったはいいけど、燃やすごみが集められなくて、「プラごみ燃やせ」になったのねえ。「ごみ発電」を目玉にしてる、、、。数字は正直。

日立造船、世界最大級のごみ焼却設備受注=上海市向け、1日3000トン処理
2010/08/24-12:35)時事ドットコム
日立造船は24日、1日当たりの処理能力が3000トンと世界最大級のごみ焼却設備を、中国・上海市のごみ発電事業を手掛ける特定目的会社の上海老港固廃総合開発(上海市)から受注したと発表した。受注金額は明らかにしていない。(

中国・上海市向けストーカ式ごみ焼却設備を受注
平成22年08月24日 日立造船ニュースリリース

日立造船 上海市向けに、中国最大規模のストーカ式ごみ焼却設備を受注
環境ビジネス.jp - ‎Aug 24, 2010‎



タクマ(6013) 第1四半期の業績は数字の見た目は悪いが、中身は改善している。(東海東京調査センター)823 9:25
NSJ日本証券新聞
...第1四半期の受注高が336億円(前年同期比15.3%増)と増加。国内のごみ焼却炉は2000年頃のダイオキシン規制による特需以来、受注低迷が続いたが、ここにきて当時に建設した焼却炉の更新や改造など案件が出てきている。現在のごみ焼却炉について、当時に比べてダイオキシン排出基準は大きく変わっていないが、二酸化炭素の排出削減が厳しくなっている。このため、熱回収装置や発電機併設などの新たな技術導入が進んでおり、受注の押し上げになっていると解説。


タクマ(6013)は年初来安値を更新 4-6月期は営業赤字9.6億円、通期会社計画に対する低進捗率を嫌気(8月10日 14:37)
NSJ日本証券新聞
....環境・エネルギー(国内)事業では、過年度に受注した大型のごみ処理施設建設工事は工程初期段階の物件が多く、工事が本格化せずに同事業は営業赤字1億6,800万円となるなど、各事業で営業赤字に留まったことが響いた。....

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古い資料だけど以下2つ参考になった。図がわかりやすい。ダイオキシン特需と日本のごみ処理装置市場のピークが一致。
ごみ処理装置業界の現状と課題 
住友信託銀行 調査月報 200210月号
ごみ処理装置の過去 20 年間の生産実績推移は図 1 の通りであるが、これま. では都市ごみ装置が中心となって市場を拡大してきた。 ... 受注に関しては02年のダイオキシン規制強化に絡み、ごみ処理装置の受注が 99/半ば~00年末にかけて急増した。従来のごみ焼却炉ではダイオキシンの新規制値を クリアすることが困難であり、新規に焼却炉を駆け込みで購入する自治体が急増したた めである。しかし直近の四半期毎受注額は02年第一四半期が988 億円(前年期比▲ 51.1%)と01年第二四半期以降、前年同期割れが続いており、足元の受注は低迷してい ることが見て取れる(図2)。....ごみ処理装置のプレイヤー. ごみ 処理装置市場には重機、鉄鋼、プラントメーカー各社が参入しているが、その数 ... 

2007年度MDB市場情報レポート「都市ごみ処理装置」抜粋版
市場規模の推移 都市ごみ処理装置の2005年の市場規模は、2232億5500万円であり、2002 年のピーク時の32.1%の大幅な減少となった。 現在市場におけるトップ企業は、(株) タクマテクノスであるが、以下に続くメーカーの力関係、あるいはシェアも拮抗して ...

築地問題〜坂巻幸雄先生の論文

インタビューの内容の補足として、坂巻幸雄先生の論文をアップします。坂巻先生ご本人から、『コピペなどはご自由に、皆さんで広くお読みください』と言われています。拡散はご自由にどうぞ。
出典:
岩上安身オフィシャルサイト
坂巻幸雄氏インタビュー 2010年8月17日「築地移転問題」水質・土壌汚染編
2010年08月26日(木)

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関係記事


★築地問題~石原都政の無茶苦茶に起因、都は借金漬け
★『岩上安身の築地問題Ustインタビュー第1~3弾』(追記あり)




2010年8月26日木曜日

築地問題〜石原都政の無茶苦茶に起因、都は借金漬け


『岩上安身の築地問題Ustインタビュー第1~3弾』(追記あり)


岩上安身さんの築地問題インタビューのことを知人に話したら、

「築地移転問題の発端は何か知ってる?」って聞かれた。

「知らない」と私。

「石原はオリンピックを招致して、築地のあの場所に『プレスセンター』を建てようとしてたんだ。築地は豊洲に移して、、、。オリンピックがダメになった時築地移転問題もダメになって当然のはずだったんだ。即中止すべきだったんだよ。豊洲のあんな汚染された土地に移せっこないのに。有害物質や重金属で汚染された土壌の浄化処理技術はまだ安全を担保できるものは確立されてないんだ。とにかく東京都は臨海副都心開発で借金漬けで、利子だけで1,000億円を払わなければならないようになってる。それもこれもバブルの時に税金は一銭も使わないで臨海副都心の埋め立て地の開発を鈴木(都知事)が始めて、すぐにバブルがはじけて、ものすごい借金が残ったんだ。巨額の開発費をかけた臨海副都心にはだれも行きたがらなかったから。企業も金がなかったし。一時はすべて塩漬けになってたのにアメリカの金融バブルで東京にもミニバブルが起こって、石原はそれに乗ってオリンピックだ何だってまた金をつぎ込んで、結局全部ぽしゃっちゃったのさ。更に東京は借金が増えただけ。それなのにまだ居直ってんだな」って知人。

「え~、そんなこと全然知らなかった」と私。

オリンピックの招致失敗に150億円使ったり、その他にまだ50億円の支払が電通にあるってことや、臨海副都心の開発が頓挫したってこと、それがいつの間にかゆりかもめやお台場が騒がれるようになってレインボーブリッジとかウオーターフロントのマンション群やビル群が出来て東京の新名所になったこと、こういうことがみんなバラバラに目に耳に入っていたけど、そのことが築地問題に深く関係してたなんてまったく知らなかった。

自分への戒めとして、知人が話してくれた内容の詳細を調べた。「石原都政、臨海副都心、築地問題、オリンピック、赤字」でググったら、いろいろ出てきたが、一番よくまとまっていたのが、「Like a rolling bean (new) 出来事録」の以下記事。

2010-04-18
今月の『選択』にイシハラ都政のお金の面での総括記事:『石原都政の「無駄遣い」一兆円以上』
Like a rolling bean (new) 出来事録
(一部抜粋)
オリンピックに関連したものでいえば、築地移転問題がある。計画自体は石原都政以前に持ちあがっていたものだが、オリンピック開催時に「メディア・センター」を作るとして強引に推し進めた経緯がある(管理人コメント:2年前のエントリーで詳細を書きました※1)。移転先の豊洲で、深刻な汚染が判明した際に、都は一部を隠蔽。挙句の果てに知事は「日本人が日本人の(汚染浄化)技術を信じないでどうするんだ」と恫喝する始末だった。
このサイトの管理人さんは、岩上安身さんのUst築地問題インタビューを文章に起こしてくれた人だった!築地問題について何本も記事を書いてきて、築地に都が建てようとしてた「プレスセンター」=「メディアセンター」の東京都作成プレゼン資料に載せたイメージ写真まで過去ログに出てきた。

時系列で何が起こってきたかもすべて記されている。臨海副都心のことも、土壌汚染のことも、豊洲の所有者東京ガスはこの土地の安全性を保証できないから都に対して築地市場移転に難色を示す文書を送ってたことまで、、、。すべて、ヒジョウにヒジョウに参考になりました。

それと、今日の岩上さんのTwitterから、

RT @totomizz 先程の豊洲の航空写真は、東京ガスの工場史からとりました。写真の解説には昭和43年とあります。豊洲工場からは数十年にわたり汚染物質が流れ続けたと思われます。それが20ヶ月程度で処理できるとは常識的に考えられない。
2時間前 TwitBirdから

これはすごい! 豊洲の工場操業時の全景。RT @totomizz 豊洲の写真です。こんな場所に築地を作るなど問題外です。写真http://twitpic.com/2hyytx @iwakamiyasumi
6時間前 webから


2010年8月25日水曜日

浅田真央とシャネル

上手い!
かき氷、百杯分!

レスリー・キーによる、「誰も見たことのない浅田真央」
Mizumizuのライフスタイル・ブログ 2010820

2010年8月24日火曜日

8月26日(木)会合のお知らせ〜23区廃棄プラ焼却検証市民実行委員会関係

青木さんから以下お知らせが届きました:
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2010年8月24日 18:39:33:JST

皆様へ
23区廃プラ焼却検証市民実行委員会のお知らせ
日時:8月26日(木)18時30分~
場所:豊島区生活産業プラザ(5F)グループ活動室
(「豊島区環境と健康を考える会」で取っています)
旧三越裏 豊島公会堂となり 03‐5992‐7011
豊島区東池袋12015

暑さが続きますが、いかがお過ごしですか?

夏の暑さをかいくぐって2つの大きな問題がありました。

一つは、水銀問題で、もう一つは、朝日新聞オピニオンに掲載された田中勝氏による「プラスチックごみ(廃プラ)をもっと燃やせ」という暴論問題です。水銀問題は、明らかに廃棄プラ焼却が、引き金になって起きたものですが、清掃一組は、事業者による不正排出ー1次的な不祥事によるものと片付けようとしています。

しかし4つの清掃工場で同時期に不正投棄が行われたという想定は、不心得な事業者が4事業者もいたということになり、まったく無理なこじつけです。事業者犯人論は、家庭で取り扱うような製品をどれだけ投入しても自主規制値を越える値にならない。200g(1持間)もの投入は、事業者のものとしか考えられないということですが、炉の大きさや灰溶融が付加されているかによって、変わってくる値を一緒くたにして話していること自体が、問題です。

4清掃工場のうち「光が丘」を除く、3清掃工場が灰溶融を行っていたことが分かりましたが、廃棄プラ焼却廃棄プラ混入による重金属の混入量の大幅増加、高温焼却による重金属の揮散、煙突からの排出が原因と考えられます。

実際23区の清掃工場の今回の廃プラ焼却前と焼却後の飛灰や飛灰処理汚泥中の総水銀量は、ほとんどの清掃工場で大幅に増加し、その中でも廃プラをすべてリサイクルした港清掃工場が、減らしていたことは、象徴的でした。

田中記事の問題を含めて今後の善後策について、考えて行きたいと思います。
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関連記事:

水銀問題:
☆水銀汚染ー清掃工場操業停止問題の裏側 by 環境ジャーナリスト 青木泰氏
☆7/28「水銀汚染ー清掃工場問題第1弾」(追記)by 青木泰氏~読者とのQ&A

朝日新聞オピニオン田中勝氏「プラスチックごみ(廃プラ)をもっと燃やせ」:
☆朝日新聞オピニオンー 天下の暴論「プラスチックごみはもっと燃やせ」ー批判 by 環境ジャーナリスト 青木泰氏
☆青木泰さんから緊急のお知らせ~朝日オピニオン 田中勝氏「プラスチックごみはもっと燃やせ」批判(追記)
☆青木泰氏続報~朝日との交渉経過~「プラスチックはもっと燃やせ」天下の暴論

2010年8月21日土曜日

真夏の夜の贈り物〜「魔法の洗剤『源流きらり』」by 柳澤桂子先生

「柳澤桂子 いのちのエコロジー」

友人吉沼さんのブログ「源流きらりで田舎暮らし~えひめAI-2~」に、とても嬉しい柳澤先生のことが!
ーーーーーー
20100820日(金)
サイエンスライター柳澤桂子先生
夕方電話が鳴り出ると柳澤先生からであった。
以前「源流きらりをもっと多くの方に知らせたいですね。私のページで何か一緒にやりましょう。私のお客様なら興味を持って下さる方が多くいると思いますので」と言っていただき真理が原稿を書きお送りした。
そのページが出来上がったという嬉しい電話。
最近調子があまり良くなさそうだったのでちょっと気にしていたのですが、先生の声を聴いて鳥肌が立ちました。(なんか嬉しかったのです)
先生のHP「いのちの窓」の中にあるリンク集をクリックしていただきエコロジーページをクリックしていただけると「源流きらり」が現れますのでぜひご覧ください。
2010年08月20日(金) No.2750 (源流きらりネタ)
ーーーーーー
吉沼夫妻の「源流きらり」、たくさんの人たちの手に届きますように!

柳澤先生に深く感謝。先生のホームページ「いのちの窓」が再開されたことみかんさんのブログで知りました!「短歌集」「随想集」愛読しています。この暑い夏、どうぞどうぞお体ご自愛ください。

☆ラブリー脳でハッピーライフ:柳澤桂子先生、随想を更新!


2010年8月20日金曜日

岩上安身さん「山崎淑子さんインタビュー」2010年8月10日

山崎淑子さんインタビュー 2010年8月10日

動画ビデオぜんぶで21本。1本の長さ、7-9分台。21番目だけ1.33分。


友人のみかんさんブログ記事http://blogs.yahoo.co.jp/delightful_mikan/61437642.htmlで教えられた山崎淑子さんインタビュー動画。昨夜4時間、今晩3時間かけて見ました。私のブロードバンド契約一番安いのだから、画面、動いては止まりの連続。でも、見るの止めれなかった。山崎さんの過酷かつ理不尽な体験は想像を絶する。日米地位協定の名のもと、米国からかけられた「共謀罪」という容疑に抗弁する機会すら与えられず、日本の司法の保護は一切なく、日本で逮捕され、米国に引渡される。9.11時から山崎さんが見たこと感じたこと、その後それについて話したことが、山崎さんの不当逮捕と関係がありそう。山崎さんの話はすべて具体的で生々しい。山崎さんは観察力分析力記憶力に非常に優れている。日本のメディア関係者がアメリカ政府を恐れて書かない、言わないことがある現実を、山崎さんは突然知ることになる。「余計なことは言わない方がいい」「貴方の死体がハドソン川に浮かぶのを見たくないから」「日本のメディアがどれほどの情報統制を受けているか、あなたは知らないでしょ」「日本での言論活動のほうがもっと慎重になるべき」との忠告を多数受ける。「日本が戦争に負けた後、日本はアメリカにどれほど理不尽な思いをさせられてきたか、そういうアメリカの怖さを、日本のある程度の知識人たちは皆知って、黙っている。。。お前は、それを知らずに、(日本のメディア関係者の講演会で)このレジュメに書いたことを話したとしたら、私はもうお前を守ってやれない」、と山崎さんの父親は泣く。身の危険を感じて、ジャーナリズムでの発言を止めて、距離を置き、ビジネスに専心していたら、突然の不法逮捕、東京高検/東京拘置所での3ヶ月、米国に引渡され、未決勾留後司法取引の詐欺にあって刑務所へ。米国での全勾留期間、1年と3ヶ月(私の聞き取り、ちょっとあやふや)。喘息を持病にもち、別の病気も抱えていた彼女は、死ぬかもしれないとの思いから、日本大使館に米国の刑務所から電話。最初はけんもほろろの大使館員の対応だったが、知り合いの元大使たちの名前を出すと、「対応します」との言葉で電話が切られる。それがきっかけとなってか、刑務所を出され、米国の囚人服を着たまま日本に強制送還。実際には、日本での勾留時も帰国後も、彼女が知り合いだったそうそうたる日本のトップエリートたち(著名な政治家や元米国大使や元上司今役人、具体的な名前が出てくる)は彼女のSOSを無視。「トップエリートの知り合いたちは、誰も助けてくれなかった」と山崎さん。「(強いものの)言いなりがエリートに成れるんですから」。ただし、日本でもアメリカでも現場の人たちには心ある人たちがいて、彼女の無罪を信じてくれて、「生きてここを出て、アメリカ政府を訴えなさい」(アメリカの刑務官)とか励ましてくれた。日本でも自殺しか頭になくなった山崎さんを見守ってくれた看守長がいた。「アメリカも日本も、制度は酷くて、国は暴力的だけど、制度の末端で働いている人たちは生身の人間ですから、心ある人たちがいるんです。そういう人たちにたくさん出会えました」と。「日本はアメリカの属国だと身をもって知りました」。

以下は岩上安身さんの「山崎淑子さんインタビュー」サイトに寄せられたコメントの一つです。

HN少年
201008166:29 AM
いま朝日が差し込んで来ました。
深夜ふと目が覚めてしまい、しかたなくPCを開いていたところこの番組に出合いました。
早送りのように掻い摘んで見るつもりが、とうとう最後まで拝見してしまいました。
後半になるほど、彼女の底抜けの明るさに引き込まれ、最後にはとうとう不覚にもPCを前にして涙が出てしまいました。
PCの前でいい男が泣くなんて
ただ一言だけお伝えしたい。
「サラさん、おれに勇気をくれてありがとう」
お元気で。
♩ ♪ ♫ ♬ ♩ ♪ ♫ ♬

(追記)ナチスの強制収容所でも旧ソ連の収容所列島でも中国の文化大革命、アメリカのグアンタナモ収容所、日本の戦前の特高憲兵システムなどなどすべて、戦争や何とか対立とセットで、人々を震え上がらせて、黙らせるためのショーケース。人々を不安に駆り立て、つま先立ちさせておく、互いに争わせ続けることに、国という名の制度はものすごい税金を使ってきた。その制度を維持することで産み出される利益は一部の利益集団にころがりこむ、そういう仕組みが世界規模で出来上がっているのね。昔から。いつの世もトップエリート層や彼らに近い人たちは、一般の人々よりその実情を知ってるから、馬鹿なことは言わないのだろうし、言ったら甘い汁(彼らは立場に応じた当然の報酬と思ってるだろうけど)を吸えなくなることを知ってるんだわね。それと、上部の人間たちのほうが権力闘争で負ける怖さを知ってるから失点しないように足を引っ張られないように、日々戦々恐々として生きているわけだ。ヒトが営々と気づき上げて、メンテナンスしてきたのが、この怯えシステムだなんて。なんという(税)金の無駄遣い!
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参考記事:

「911事件関係の記事」田中宇

2010年8月19日木曜日

8月23日(月)「除湿型生ごみ乾燥機」実演展示ー案内状

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皆様へ

環境保全協会の実演展示のご案内です。

―大都市部での生ごみ資源化処理に不可欠な乾燥処理―
除湿型の乾燥処理機の実演展示が早稲田大学で行われます。

日時:8月23日〔月〕9時~15時
場所:早稲田大学国際会議場・裏の駐車場(新宿区西早稲田1-20-14<最寄り駅・高田馬場・バス早稲田大学行き・「西早稲田」下車グランド坂を下る>図書館と併設TELは、03-5286-1755)
当日国際会議場では、NPO法人有機農産物普及堆肥化協会主催の「生ごみ交流会2010」が行われています。(9時半開場~17時)今回の実演展示は、NPO法人環境保全協会の主催で行われ、場所は裏の駐車場です。ご注意ください。
主催:NPO法人環境保全協会(070-6635-4988)

プラスチックごみとともに、ごみ問題の最大処理課題である生ごみは、日本の場合、家庭から出る生ごみの90%以上は、燃やされています。環境省や市町村が燃やす方針を取って来たことが最大の要因ですが、90%以上水である生ごみを燃やすのは、ヒートアイランドや温室効果ガス増大に影響を与え、見直しが必死の状況になっています。

その一方で、いざ都市部で生ごみ処理を行う場合、これまで下記のような点が問題になってきたことは、事実です。

1)生ごみ処理機から発生する臭いの問題
2)行政による生ごみ分別が出来るのか?
3)生ごみ資源化した餌の利用者や堆肥の利用者がいるのか?
4)分別の手間
5)使用エネルギー

生ごみの分別回収や餌の利用や堆肥の利用は、すでに地方でも実証済みであり、都市部において最大の問題になっていたものは、臭いを出さず、貝殻や骨などもほとんどより分けることなく処理でき、しかも使用エネルギーが、省力化出来る処理装置でした。

今回実演展示するタイプは、そうしたメーカの一つですが、都市部での生ごみ資源化を考えるに当たって、大きな参考になると考えます。

NPO法人環境保全協会が早稲田大学と話し合い、下記のような実演展示が行われます。ご案内いたします。(青木)

なお当日早稲田大学国際会議場において全国規模で毎年行われている「生ごみ交流会2010」が、同場所において行われます。(開場9時半~17時)毎年500人位の参加者があり、生ごみリサイクルに取り組む先進自治体の報告等が、盛りだくさんに行われます。主催は、有機農産物普及・堆肥化推進協会(瀬戸昌之理事長)です。お時間がありましたらこの交流会にもご参加ください。(申し込み先:03-5410-3735)
http://www.taihika-kyokai.or.jp/kouryu/18th/18th.htm
 ーーーーーーーー
生ごみの除湿型乾燥装置の実演展示のご案内
 2010.8.17
NPO法人環境保全協会(理事長 正清太一) 
070-6635-4988

地球温暖化の影響を疑わせるような暑い日が続いています。皆様いかがお過ごしでしょうか。

すでに日本は、温暖化抑制のためにCO2を25%削減することを国際公約しました。一方温暖化による気候変動は、地球上の各地で、旱魃や洪水をもたらし、食糧生産を維持向上させることが、人類共通の課題になりつつあります。

ご案内のように日本国内でも農水省を中心に、生ごみ等の有機性廃棄物の再生利用を進める食品リサイクル法が改定され、循環型社会への転換が図られつつあります。年間100トン以上の廃棄物を排出する事業者に報告義務とともに、資源化増加の目標値の設定を行い、「燃やす」から餌や堆肥への「資源化」への転換が義務付けられました。

生ごみは、餌になるものは、餌化を図り、次に堆肥化に取り組むというのが、誰もが考える道筋です。今回ご案内する除湿型乾燥装置は、水分調整剤を使用することなく、水分量を10%前後にできるため、事業所単位の生ごみは、そのまま餌化ができます。

また処理過程で、槽内空気を外に排出することなく除湿してゆく方式のため、周りに臭いを出さない特徴も持っています。

投入する生ごみは、あさり等の貝や鳥の骨、魚の頭なども粉々にできるため、投入時の分別は必要なく、処理の手間もかからない優れものです。多量に発生する事業所に設置すれば、運送費も1/10になりCO2抑制に効果的です。清掃事業者が、この装置を購入して資源業者に転換を図ることも可能になります。

食品リサイクル法を先取りし、さまざまな可能性を持った除湿型乾燥装置が、このたび早稲田大学のご協力により、下記のように実証実験を行うことができました。都内ではじめての公開実験です。この機会にぜひ見学していただき、皆様ご自身が、ご確認いただければとご案内申し上げます。

日  時  2010年8月23日(月) 9時-15時。(投入9時、14時排出)
場  所  早稲田大学・国際会議場裏・駐車場
住  所  東京都新宿区西早稲田1-20-14
最 寄 駅  JR高田馬場・バス早稲田行・西早稲田下車


2010年8月18日水曜日

青木泰氏続報〜朝日との交渉経過〜「プラスチックはもっと燃やせ」天下の暴論

青木泰氏からの続報!
☆朝日新聞オピニオンー 天下の暴論「プラスチックごみはもっと燃やせ」ー批判 by 環境ジャーナリスト 青木泰氏
☆青木泰さんから緊急のお知らせ~朝日オピニオン 田中勝氏「プラスチックごみはもっと燃やせ」批判(追記)

上記批判記事を書いた青木泰さんから、「朝日新聞とのやりとりその後」に関する報告が入りました。以下、掲載します:
ーーーーーーーーーー

2010818 10:09:18:JST

朝日オピニオン意義あり”「プラスチックごみはもっと燃やせ」の暴論批判
朝日新聞とのやり取りその後
青木泰

1) 概略経過

724 田中勝氏の「プラスチックごみはもっと燃やせ」朝日オピニオンに掲載
726 朝日・読者応答室への問題指摘と要請
8月  9 朝日・杉本記者に抗議文メールで送付
811 朝日・本社に「天下の暴論『プラスチックごみはもっと燃やせ』」に届ける。-ー面会を求めるが断られ、文書を受付に置く。
813 朝日・オピニオン「意義あり」担当者からメール。ー-文書を届けた事へのお礼と「オピニオン『意義あり』」の位置づけ、そして内容は朝日新聞社の見解ではないと言う説明が行われていた。
816 青木から改めて朝日の担当者に下記の要請メールを送った。

2) 朝日新聞からのメールの要点

① 「意義あり」は、世の趨勢からかけ離れた少数意見を紹介する欄
・・・・たとえば、第1回は元官房副長官の石原信雄さんが「天下り批判は現役官僚の活力そぐ」、そのほか、初期には「賞味期限だって食べられる」「世襲議員は親と比べられ、鍛えられる」「憲法9条は日本人にはもったいない」「お上頼みの禁煙は個人の自由損なう」など、世間一般の見方とははずれた人たちの意見を紹介して参りました。・・・・

今回も多くの意見とかけ離れた少数意見であり、
田中氏が中央環境審議会の廃棄物・リサイクル部会長であること
廃棄物問題に精通している杉本記者が担当していた
ことから取り上げた。

朝日新聞の社としての意見ではない。

3) 朝日への再要請-青木発

朝日オピニオン「意義あり」担当者様                         

2010816日

お世話様です。

朝日新聞にとってオピニオン「意義あり」が、世の中の趨勢とはかけ離れた少数意見を紹介する場として始められたとの位置づけは、分かりました。したがって朝日新聞社の意見そのものではない。世間的に流布されている常識に対しての少数意見、記者を捉えている意見を越えた奇抜な意見、それらを掘り起こし、マスメディアとして現状の社会の沈滞状況を破る。そのきっかけを作る。その点では、大変意義あることだと思います。

このオピニオンが趣旨通りに活用されてゆけば大変面白いと思いますが、しかしごみ問題のような専門性が必要な記事の場合、結局社会部の記者の目を通さざるを得ず、その点が「常識を破る」と言う点で隘路となっているのではと思います。

しかも多くの自治体関係者やごみ問題に関わっている人たちが、今回の記事を読んだ時の影響を考えるとそのまま放置して欲しくはありません。

そこで改めて、私からのお願いをA) B)として書きます。

A) 今回のオピニオンへの反論掲載を 
今回のオピニオンについて言うと、以下の3点でやはり疑念をぬぐう事が出来ません。

今回の記事は「意義あり」にふさわしいのか?
読者への伝わり方について
記載内容が事実と異なる点について

① 今回の記事は「意義あり」にふさわしいのか?
「プラスチックをもっと燃やせ」と言うのは、少数異見ではなく、国や多くの地方自治体が進めてきた政策です。なるほど口では、リサイクルを言ってきましたが、建て前と本音を使い分けし、燃やすほうに力を入れてきました。それを今回のように紹介するのは、行政が国民や住民を欺いて進めて来たことを、後ろ押しする記事になりませんか?

現に3R推進を基調にした循環型社会形成推進基本法が制定された後にも、3Rの最後の選択枝である熱回収ごみ発電を進めることを環境省は、第1番目の政策としてきました。自治体の長が集まった会議の中では、なぜ、循環型社会といいながら生ごみ資源化堆肥化施設などへの補助金、交付金をつけないのかと言った声がでていると言います。そうした声こそ取り上げていただきたい少数意見だと考えます。

今年5月の産経新聞でも報道されたように、家庭や事業系の一般廃棄物についてごみが減ってきています。リサイクルが進んだ事と不況が要因と言う分析をしていますが、その結果ごみ発電による発電量が減ってきていると言う新たな問題が生じていると指摘しています。


その点で産経が今回の田中勝氏に取材したところ田中氏は「リサイクルした上で、汚れたプラスチックは燃やし」発電効率を高めることを薦めています。ごみ発電の効果を手放しで評価している点は、問題だと考えますが、(単刀直入に言わせていただくなら)今回の朝日のオピニオンに比べ示唆するものが大変大きい記事です。

ごみは本来的にいえば、出来るだけ資源として活用し、減らしていく。それが原則です。今後減って行くものを当てにして、電力活用してゆく、そのために多大な設備投資を行うと言うのは、基本的発想として間違っていると思います。

今回の田中氏の「プラスチックをもっと燃やせ」と言う主張は、環境省や地方行政が、世の中の資源リサイクルに進む方向や、住民、市民の声を無視して進めてきた路線そのものであり、それが破綻しつつある時に、これまでの路線をさらに進めろという行政追従の意見です。そのような意見を掲載する事が、ごみ問題の今後に繋がるとは、思えません。

開国を求められた幕末期に、徳川幕藩体制の維持を主張するような主張でしかありません。そうした主張も少数意見であることは事実ですが、朝日ご担当者がおっしゃるような「意義あり」の意見としてふさわしいとは考えられません。

多数意見、少数意見という見方で見た時、プラスチックを燃やせと言うのは確かに少数意見ですが、現実は権力を持ったものが、実行し広めてきた路線でもあります。

正面から議論すれば住民や議会の了解を取れないものを、事実を覆い隠したり、利益誘導を図ったりして、築いてきたのが、プラスチック焼却です。
すでに田中氏の意見が発表されてしまった現状を考えた時、それに対する「少数異見」を掲載する紙面を提供していただき、議論を起こしてゆく事が、田中氏の意見を生かす唯一の道ではないかと考えます。ぜひご検討ください。

読者への伝わり方について
私への連絡の中で、生ごみの堆肥化を熱心に勧められてきた方が、朝日の記事を見て、「朝日がプラスチックをもっと燃やせと言っている。プラスチックを燃やさなければ、ごみが燃えなくなるとも。燃えなくなれば生ごみを取り除き資源化すればよいのに、これでは、ますます自治体が生ごみ資源化から遠のいてしまう。」
とがっかりされていた人がいました。

オピニオンの「意義あり」の本来的な位置づけを、毎回記載しておく必要があると思います。

今回の記載内容は、注意深く発言されながら事実と異なる点が2つあります。
*「日本のごみ発電は大半が小規模のため発電効率が悪い」 
* プラスチックごみ発電は、再生可能エネルギーである

先日お渡しした文章に書きましたが、ごみ発電は小規模であるために発電効率が悪いのではなく、生ごみ等と一緒に燃やすために効率が悪くなる。20%以上の高効率のごみ発電として、きもいりで建設された越谷市にある東埼玉資源協同組合の焼却炉も20%を切っていると聞きました。ー-発電効率を高めるために、ボイラーの蒸気を高温にすると蒸気の通路となる機器に高温腐食が起こる。そのため〔多額の設備投資を行い〕オールステンレスにして高効率化を図ったが、それでも20%前後でしかない。ーー

また今回の田中氏のインタビュー記事では、「プラスチックごみ発電は、再生可能エネルギーである」とまではっきり書いていませんが、そのようにしか受け取れないレトリックを使った表現になっています。

IPCCの議論の中で、ごみ発電は持続可能な再生可能エネルギーとして認められていない点についてはっきりと情報提供していただきたいと思います。

B) ごみ問題で報道されない本当の「少数意見」-ー正論報道を
ごみ問題でいえば、日本が世界の焼却炉の2/3を有する問題は、そのまま放置しておいてはいけない問題です。もし日本のあり方を、中国やインドが真似し、追随すれば地球環境の温暖化を進め、資源を循環活用する流れとは、まったく相容れなくなる方向に進む事になります。新聞、TVなどの報道のこれまでの報道が、少なからず、こうした日本の環境問題への鎖国状態を作ってくるのに寄与してきた事は間違いないと思います。

朝日のオピニオン「意義あり」は、こうした焼却大国を作ってきた常識に切り込む「意義あり」を掲載してもらいたいと思います。

その第1番目が、今回の田中氏の反論に当たる「プラスチックごみは、市町村の焼却炉で燃やすな」と言う内容になります。

現在のリサイクルに多くの問題があることは、事実ですが、田中氏が指摘している問題は、現状のリサイクルをよりよい仕組みにという指摘であっても、プラスチックごみを燃やせと言う結論に導くというのは、まったくの飛躍した論理です。容器包装リサイクル法のケミカルリサイクルをすれば、汚れた廃プラのリサイクルも可能ですし、リサイクル処理の値段が高いのは、マテリアル処理について所以のない優遇処理を行なったり、半分は廃棄してよいという環境省の政令・規則指導に原因があると私は考えています。(注1)(注2)

市民が分別し、洗って出している容器包装プラスチックが、マテリアル処理業者の下では、半分は捨てられ、燃やされたり埋め立てられたりしている。しかもそのようなマテリアル処理に、トン当たり3万円も値段を高くつけ、処理がずさんで値段が高いマテリアルを優先している現状の実態を、新聞が報道した事があるでしょうか?

第2番目としては、ごみ発電が、本当に温暖化ガス抑制策になっているのか?その点私も含め、専門家の考えとしては、ごみ発電はCO2増大策であるという結論です。東京23区の清掃一部事務組合が、廃プラ焼却を「サーマルリサイクル」と銘打って実施し、プラスチック焼却によってCO2は増加しても、ごみ発電や埋め立て処分場のメタン削減によって、CO2の増加量は微増ないし削減されるとした時、新聞、TVはこれらを検証することなくそのまま報道しました。

しかしその後の調査で、これらはまったく出鱈目でした。(注3)(注4)この点について報道したでしょうか?

第3番目は、自治体で進められるごみ行政の中で、市民が行政の職員とも協力しながら進めてきた分別リサイクルーーごみの減量資源化の取り組みへの歴史的・文化的な価値への評価が,新聞マスコミに見られないと言う事です。

その結果23区の廃プラ焼却-ごみの混合収集混合焼却の問題を見逃してしまいました。(注5〕

さらに第4番目は、ごみ焼却による環境への影響、健康・生命への影響についてです。たとえば
焼却炉を止めたら喘息が減った
焼却炉から排出される有害物の松葉調査から分かった事

こうした観点から掘り下げた報道や検討がなされていないため、新聞記者自身の常識として「ごみは燃やすしかない」「ごみを燃やした時に出る有害物質は、ダイオキシンである。(だけだ)」「ごみ発電は、エネルギー回収できて環境に良い」等となっているように思えてなりません。

本当の意味での「少数意見」を今回の問題を切っ掛けに掲載して行くようにお願いいたします。

注1:「プラスチックごみは燃やしてよいのか」〔リサイクル文化社〕拙著容リ法改定運動への実践的提案 P189
注2: 月刊廃棄物095月号 P64~「循環型社会形成のエース容リ法はどうなっているか?」
注3: 月刊廃棄物095月号P62~「ごみ発電は、『温暖化対策の柱』は世界の非常識」
注4: 日経エコロジー108月号「廃プラ焼却の本当の目的は、焼却炉の規模の維持ではないか」P66
注5:「プラスチックごみは燃やしてよいのか」〔リサイクル文化社〕拙著 P3~「はじめに」

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参考資料:

朝日新聞平成22年7月24日付け15面【オピニオン 異議あり】
「プラスチックごみは、もっと燃やせ」リサイクルするより燃料として発電に利用する方が効果的(サステイナビリティ研究所長 田中勝)
田中勝氏プロフィール:

中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会「委員名簿」
http://www.env.go.jp/council/03haiki/meibo03.html
中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会:議事要旨資料・議事録一覧、小委員会
http://www.env.go.jp/council/03haiki/yoshi03.html

「ごみ排出量減少→ごみ発電も減少 景気低迷と分別徹底が要因」産経ニュース 2010.5.3