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2013年11月18日月曜日

20131118 青木泰さんからのメール「 18日(月)<夜>「がれきの広域化と秘密保全法」で話をさせていただきます。


差出人: 青木泰
日時: 2013年11月18日 3:18:56:JST
件名: 18日(月)<夜>「がれきの広域化と秘密保全法」で話をさせていただきます。


本日(18日月曜日)―大阪に堺市の件でお伺いし、夜(18時半)は、「エル大阪」(天満橋)で、下地真樹さんとお話しさせていただく機会を、内海さん、松下さんに作っていただきました。

皆様 よろしくお願いします。

秘密保全法については、山本太郎氏の9月の全国遊説などもあって、東京新聞に次いで、毎日や朝日も、本腰を入れて報道をはじめています。

特に毎日は、報道関係者の反対声明で、田原総一郎氏や鳥越俊太郎氏らと共に岸井成格主筆も秘密保護法廃案の横断幕を持って参加し、紙面にも並々ならない決意が表れています。

がれきの問題では、いろいろあったにせよ、この秘密保全法は、今民主主義を守ろうとする皆さんが力を合わせて廃案に持ち込む必要があると思います。

今回私は、資金流用化問題で、堺市を尋ねることになりました。住民の皆さんが、堺市が受け取った86億円の復興資金の返還を求める陳情を提出された件で、住民の皆さんや議員の皆さんと話し合うためです。

そこで夜(18時半~21時)には、エル大阪で、「がれきの広域処理と秘密保全法」について、話をさせていただきます。

がれきの広域化は、結局当初計画400万トンの3%の12万トンの達成量で終息しました。しかし予算は400万トンで予算立てしていたため、数千億円の余剰資金が資金流用の資金源になっていました。被災地の不幸を尻目に、省庁の利害のために、復興資金を横領する不正な犯罪行為です。

私は、がれき問題を通して、官僚たちの数々の不正と秘密主義を見てきました。その観点から言うと今この時期に「秘密保全法」の成立を狙うのは、これら役人、「官の不正を秘密」にすることが、隠された大きな狙いではないかと思っています。(その点は下記に書きました)

これらの点について、エル大阪でお話ししたいと思います。何時も突然ですが、よろしくお願いします。

秘密保全法、もう一つの狙い
「官の不正を機密に」 青木泰

<がれきの広域化で見た官僚たちの堕落>

がれきの広域化問題から見えてきた環境省の対応は、最初から最後まで官僚独裁と言ってよい対応だった。

詳細は後述するとし、官僚たちはがれきの広域化法と、放射性物質特措法を作り、これまでの放射性物質についての基準(クリアランスレベル)を80倍緩め、放射性物質の焼却まで実施して行った。

環境法は、もともと公害防止法として出発し、産業や事業活動に伴う環境汚染から国民を守るためのものであった。究極の毒性物質である放射性物質が、大量に環境中に放出され、その影響は、われわれの後世代に何代にもわたり悪影響をもたらすおそれがある。

にもかかわらず、直接目に見えない影響は、その実態を隠し、官僚たちがもっぱら突っ走ったのは、放射性物質を全国に拡散し、環境中に放出する焼却行為に走り、それをごまかす希釈を行うということだった。

これまでの公害や環境問題が教える有害物を「拡散」「焼却」「希釈」してはならないとする原則を踏外す行動だった。

そしてその裏で、官僚たちが行っていたのは、被災地につぎ込む予定で集められた復興資金を被災地の復旧・復興のために使わず、省庁の利害にかすめ取る行動だった。

火事場泥棒と同じ行為を、官僚たちは職権で行っていた。

復興資金のためのお金は、総額で25兆円。そのうち14.5兆円は、国が子ども手当てや高速料金無料化などで実施しようとした国民へのサービスを棚上げして捻出等したものであり、一方で個人や事業者は、10.5兆円を新たな徴税(個人―所得税の25年間2.1%増しと住民税10年間1000円増し、事業税―3年間増税)に応じ、復興資金作りに協力した。

国民の協力を得て集めた復興資金を被災地のために使わず、各省庁の財源に流用すると言うのは、堕落としか表現の仕様が無い行為であり、「官による違法・不正」で許せない行為である。

官僚機構の中にいる役人の誰もが、今までのところこれらの不正を告発することは行っていない。

しかしもし1人の勇気ある役人が、こうした実態を告発すれば、現政権が吹っ飛ぶような事態になる。現状の官僚機構からすれば、文字通りに政権を揺るがす行動となり、秘密にして、この告発を防ぐ必要がある。秘密保全法は、「官による不正」を覆い隠すことが、実は主な目的として急がれているのではないか?

<流用に走る官僚と国家を云々する官僚との違和感>

経産省の官僚が、ネット上で暴言を吐いたとして処分された。

「復興は不必要だと正論を言わない政治家は死ねばいいと思う」
「(復興増税は)年金支給年齢をとっくに超えたじじぃとばばぁが、既得権益の漁業権をむさぼるため」
「(天下りを示唆するような)あまり下まであと3年、がんばろっと」

彼、後藤久典が、行ったこれらの暴言は、官僚たちのがれき問題での対応を見ると、単なる氷山の一角だと分かる。

省益の追及と、横流しした公金をばら撒き、将来の天下り先を確保する。もっぱらの関心事は、省益、つまり自己の利害である。
被災地の「不幸」は、彼らにとってどうでもよく、したがって、原発の放射能汚染を止めたり、その被曝による影響に思いをめぐらせることもどうでもよいことなのだろう。

ところが秘密保全法の話に移ると、俄然様相が違ってくる。

現状のままだと「日本はスパイ天国であり、このままでは国を守れない」
「行政の情報は、できるだけ国民に明らかにすべきだが、国として守らなければならない秘密がある。」

東北大震災、原発事故やがれき問題で、官僚たちが取ってきた自分勝手な対応から見た時、彼らに守るべき「国」があるのかと疑ってしまう。

戦前関東大震災に当たって、あの帝国陸軍でさえ、予算を削って復興に注力した。戦争末期米軍の空襲に、次代を担う子どもたちを疎開避難させた。
東北大震災と福島原発の爆発に際して、あの帝国陸軍を例示しなければならないような政治と官僚たちの劣化がある。

今の官僚たちは、政治家を上手く使いながら、被災地の不幸に思いを寄せることが無い。国の将来=子どもたちの未来を考えることも無い。支援法には一銭もつけず、その一方でせっせと流用に励んできた。

明らかに秘密保全法は、どのような意味でも公共性を忘れた、我利我利亡者となった官僚たちを守るための法律なのだろう。

<法案を非公開、秘密裏に作る>

がれきの広域化処理では、秘密保全法を先取りするような対応が始まっていた。

・    がれきの広域法案を作るに当たって設けられた「災害廃棄物安全評価検討会」(いわゆる有識者会議)は、環境省の役人が勝手に人選し、純粋に科学的、技術的な評価を行わなければならない有識者会議を、非公開にし、
・    その上、そこで検討してきた議論も、原子力安全委員会が8000Bq/kgの見解を出すと右にならい、議事録すら途中から取らなくなった。
・    何がどのように議論されたのかも抜きにして、広域化特措法と放射能汚染対策特措法を決めてしまった。

官僚たちは、国民の税金で働く場を得、本来的には国会で決まった法案、予算に基き、時の政府の決定に基き、政策について運用・施行してゆく役割を持っている。

ところが、法を非公開で、議事録も無しに開いた有識者会議に基き、自分たちの勝手に動き出したのだ。これらの経過は、官僚たちによる議会制民主主義を無視し、乗っ取るクーデター行為と言ってよい。

<被災地の復興予算を最初から過大に立てる>

もちろん彼らが勝手に動くためには、予算措置が必要である。この面では、がれきの広域化においては、次のような仕掛けで巨額の余剰金を生み出した。
(筆者たちも最初からこれらのことが分かっていた訳でない)

・    第一番目は、がれきの発生量の過大見積もりである。被災3県で、当初は2400万トンと発表し、広域化400万トンと発表した時には、2250万トンに。そしてそれも下方修正し、1800万トンまで減った。しかし予算は、最初の過大な見積もりに基きたてられた。
・    第二番目は、がれきの処理は、被災市町村、被災県そして広域化処理という形で進め、広域化は、被災市町村でできない分を被災県が引き受け、被災県が処理できない分を全国の市町村に広域化するということだった。

ところが、宮城県では、県内4ブロックに分け、県内処理でまかなう計画を立てながら、広域化する計画を2重に立てていた。一番ひどかったのは、石巻ブロックでは、宮城県が685万トン引き受け、そのまま鹿島JV(ジョイントベンチャー)に685万トン業務委託しながら、293万トン広域化すると発表していた。

293万トンは県内処理と広域化処理の両方に2重に計上されていた。1トン当たり10万円の処理費として約3000億円の架空形状(原文ママ)である。

岩手県でも、再調査(H24年4月)の結果、広域化するがれき量が激減していたのに、環境省はデスクワークで5~10倍にがれき量を増やし、広域化が必要と予算組みし実行した。

このように実態としては、広域化にまわす分が無かったため、広域化を始めた後、「再調査の結果」がれき量がなくなったと、下方修正し、予定期日を前に次々と終息させた。

このように広域化が必要ないのに、がれきの広域化に予算を使い、無駄遣いをしただけであった。これらの経過は、住民サイドで情報開示請求で、逐一事実を調査し、住民監査請求や民事訴訟などで、環境省や行政に迫って言った。

こうした中で、既報のように岩手県では、岩手県の広域化一覧表の請求に対して、黒塗りで非開示し、環境省発表と岩手県の発表の矛盾点を隠すと言ったことも行われた。

この情報非開示には、岩手県に異議申し立てを行い、岩手県の情報開示審査会は、黒塗り部分を開示する答申を出すことになった。
こうした経過を考えた時、秘密保全法が成立すれば、環境省の指示により堂々と情報隠しを行うことになるだろう。
このように現に進んでいる実態を考えても、秘密保全法が隠すのは、官の不正と断言することができる。

<復興資金を省庁の一般財源への流用>

このように過大な予算を組み、余剰金を生み出しながら、その余剰金を国庫に返さず、巨額の余剰金を省庁の財源にした。これが復興資金の流用問題である。

24年度までの分として、情報開示請求(震災復興プロジェクト・近畿による)によって分かった環境省の流用分は、約550億円に上る。
このあたりまで来ると明らかに官僚たちがやっていることは、法に違反し、裁量権を悪用した業務上の横領・窃盗行為である。

そして彼らが考えていることは、繰り返すが、自分たち官僚の利害でしかない。

弾圧と口封じのための矛先は、反体制の諸団体と野党に向けられる以上、政党は野党になったとたん、弾圧と取締りの対象となる。

現野党から進み、維新の会他保守政党が糾合されて、与党になり、公明党が弾き飛ばされれば、当然弾圧は公明党に向けられ、そして維新の会、最後には自民党にも及ぶであろう。

東北大震災・福島原発の爆発事故以降、官僚たちの独裁化の動きは、急であり、復興資金流用化&ファンド化に見るように、独自の巨大財源を持ちつつある。
この事実を事実として受け止め、官僚独裁と対処して行こう。
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2013年11月12日火曜日

20131112 青木泰さんからのメール「タチアナ集会 あと10日を切る 11月21日(木)」


差出人:青木泰
日時: 2013年11月12日 9:25:43:JST
件名: タチアナ集会 あと10日を切る 11月21日(木)


皆様 お世話様です。

いよいよタチアナ集会、あと10日を切り、11月21日(木)の講演会が、近づきつつあります。ウクライナのタチアナさんは、15日(金)には来日し、この集会に先行する埼玉(16日)、仙台(18日)、盛岡(19日)、福島(20日)の各地で講演会を行い、東京ー霞ヶ関での集会に駆けつけてくれます。この情報の拡散と集会への賛同をお願いします。


1)タブーに挑戦したウクライナ調査団


この集会に賛同の意見を寄せてくださった園田氏は、反原発運動の大きな広がりの中でも、一般的には放射能による危険性への意識が薄く、食べてもよいと言った迷信が広がっていることに危惧され、賛同してくれました。

今回の取り組みは、「NPO食品と暮らしの安全基金」による2年間をかけての調査で、すでにインターネット上は、この調査団に参加した皆さんから情報発信がなされていました。

しかしこの調査企画は、ウクライナにおける放射能汚染の影響調査という点を越えて、壮大な「調査・実験」であったことが分かりました。

現状、子ども支援法の適用をめぐって、1msvか20msvかの論争が繰り広げられています。そうした中でも今回の調査・実験は、1msvレベルの低線量の被曝地域でも、健康被害が出ていると言うことを、9家族、150日間をかけた実験によって確認したのです。

最初の調査によって、ウクライナの子どもたちが、いわゆるぶらぶら病といわれる被曝症状に似た症状で苦しんでいることが分かりました。訪れた小学校(~14歳)では、約7割ぐらいの子どもが、痛みなどの症状を訴え、同じ食物を食べている家族にも同様の症状が現れていました。

これ自体は、通常の調査ではなかなか分からないことで、調査団と子どもたちが直接話ができたことがきっかけでした。

しかしそれだけでは、それらの症状が、放射能によるものなのかは分からず、被曝症状と言うのは単なる想定に過ぎません。

そこで企画した「NPO食品と暮らしの安全基金」代表の小若順一氏は、長年食品の汚染や毒性問題に取り組んだ経験から、健康に影響を与える最小作用量(*1)という点から、この問題に迫ることにしたのです。

つまり原因と考えられるものを絞り、それを除去することで、症状が回復されるかどうかを見る、9家族(約50人弱)について150日にわたる壮大な「調査・実験」です。現地の食べ物の放射能汚染度を測定し、汚染度の高い食べ物(きのこと川魚)を取り除き、それに代えて汚染されていない肉(牛肉、鶏肉、豚肉など)と牛乳を食べてもらう。

これは、アレルギー源と考えられるものを取り除き、症状を回復させると言った時にも用いられている方法ですが、これだけの長期間、9家族で、しかも外国の地で行うと言うのは、壮大な「調査・実験」としか呼びようの無い実験です。

この実験が成功したのは、この企画の現地のコーディネイターとして働いてくれたタチアナ・アンドロシェンコ女史の協力が不可欠でした。

ご自身もこの実験に参加したタチアナさんを「NPO食品と暮らしの安全基金」が、日本に招待し全国5箇所で講演会が行われます。

タチアナさんからは、この実験が行われたチェルノブイリ爆発事故後の27年経過したウクライナの状況と皆さんの生活ぶりやこの実験後の皆さんの様子など、これまでの情報では知りえなかったことをお話していただきます。

私たちも直接お話を聞き、低線量汚染地域での「健康被害の真実」に触れ、
日本における福島原発による汚染対策を考えてゆきたいと思います。

*1:最小作用量(http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=3453)と言う概念です。
  :最小毒性量 
http://www.env.go.jp/water/dojo/noyaku/hisan_risk/hyoka_tih/com06/ref05.pdf

2)講演会の内容
2013年11月21日(木)13時30分~16時40分
講演シンポジウム 日本の放射能被害を防ぐ
ウクライナのタチアナ女史が語るー「低線量汚染地域・健康被害の真実」
『事故後27年のチェルノブイリから考える』


NPO「食品と暮らしの基金(小若順一代表)」が、企画呼びかけした国際的なプロジェクトが、低レベル放射能による人体への影響を独創的な調査方法によって、明らかにしました。

低線量汚染地域で生活し、安全基準の範囲の食事をしていても、少しずつ蓄積する放射能の影響が、食べていた食事を、ほとんど放射能汚染されていな食事に切り替え、5ヶ月間(=150日)食べさせることによってそれらの諸症状を劇的に改善しました。
 
このプロジェクトは、逆転の発想で、子どもたち子どもたちを蝕み、この切り替えによって改善したと言うのは、安全基準のあり方や、低線量汚染地域といっても影響を受けると言うことを実証した試みと言えます。

11月21日、ウクライナで今回のプロジェクトのコーディネイターとして、自らの頭痛もこれによって改善させたタチアナ・アンドロシェンコ女史をお招きしての講演会です。
紹介ページ http://kokucheese.com/event/index/122365/

タチアナさんから報告を頂いた後、

シンポジウムでは、タチアナさんに加え、何度もチェルノブイリに赴き、今回の企画を進めてきた「食品と暮らしの安全基金」代表の小若順一氏と今回の対処策の持つ意味を専門家の立場から内部被曝問題の第1人者である松井英介医師にお話しいただきます。

そして自らもチェルノブイリに行き現地調査をされ、参議院議員当選後は、秘密保全法の問題を全国各地を回って訴え、大手マスメディアや各界からの反対の声を引き出す大きな役割を担った、タブーに挑戦する山本太郎参議院議員にも参加していただき、

東日本の汚染地域において、非汚染地域に疎開する意味や、安全な食品を摂取する意味を考えて行く場にしたいと考えます。

講師:ウクライナ、タチアナ・アンドロシェンコ看護師
(報告:「食品と暮らしの安全基金」小若順一代表)
コーディネータ:松井英介医師
コメンテイタ―:山本太郎参議院議員

日時:2013年11月21日(木)13時30分~16時40分  (開場12時30分)
場所:衆議院第1議員会館―多目的ホール(定員200名) 丸の内線:国会議事堂前から3分、有楽町線:永田町から5分

主催:「食品と暮らしの安全基金」&11・21東京実行委員会

入場無料
資料代:800円

参加の申し込みは、「申し込みフォーム」からお願いします。
https://ssl.kokucheese.com/event/entry/122365/

電話(&FAX)でのお申し込みは、042-391-7102<松崎>までお願いします。

連絡先:11・21東京実行委員会 共同代表 萩原春代、さくら直海
    042-391-7102<松崎>
     

3)協賛・賛同のお願い

11・21東京実行委員会は、上記衆議院会館多目的ホールでの集会を準備しています。
この取り組みに賛同される個人、団体はぜひ協賛していただき、取り組みの成功にご協力お願いします。賛同金:個人1000円、団体2000円。
賛同される方は、上記連絡先にお申し込みください。

<11.21 タチアナ講演会 賛同人と賛同団体>
(2013年11月10日)

賛同人
<東京都>
佐倉直海(LLP国際環境農業開発事業組合副代表)
萩原春代(生き生き学習法研究会代表)
佐藤れい子(元千葉県立衛生短大非常勤講師)
和田秀子(ママレボ編集長)
矢口節子(豊島の健康と環境を守る会)

土居保良(歯科医師)
青木泰(環境ジャーナリスト)
旗利彦(元都立高校教師)
奈須りえ(元大田区議)
西松朋子(大田区)

壺井香雪(ギャートルズ)
内野真里(社団メディカルレディースサポート理事)
近藤波美(デザイナー)
沖坂隆(ごみ焼却を考える会InTama)
鈴木武彦(杉並区)

松崎伊都子(東村山市)
小川清(〃)
鈴木吾幸(〃)
高橋江里子(東久留米市)

<埼玉県>
加納好子(子供の未来を守る・宮代)
園田真見子(志政フォーラム)
加藤晶子(彩の国資源循環工場と環境を考える広場)
武井和彦(高校教員)
内田千花(所沢市)

塩崎雅一(三郷市)
森田伸明(さよなら原発@東村山)

<神奈川県>
瀧川きみえ(神奈川ネットワーク運動・横須賀)
榎本めぐみ(横浜市)
西岡政子(横浜市)

<その他地域>
松井英介医師(岐阜環境医学研究所)
松下勝則(震災復興プロジェクト・近畿)
福田由紀子(静岡ハートネット)

<団体>
NPO法人ごみ問題5市連絡会
内部被爆を考える市民研究会(川根眞也)
豊島・健康と環境を守る会
326放射性物質拡散阻止・政府交渉ネット

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◆「日本の放射能被害を防ごう」 講師:タチアナ女史・小若順一 11/16さいたま 11/18盛岡講演 11/19仙台  11/20郡山 11/21東京

2013年9月16日月曜日

20130916 青木泰さんからのメール: IWJ 9月16日16時から→20日(金)20時からになりました。「がれき終了を振り返って」中継URL

追伸:


【Ch1】20:00〜「岩上安身による青木泰氏インタビュー」
視聴URL:http://ustre.am/eOVh
※IWJ代表の岩上安身が、環境ジャーナリストの青木泰氏へお話を伺います。テーマは瓦礫広域処理問題について。



【IWJ・UST】本日16時からとお知らせしていた「岩上安身による青木泰氏インタビュー」ですが、20日(金)に延期になりました。詳細は追ってお知らせします。ご了承下さい。Ch1→( live at )
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差出人: 青木泰
日時: 2013年9月17日 23:04:21:JST
件名: IWJの岩上氏による青木泰へのインタビュー9月20日(金)20時からになりました。


皆様へ( 再送失礼します。)

お世話様です。
IWJのがれき広域化終了にあたっての今後の課題
の青木泰へのインタビュー(岩上氏)

台風のため、当初予定は
20日(金曜日)20時に延期することになりました。

情報拡散していただいた皆様、
有難うございます。
その旨お伝えください。

金曜日の放送は、チャンネルは同じです。
チャンネル名:IWJ_CH1
http://www.ustream.tv/channel/iwakamiyasumi

よろしくお願い致します。
......
青木泰


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差出人: 青木泰
日時: 2013年9月16日 2:28:54:JST
件名:  IWJ  9月16日 16時から 「がれき終了を振り返って」 中継URL


皆様へ

お世話様です。(拡散お願いします。)

9月16日(月・祭日)16時から、がれきの終了を機に、

がれき問題を振り返って、今後の課題を問う岩上氏による青木泰のインタビューの実況中継が下記のチャンネルで行なわれます。

チャンネル名:IWJ_CH1
http://www.ustream.tv/channel/iwakamiyasumi

なお概略の内容は、がれきの広域化処理は、絆キャンペーンの下で進められながら、「鬼っ子」=復興資金の流用問題を産み出しました。復興資金の流用化は、現在新聞報道されている金額は、国全体で2000億円に上ると言われています。

環境省に関連した地方の自治体(市町村)の廃棄物処理施設への交付金の支給は、「がれきの広域化処理」を名目にしながら9割は、がれきを受け入れず、手を挙げただけで支給されていたと言うひどさです。

流用化は被災地の不幸をネタにし、国家予算を盗み取る許されない行為です。

絆キャンペーンの下で、がれきの広域処理を進めてきた環境省が、流用化を図る。今日本の国に何が起きているのでしょうか?

被災者は、未だ仮設住宅住まいを続け、ふるさとを追われ避難生活を続ける10万余の人々がいます。

資金の目処が立たず、多くの人が事業再開ができていません。

子ども被災者支援法は成立して1年も経過するのに、国は1円の予算も付けず、子どもたちへの被曝による影響診断もまったく不十分な実態にあります。

国の役人たちは、どこからそのようなお金を捻出したのでしょうか?

今後どうすべきか一助となる報告・インタビューになればと考えます。

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2013年9月13日金曜日

20130913 青木さんからのメール: 緊急報告  鮫川焼却炉爆発事故について






差出人: 青木泰
日時: 2013年9月13日 13:57:11:JST
件名: 緊急報告  鮫川焼却炉爆発事故について 


皆様へ(bccでお知らせしています。)拡散歓迎します。

お世話様です。
今回は鮫川村での指定廃棄物焼却炉の爆発事故の問題です。

爆発は隠しようがない事実であるのに、環境省は、その隠蔽工作に走っています。

オリンピック招致での安倍首相の汚染水の海洋流出を、安全だと宣言した姿勢と通じるものがあります。

やばい事実は、隠せと言う対応。そろそろこうした対応に終止符を打つ必要があります。

指定廃棄物を焼却する実証事業―鮫川村で爆発事故 

「爆発」事故を隠す環境省に抗議を
        2013年9月9日  環境ジャーナリスト 青木泰 
 
8月29日、環境省の管轄・責任の下で進められている指定廃棄物の焼却による福島県東白川郡鮫川村にある実証事業の最中、爆発事故が起った。周辺の住民からは、地響きを立てた爆発音を聞いたと鮫川村や消防署に連絡があったが、焼却炉を設置している事業所の責任者や環境省からは、9月2日に至るまで、鮫川村や消防署、警察署への連絡はなかった。
 
施設設置にあたって、『絶対安全』吹聴し、万が一の時にはすぐ連絡を行うとしていたのが、消防法に定められた通達すら行なっていなかった。
そして環境省が提出した報告書(第1報告)(*1)では、「爆発」の言葉が使われていなかった。
 
福島第一原発事故の時には、政府・経産省・環境省は、メルトダウンの事実を隠し、フリーの記者の質問にそんなことはないと発言を抑え込み、結局レベル7の大事故だったことが後に明らかになった。再び同様の事を繰り返そうとしている。
 
爆発の事実を認めることは、原因を突き止め、再発を防ぎ、人身事故に至る事故を防ぐためにも、最初の1歩である。責任官庁である環境省と、委託事業者である日立造船(株)の法律上も定められた責任である。
 
爆発事故だったことを隠し、所轄官庁に連絡しなかった初動の誤りは、明らかである。石原伸晃環境大臣はどのように釈明し、責任を取るのか?
 
数年前中国での新幹線の脱線事故に対し、担当責任者が、脱線した列車に土砂を被せ、隠ぺいを図ろうとして、世界から嘲笑を浴びた。周辺に鳴り響き、地響きを立てた爆発事故を『コンベアーの破断』で済ませようとしている今回の環境省の対応は、中国と似たり寄ったりだが、その中国は、隠ぺいしようとした責任者を首にし、処罰したという。
 
1)   爆発事故があった時にはすぐに届けなければならない
消防法では、「爆発」は、火災の定義に含まれ、第24条で「火災を発見した者は、遅滞なくこれを消防署又は、市町村長の指定した場所に通報しなければならない」と定め、さらに「すべての人は前項の通報が最も迅速に到達するように協力しなければならない」としている。火災や爆発事故を知れば通報することがいわば国民の義務として消防法で規定されている。
 
このような規定を知らなくとも多くの人は、火事や爆発が起きたことを知れば、役所や消防署、または警察に連絡する。
 
一方消防法の16条の3の第1項では、「製造所,貯蔵所、または取扱所、の所有者、管理者占有者は、・・・・事故が発生した時には…災害発生の防止のための応急の措置を講じなければならない」とし第2項では、「その旨、消防署、市町村長の指定した場所、警察署…に通報しなければならない。」としている。
 
一般の人でも通報義務があり、ましてや管理責任者等は、警察を含めて連絡するように法律上定めている。
ところで環境省は、今回なぜすぐ通報しなかったのか?
 
この点は環境省に直接尋ねる必要があるが、環境省の事故の報告文書に「爆発」の言葉が一言も使われていないことにその秘密があると考えられる。
「消防法の解説」を見ると火災とは、次の3つが含まれているものと定義づけられている。
 
①    人の意図に反してまたは放火により発生する
②    消火の必要がある燃焼現象
③    消火施設または同程度の効果のあるものを利用する必要とする。
 
この3つの内どれでも該当しないものがある時には火災と呼ばないという。ところが爆発現象は、上記の②と③の有無にかかわらず、火災に該当するのである。
従って消防法の上述した法規から言っても、爆発があった時には、事業責任者は、すぐに消防署、鮫川村の指定する場所に連絡しなければならなかった。
 
ところが、環境省は、その点を怠った。爆発事故について、通報すれば当然消防署なり、警察署が現場検証を行う。すぐ通報しなかったことにより、事故後の手つかずの状態の客観的な検証ができなかった。
 
最悪の場合、証拠隠滅に走った可能性も否定できない。
 
爆発だとすれば、すぐ連絡することが、消防法上も求められる。「爆発とは考えていなかったため、通報しなかった」そうした言い訳を考えて、事故報告書に爆発と言う言葉を使っていないのではないかと考えられる。
 
2)「爆発」の表現を回避しても爆発の事実は隠せない。
環境省の第1報告では、爆発と言う言葉を使わず、事故の説明が続く。
 
焼却による仕組みは、焼却炉の炉に、焼却物(焼却原料)を投入し、場合によっては助燃材(ガスや灯油など)を使いながら焼却する。焼却物は、焼却されると分解されて、ガスや煤塵になる。不完全燃焼の時には、煤塵が多くなり、黒い煙が出る。
 
ガスや煤塵は、焼却炉の上部に設けた排気口から排出され、煙突に送られる。途中に設けたバグヒィルターで煤塵が除去され、排ガスを中心に煙突に送られる。この煤塵を飛灰という。
一方焼却した後に残る燃え殻(=主灰)は、焼却炉の底部に残り、これは焼却灰の貯留庫に運ばれる。今回問題になっているコンベアは、焼却炉から書き出された主灰を、この貯留庫(ここではセメント固化室)に運ぶものである。(これらの概要図は第1報告のP2に掲載されている。)
 
そしてコンベアーは、おそらく数万ベクレル~10万ベクレルを超える主灰を運ぶため、金属製のカバーが覆われている。
事故によって一番目に付くところが、そのコンベアの金属製の覆いの破断箇所であり、3mにわたって、50cmの幅で口を開くように避けている場所である。(P4写真中央部)代報告の概要(P1)では、次のように説明されている。
 
「主灰(燃え殻)コンベアの覆いの1部が、破断するなど主灰コンベアが破断しましたが、其の他の装置の破損はありませんでした。」(P1)
ここでは、機械的な力で「破断」「破損」したように表現し、その破断、破損はどのような力が働いた結果生じたかについては記載がない。
 
この点については、兵庫の樗木(ちしゃき)博一氏の話では、3000度位の熱で爆発すれば、計算上は、約10気圧位の圧力がかかり、溶接していてもこのようなカバーは、破断すると言っている。
 
報告書では、さすが原因無く破断が起きたと言うだけではまずいと考えてか、原因となる事象については、下記のように書かれている。
 
「これまでの調査の結果、当日の朝、主灰を搬出する際に、開放するゲート(ゲートシリンダー:焼却炉の下部に位置する)を閉め忘れたことなどから、焼却炉を回転させる軸の隙間から可燃性ガスが少しずつ漏れ、主灰コンベア内に滞留し、着火したことが原因と考えられる」(P1)
 
ここでは、「可燃性ガス」がコンベア内に「滞留し」、それに「着火」したことが原因と書いている。しかしここでも、その結果「爆発」が起きたとは書いていない。
 
この文を読んで、環境省の担当者に9月2日には、説明を求めた山本太郎参議院議員の湯川秘書は、てっきり環境省が爆発事故だったことを認めたと思ったという。確かに可燃性ガスが滞留し、着火されればすなわち爆発だと考えるのは当然だろう。
 
ところがここでも着火の結果爆発した、その爆発の力でコンベアが破裂したとは書いていない。そして次のような報告が行われている。
 
「主灰コンベアは動いており、主灰コンベアで運ばれた焼却灰が、火種となって、滞留した可燃性ガスに着火し、ケースに覆われた主灰コンベアの圧力が急激に高まり、主灰コンベアのケーシング等が破断したものと考えられる。」P12
 
ここではさらに一歩進んで、コンベア内に滞留した「可燃性ガス」に「着火し」その結果、コンベア内の「圧力が急激に高まった」と書いている。「圧力が急激に高まる」というのは、まさに「爆発」と言うことだ。
 
ちなみに爆発は辞書的な定義によると「急激な化学反応で多くのガスと熱量とが一度に発生し、光と音とともに破壊作用を行う現象」(小学館国語辞典)とある。
 
ところが、ここでも、爆発と言う言葉を使っていない。
こうした環境省の第1報告を見ると、「可燃性ガス」が、「滞留」し、「着火」し、「圧力が急激に高まった」との記載がある。つまり今回の事故が爆発だということが、明らかに読み取れるのに、意図的に「爆発」と言う言葉を使わず、爆発の事実を覆い隠していることが分かる。この第1次報告自身その証拠書類となる。
 
3)        報告書では分からない本当の原因
今回の事故は、指定廃棄物の焼却炉の実証事業中に起きた。7月に試験焼却を行い、8月19日から実証事業に入ったばかりの事故である。住民や多くの識者・専門家からから高濃度の放射性廃棄物を焼却することは、危険であり、焼却による2次被害が指摘されていた。
 
環境省は、これまで放射能汚染物については、クリアランスレベル(例えばセシウム134,137では、100ベクレル/kg)以下でないと廃棄物として取扱ってはならないとしていた。ところが、311以後、暫定的と言うことでその基準の80倍の8000ベクレルまで、市町村で取り扱ってよいとした。
 
そして2012年1月1日に施行した放射性物質汚染対策特措法では、8000ベクレル以上の放射能汚染物や特定の汚染地域から出されてきたものを指定廃棄物と定義し、それらの処理は、環境省の責任で行うとしていた。普通に考えれば、通常放射能汚染物と同様に、数百年の保管を義務付ける方法で処理するものと考えていたところ、蓋を開いてみると鮫川村等で焼却するというのである。
 
指定廃棄物全体の量は、過半を占める焼却灰を含め、約10万トンぐらいにしか過ぎない。分散せず安全にどう保管するかを考えればよい。たとえば第1原発の周辺域に保管すると言う手もあろう。
 
ところが、2割弱にしかならない牧草や稲わら、堆肥などを減容化のために焼却するというのである。これらの有機系廃棄物は、乾燥や発酵させれば減容化できるものを、各地で焼却するというのである。
 
これはもう環境汚染から国民を守る役割を負った環境省のすることではない。焼却して大気中に放射性物質を放出するというのだから環境汚染省と言い換えたほうが良い対応である。
 
しかもやり方が実に姑息である。焼却炉の規模を環境アセスが除外されている小規模焼却炉にして、焼却するというのである。
そこに見えるのは、安全性を横において、焼却炉建設でお金を使うという姿勢でしかない。
 
今回の事故はそうした環境省の姿勢の下に、起こるべくして起った事故ともいえる。
第1報告で示された事故原因は、「焼却炉を回転させる軸の隙間から可燃性ガスが少しずつ漏れ、主灰コンベア内に滞留し、着火したことが原因と考えられる」とし、「可燃性のガス」が焼却炉から発生し、焼却炉の回転軸の隙間を通って、漏れ落ちたとなっている。
 
しかし現に稼動し、焼却中の焼却炉から「可燃性ガス」が、もれ落ちると言うことがあるのだろうか?
8月29日の事故当日は、焼却炉は、朝の9時から牧草や稲わらを、1時間約200kg処理するスピードで稼働させていた。5時間半が経過し、約1トン処理した時、午後2時半に事故が起こっている。(通常の焼却炉ならこの時点で約100kgの主灰が発生し、約30kgの煤塵が捕獲されている。)
この間焼却炉は数百度で焼却されているのであるから、「可燃性のガス」が、焼却炉の下辺から漏れ落ちると言ったことは、考えられない。焼却炉の排ガスは、上部の排気口から煙突に向かって排気される。その途中のバグヒィルター等で排気に含まれる煤塵(飛灰)を除去され、セメント固化室にこれも運ばれる。
 
従ってガス状のものは、最上部の排気口から排出されるため、可燃性ガスが、コンベアを介して運ばれ、コンベア内に滞留したという筋書きは、全く分かりにくい。
 
先の樗木(ちしゃき)氏他何人かの専門家に取材したが、そこで示された話を参考に整理すると、次のようになる。
 
焼却炉は一日の稼働を終えると、主灰(焼却残渣)を、翌朝まで冷まし、翌朝焼却炉から取り出し、コンベアによって、セメント固化室に運ぶ処理を取っている。
 
その時焼却の状態によっては、未燃残渣がコンベアによって運ばれ、コンベア内や地下のセメント固化室に運ばれ蓄えられていた。
 
今回の事故は、焼却炉の回転軸の隙間から落ちた火種によって、その未燃残渣に火が付き爆発を起こし、その爆風で地下のセメント固化室に蓄えられていた主灰や煤塵が舞い上がり、それに火が付き第二の爆発を起こしたのではないか?
 
いずれにせよ、焼却炉の回転軸の隙間から、可燃性ガスや火種が漏れるというのは、焼却炉自体に問題があったと言うことになる。炉内からの排気は、煙突に向けてファンで吸引される構造になっているため、炉内は常に負圧を維持し、物が外には出ないことになっている。
 
ところが炉内からガスにせよ、火種にせよもれたと言うのは、焼却炉が異常状態にあったことを意味する。場合によっては爆発は、焼却炉で起きたかもしれない。
こうした指摘を含め、検証する必要がある。今回の経過から言って事故の再発は、このままではさけられない。再発した時の責任は誰が取るのか?
 
4)    爆発によって放射性物質はどのように飛散したのか?
爆発による放射性物質の飛散の件については、まず29日の焼却炉の運転稼動で発生した主灰、煤塵の放射能汚染の濃度が問題になる。
 
爆発によってどのように飛散したかの前にそれらの数値を示すことが必要である。ところが第1報告で測定し、発表しているのは、施設内外の空間線量や土壌汚染値でしかない。
 
今回の事故で放射能の影響で問題になるのは、飛散したものを呼吸によって取り入れる内部被曝である。爆発が今も続き、煙も出し続けているのなら空間線量の測定値は意味があるが、現状での空間線量の測定は、何もでないことを期待しての測定でしかない。
 
また同様に土壌の検査も、今回の影響を見るのならば、土壌の表面部分をかき集めて測定する必要がある。もし表面部分以外も混ぜ込めば、測定値の操作はできることになる。
 
今回の爆発によって、飛散した放射性物質の汚染数値はどのようなものか?
 
爆発が何を原因にして起こったのかが関係するが、
 
① 主灰の汚染レベル。コンベア内に残っていた灰、焼却炉内の主灰、セメント固化室内のサイロにたまっていた主灰それぞれについて明らかにしたい。
② 煤塵の汚染レベル。バグヒィルター内、セメント固化室内のサイロにたまっていた煤塵、それぞれについて。
③ 爆発によって主灰などの飛散した状況の調査―
 
爆発後の回転炉周辺や工場内の周辺の放射性物質の飛散状況の調査。
④    今回焼却していたものは、牧草と稲わらだということだが、投入前の放射能濃度の測定値は?
⑤    これまでの測定の記録。
 
このほか事故現場の処理について
①       事故後の対応についての時系列の報告書-事故当時の作業員の配置やどのような操作を行っていた時の爆発事故だったのかも含め。
②        爆発後の回転炉周辺や工場内の周辺の現場は、消防署や警察署が来るまでに、現状保存していたか?掃除をするとか何か手を加えたことがあったか?
あったとしたら誰の責任で行ったか?
③       爆発後のブルーシートは誰がいつ貼ったものなのか?
 
まず今回の事故は、日本で始めて行った指定廃棄物の焼却と言う放射性物質の焼却処理という実証事業の中で起こった事故であり、あらゆる方面から英知を集めて原因や影響について調査する必要がある。
 
発表されているような事故の影響を小さく見せるような対応は許されない。
 
5)    まとめ
事故の通知を鮫川村焼却炉研究会の和田さんから受け、最初に変だと思ったのは、和田さんからは「爆発事故」と知らせがあったのに、行政側はコンベアのカバーの破断、破裂などと「爆発」と言っていないことだった。
 
和田さんに確かめつつ、事態の経過を追うと、環境省による「爆発」隠しだということが分かった。
 
オリンピック招致での安部首相安全宣言、汚染は湾内にブロックしていると言う嘘や海洋に汚染水を流失させた責任を棚上げにした飲用基準の500分の1でしかないと言う発言なども大問題だが、日本の官僚機構はすべからくこのように適当になってきている。 
 
よく言われることだが、議会が監視の役割を果たさなければ、行政は適当になり、市民が関心を持たなければ、議員はだめになる。私たち市民が一つ一つチェックして行くしか、未来につなげない?
 
爆発事故と認めさせ、その原因を調査させ、必要のない指定廃棄物の焼却を止めさせたい。すでに鮫川村焼却炉研究会や326政府交渉ネットで、国会議員への働きかけと、専門家を集めた調査組織の結成の準備に入っている。
 
注釈
*1:農林業系副産物等の処理実証事業―主灰コンベア破損事故の原因調査結果―第1次報告 http://shiteihaiki.env.go.jp/pdf/q5_samekawa_130902.pdf
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鮫川村の焼却炉の話は『ひどいね』と言ってディナーを食べ続けるの ...

www.magazine9.jp/oshidori/130724/
2013/07/18 - おしどりマコ・ケンの「脱ってみる?」第61回:鮫川村の焼却炉の話は『ひどいね』と言って ... 正確に言うと、17日夜にいわきに行って泊まって、早朝からいわきのママに連れてってもらい、鮫川村に。遠くて自力じゃ行けなかったんです…)鮫川村 ...


(山本太郎・おしどりマコ)鮫川村の高濃度焼却炉爆発事故のレクチャ―(130902): さんから


 2013/8/30 鮫川村仮設焼却施設 爆発・緊急停止事故 村へ要請書提出&事故現場取材 (畠山理仁さんのツイキャス..

[震災] [原発] 16日前 2621 view 1 user 18 116
★畠山理仁(@hatakezo)さんのツイキャス視聴ツイートまとめ 続きを読む


2013年9月11日水曜日

20130911 青木泰さんからのメール:月刊誌「紙の爆弾10月号」&オリンピック招致の事





差出人: 青木泰
日時: 2013年9月11日 22:13:41:JST
件名: 月刊誌「紙の爆弾10月号」&オリンピック招致の事


皆様へ、

(拡散歓迎します)。
 
お世話様です。
 
今回は、月刊誌「紙の爆弾」10月号についてのお知らせです。
 
しかしオリンピック招致での安倍首相の発言について、一言書かせてください。
 
IOC委員から本当に安全なのかと問われた質問に安部首相は、「福島第1原発の港湾内に安全にブロックされている」と答え、
また「近海でモニタリング調査しているが、飲料水水質ガイドラインの500分の1だ」と答えています。そしてそこで福島、被災地はどうなっても東京は安全だと言った姿勢まで垣間見せたのです。
 
汚染水は港湾内にブロック?「港湾内の水は、半分が入れ替わり、放射性物質の流出は止められない」と東電の今泉典之原子力立地・本部代理が9月9日に発言している。(東京新聞130911)
 
また海の汚染を問題にするときに、なぜ「飲料水水質ガイドライン」の基準と比較するのでしょうか?
海洋に汚染水を垂れ流し、海底を汚染して行けば、海洋生物を汚染し、生物濃縮によって汚染が拡大し、海洋資源の供給と、人類の未来を閉ざすことになります。
 
海洋汚染の防止を決めたロンドン条約で船舶や飛行機からの投下による汚染を禁止しているのは、海洋汚染を禁止するという国際的な約束です。
当然国内法でも、陸上からの汚染物の海洋投棄をやって言い訳はありません。法整備がなければ急いで法整備をする必要があるのです。
 
「ビキニの核爆発の時にも海の水質の汚染は、計測できなかったが、マグロからは放射性物質が検出された。」(土居医師)
 
東京有楽町の日本外国人特派員協会で開かれた田中俊一原子力規制委員長の記者会見では、世界中のメディアから批判の集中砲火が浴びせられたといいます。(今週号週刊現代「世界から見たニッポン」より)
 
「福島の汚染水は、アジアの海を取り返しのつかない汚染の海にする危険性を秘めていないか?」
「東電だけでなく日本全体が隠ぺい体質があるように見受けられる」
 
「2年半前にあれだけの事故を起こし、日本は解決を約束したのに、なぜ状況が悪化するのか?」「太平洋は日本だけの海ではない」(ニューヨーク・タイムズマーティン・ファクラー支局長)同週刊現代
 
一国の首相の発言は、東京のオリンピック招致に有利になることなら、何を言ってもよい訳ではありません。しかも安全にブロックできている。日本の食べ物の基準は世界一厳しい。等々の「虚偽の事実」の発言まで行われ、そこには品格も何もないのです。
 
 パラリンピック出場者の佐藤真海さんのスピーチが、胸に響いてくる内容だっただけに、安倍首相の発言は、いつまでも気分の悪さを残しています。佐藤氏の発言は、骨肉種により足を失った後スポーツが、自分の目標になったこと。大切なのは、私が持っているものであって、失ったものではないと。
 
そして200人を超えるアスリートが、被災地に1000回も足を運び、5万人の子供たちをインスパイア(激励)したと発言しました。
 
「東京オリンピック」、「アスリート」、「被災地復興」と要点を押さえた佐藤氏の発言は、東京オリンピックの開催が、被災地の復興を後押しすることになる、IOCの委員は、この発言を聞いて、そのように思ったに違いないと考えます。
 
 そこで安倍首相、貴方は、今回の国際的な招致プレゼンの場で、多くの「虚偽の事実」を含んだ発言を行いました。まず今からあなたが急いでやらなければならないことは、あなた自身が意識的に嘘をついたのでなければ、「虚偽の事実」に基づく発言を撤回し、世界に向かって謝罪すべきです。
 
 放射能汚染を続ける福島原発の現状を、事実を隠すことなく報告し、これまで無策にこれを放置してきたことを世界に向かって謝罪すべきということです。虚偽の事実の撤回と謝罪、これを与野党問わず、国会議員、地方議員が先頭になって求めて行きましょう。
 
 私たちも又日本は首相の嘘を知りながら、2020年オリンピックの東京開催決定と言う事実の前に黙ってしまった「卑怯な」国民だと言われないようにがんばりましょう。卑怯な国民の「お・も・て・な・し」は歓迎されないでしょう。
 
 すでに甲状腺がんに発祥した子どもが43人になったという報告があります。白化した福島のツバメの体内汚染は、2000ベクレル/kgを超えていたと言う報告もあります。空間線量がそれほどではなくとも、汚染度の高い土中のミミズをえさにしたからでしょうか?
 
 気の遠くなる半減期を持つ史上最悪の有害物・放射性物質の恐ろしさは、濃縮によって私たちに影響をもたらしてくると言う事です。この問題から目を背けては、何も始まらないと考えます。
 
 7年後にオリンピックを迎える日本は、内部被曝をもたらすチリが舞い散り、汚染水の流れが止まらず、被曝による発症が隠せなくなていれば、その時点でオリンピックの開催の是非が論議されるかも分かりません。
 
戦争によってオリンピック開催が中止になったり、オリンピックへの参加を取りやめたと言う事はありますが、放射能被曝を怖れて中止すると言うのは前代未聞となります。
 
 このままオリンピック招致が、今の日本にとって希望に見えても、希望を希望につなげるのには、大変な努力が必要です。
 
オリンピックが、福島・被災地を置き去りにし、貧富の差を拡大した基で行われたと言う事が無いように、まずは安部首相の虚偽の事実の撤回です。
 
 さて今回の本論に戻って、月刊誌「紙の爆弾」(10月号ー9月7日発売)に
「復興予算流用問題—環境省が隠したい「不都合な真実」−がれき広域化処理幕引きの理由」(青木泰)の小論を書きました。皆様ご覧ください。
 
今回の報告は、環境省が行ってきたことを国会(参議院環境委員会)で取り上げてもらい、その点を報告する中で、無駄な広域化は止めろと主張したところ、その通りに国が方針を変えたという報告です。
 
たとえどのように強大な力を持つ権力であっても、嘘で積み重ねた「力」は、言論の力で突き崩すことができるという事例とその背景の報告です。
 
同誌8月号(7月7日発売)では、堺市や富山市の復興資金の流用問題が、参議院の環境委員会で平山誠議員(みどりの風)が取り上げたことを報告しました。そこで答弁に立った石原環境大臣と環境省の役人の嘘の答弁を事実指摘し、大阪、富山へのがれきの持込を止めるように”勧告”していました。(添付参照)
 
そして7月17日、大阪、富山への持込が突然中止が発表されました。今回の小論では、突然の幕引きの様子とその背景を報告しました。
 
がれきの受け入れ名目で堺市には86億円、富山県の高岡地区広域圏事務組合には、18億円復興資金がつぎ込まれました。
 
国会での委員会では、石原環境大臣や環境省の役人が、「堺市への交付金支給は、『強制したものではない』」「高岡地区広域圏事務組合の焼却施設でもがれきの受け入れを行う」と言う嘘の答弁を行いました。(法令違反を追及されないよう嘘をついたのです。)
 
しかし事実は、堺市は復興枠での受け入れを3度も拒否していましたが、なおかつ強制されていました。(書面上も証拠が残っています。)
 
また高岡地区広域圏事務組合の焼却炉が完成した後、稼動開始時期は、来年9月であり、当初予定でもがれきの広域化は、来年の3月末に終了するため、高岡地区広域圏事務組合の焼却施設での受け入れは不可能でした。
 
堺市も高岡市もがれきの広域化を名目にした、復興資金の悪質な流用化だったことが分かりその点は、8月号でも指摘したのでした。
 
では今回なぜ大阪、富山共、急な幕引きを発表したのでしょうか?
 
その幕引きの理由は、「再調査の結果、広域化必要量が大きく減った」でしたが、これまでも何度も再調査を繰り返し、そのたびに「減った」と言う行政の発表を、信じることはできません。
 
がれきの広域化では、環境省は、広域化推進の裏方であり黒幕でした。それが今回の終息では、表舞台に出て終息を命じました。
なぜでしょう?
 
先の国会で嘘まで言って、その場逃れを図った。その瑕疵をもみ消すための突然の終息だったのでしょうか?
 
またこの間震災復興プロジェクトの皆さんの情報開示請求などで、
データを操作していた事実が分かりました。
 
大阪や富山へは、昨年5月の時点で発表された広域化必要量が、8月の環境省発表では5〜10倍にも数量を増加し、大阪や富山への広域化が必要だと進められていたのです。
 
しかし実際にはないがれき量でそのまま受け入れを続けることはできず、結局もとの発表の10分の1になったり、4割になったりして、当初の発表に近い数量に戻した形になりました。
 
 この点は、昨年の11月の再調査でも、そのことは分かっていたはずでした。
 
 今回発表されたがれき量が、早く発表されていれば、大阪、富山への持ち込みは必要なかったわけです。
 
結局、大阪では堺市、富山市では高岡地区広域圏事務組合で復旧・復興枠の交付金=補助金を受け取っていたため、がれきの受け入れを形だけでもする必要があったのです。
 
いわばアリバイ作りのための大阪市、富山へのがれきの受け入れだったと言うことができます。
 
絆キャンペーンを展開しながら、被災地のための復興予算を流用する。政府の役人たちの腐敗は、殆ど究極のところまで来ています。
がれきの広域化の問題は終息したと言っても、この流用化問題は今後も追及する必要があります。
 
上記の点について「紙の爆弾」10月号に書きました。
 
 なお書店に無い時には、「鹿砦社」発行「紙の爆弾」10月号として書店に取り寄せを申し込みください。
 もしくは私のところにご連絡ください。(郵便番号・住所・お名前)出版社から直接送ってもらうようにします。
 代金は、500円です。
 
 なお同誌10月号には、
「権力の犯罪を暴くものへの卑劣な弾圧ースノウデン、Wikileaks、小沢一郎、山本太郎—」(佐藤雅彦)
なども掲載されています。
 
 ここでは、権力側に組し、権力を批判するものを、ゴッシプ記事で攻撃するブラック出版社=週刊新潮が、今回の山本太郎への攻撃だけでなく、過去にも同様の対応を取ってきたことが記載されています。一見に値する内容です。
 
なお同誌8月号に掲載された「復興予算流用問題—「がれき持ち込み詐欺の実態」−嘘で交付金受け取りを強制」(青木泰)PDFを添付します。
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Web紙の爆弾-HOME

www.kaminobakudan.com/
民族派団体「暴露ブログ」に書かれた “芸能界のドン”と暴力団の密接関係. 閣僚ポストをエサに大政翼賛化する自民党. 内閣改造「先送り」の真の目的 安倍自民党が突き進む独裁政権への道. 閣ガレキ広域処理「突如幕引き」の理由. 国ぐるみの復興予算流用 ...


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富山県、大阪府、がれき受け入れ終了を突然発表 (青木泰コメント)

savechildosaka.blog.fc2.com/blog-entry-153.html
2013/07/20 - 紙の爆弾」(月刊誌)8月号で環境大臣の責任追及! 市民による調査結果が後押ししたか? 富山県、大阪府、がれき受け入れ終了を突然発表 環境ジャーナリスト 青木泰 がれきの広域処理、岩手県から持ち込む予定の富山県は、7月中に ...

2013年9月1日日曜日

20130901 青木泰さんからのメール:山本太郎への手紙「復興資金流用化の闇=堕落」



差出人: 青木泰
日時: 2013年9月1日 22:45:59:JST
件名: 山本太郎への手紙 「  復興資金流用化の闇=堕落」


皆様へ(bccでお知らせしています。重複送信失礼します。)

お世話様です。

8月30日の山本太郎と女たちの集会に参加し、
中央、国会での闘いは、それと呼応する自治体での闘いが必要不可欠と感じました。

山本太郎を応援する私達自身が、
何から、どのように、何のために活動するのかを
はっきりさせることが大切ではないかと思いました。

集会では、支援法の問題が話題になりましたが、
国に基本方針を決めさせ、支給を迫ってゆくことは大切ですが、

すでに法案は、成立しています。
地方や自治体レベルでは、条例よりも重い法案が成立しているのです。
これを活用させない手はありません。

各自治体でできるところから、避難者の保護・支援を計ってゆく取り組みが大切になると思います。
保養等についても。
安全な食材を供給してゆくことについても。

かかった費用は、自治体が国に出させるように要求する。

例えば、来年3月に住宅手当の打ち切りが言われていますが、
法律上は、被災者は避難するも留まるも選択できることになっています。
しかしこのままでは、生活上の問題で、汚染地域に戻ることを余儀なくされる人も出てきます。

避難していた人が被災地に戻ることになれば、
疎開の話も何も進んで行かないのは火を見るより明らかです。

そこで先進自治体で、この住居費を当面カバーし、その分は被災県や国に請求させて行くと言った取り組みです。

国との闘いは、国との闘いに向けての戦略を考えながら、
自治体での闘いをどのように行って行くか?
と言う視点が大切ではないかと

鎌仲氏と山本氏の話を聞いていて感じました。

そして29日に鮫川村での指定廃棄物の焼却炉が爆発した事件が耳に入ってきました。
高濃度に汚染された指定廃棄物、牧草や牛糞等を焼却する小型の焼却炉での試験焼却は、8月19日から始まりましたが、

試験に入ったばかりで、爆発です。
爆発場所は、傾斜型の回転炉で焼却した焼却灰を運ぶコンベアーだということですが、

環境省は、この爆発を、コンベアーの覆いの破断と発表し、爆発事故であった点を隠し、
事故の実態や原因は、覆い隠したままです。

この事故の原因として未燃の焼却灰が、粉じん爆発を起こしたのではないかと言う見解が樗木氏から出されていますが、
一番信憑性のある見解です。
事故の実態を明らかにするよう環境省に求めて行きましょう。

山本太郎集会に戻って、

全体的な今後の闘いの軸は、
復興資金流用化=官僚たちの究極の腐敗・堕落の追及と
脱被曝だと考えています。

ちなみに脱被曝は
㈰汚染廃棄物の大気拡散、水質汚染阻止
当面、鮫川等での指定廃棄物焼却との闘いや、除染樹木の焼却等との闘い
そして汚染水問題
㈪被曝避難者—の保護、疎開推進
㈫被曝治療体制の推進
を含むと考えています。

今回がれき広域化問題の中で流用化問題を捉え、
これへの闘いについて、現状を整理しました。
ご笑覧ください。

 青木泰
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山本太郎議員への手紙

がれき広域化の闘いから見えた―復興資金を詐取の腐敗―
未来を覆う「堕落」との闘い
    2013年8月31日 環境ジャーナリスト 青木泰

今年7月17日、H25年度も広域化は必要だと、受け入れ表明してきた大阪、富山などが前倒しして、終息することが発表された。富山は7月末に終了し、大阪は8月に持ち込みが終了し、9月中に処理が終了する。
これで残っていた岩手県がほぼ全体が終了することになり、今年1月、先に決まっていた宮城県の終息に加え、がれきの広域化は全面的に終わった。(*1)
突然の終息の理由は、「再調査」の結果、がれき量が少なくなったため、広域化の必要が無くなったということである。しかし「再調査」は、昨年末から3度も行われ、「新たに見つかった」と言った振れ込みは、もはや誰にも信用されない。
広域化は終わったとしても、被災地でのがれき処理は当分続き、福島原発から放出された放射性物質で汚染された草木を剪定した生活ごみや、下水汚泥の処理は、焼却処理と言う形で東日本の地域で続く。
各地の廃棄物の処理や焼却によって濃縮された焼却灰などの汚染度の高い「指定廃棄物」が、今福島県の鮫川村などで焼却されるという問題も残っている。(1昨日も鮫川の試験焼却炉で爆発があったとの報告があった。)
そして森林除染によって、汚染樹木をわざわざ刈りだし「バイオマス発電」名目で焼却炉で燃やし、再び放射性物質の拡散する試みも行われようとしている。候補地の一つとして挙げられている福島県東白川郡塙町で住民は、福島第1原発の事故による被曝に続く、第二の被曝が始まると反対の声を上げている。
新たな課題を見据えつつ、がれきの広域化問題を振り返り、見えてきた官僚たちの腐敗を告発したい。

<昨年11月の「再調査」でがれきが無いことは、分かっていた!!>
環境省や岩手県による中止の理由は、これまでも今回と同様の「再調査の結果ががれき量が減った」という説明が行われてきた。
しかし昨年11月には、宮城県、岩手県とも2013年度がれきの広域化処理を続けるかを判断するために、「再調査」が行われていた。
その結果、宮城県は、残っていた東京都や北九州市への持ち込みを2012年度で終了することを発表していた。
また岩手県も、埼玉県、静岡県への持ち込みは止めることを発表したが、その一方で、富山県や大阪府、秋田県への再調査結果は、「精査中」と岩手県は明らかしなかった。そして驚いたことに、環境省に聞いてくれと付け加えた。被災地のがれき量と広域化必要量について専門業者に業務委託し、一番知っているのは、被災県である岩手県である。
そうこうするうちに環境省は、がれきの広域化が必要であり、今後も継続すると1月末に発表し、大阪府・市は2月1日から受け入れを開始した。
その後も、岩手県は4月に再調査し、その時には秋田市だけが、必要なくなったと中止になり、富山県に運び込む量は、3,900トンに下方修正し、富山、大阪共、広域化は必要だという結果が発表されていた。
6月の再調査の結果、富山県は合計1,200トンとなった。これは岩手県では一日で処理できる量であり、元々受け入れは必要なかったと宣言したようながれき量であった。大阪府・市もこれまでの36,000トンから6割減って15,500トンになり、これらが7月17日に発表され、終了することになった。 
数か月ごとに繰り返されるがれきの調査でその都度都合よくがれきが減るというのは、調査データの公表の恣意的な操作といえる。
実際は、岩手県が昨年11月に「再調査」した段階で、野田村(→埼玉)、山田町(→静岡)だけでなく、大阪に持ってくる宮古地区や富山県に持ってくる山田地区の可燃物も調査を終え、大阪や富山にがれきを持ってくる必要がなかったことが分かっていたはずである。
がれきの広域化は、大阪や富山の例で見るように、運送費が処理費とほぼ同額かかり、被災地で処理する倍額の費用がかかる。
昨年末に広域化の必要性がないことが分かっていながら、あえて広域化を実施する。それはなぜだったのか?
  
<手を挙げただけで補助金問題>
 がれきの広域化で、昨年末からメディアでも取り上げられ始めたのが「手を挙げただけで補助金を交付」問題だ。
 国のがれきの広域化は、放射能汚染問題が絡み、全国の自治体が、受け入れに前向きの反応を示さなかっため、環境省は、がれきを受け入れれば、受け入れた市町村の焼却施設の整備費に補助金(循環型社会推進交付金)を出すとしていた。つまり体よく言えば補助金の餌で、がれきの広域化の受け入れを促す措置を取っていた。もちろん環境省の補助金要綱でも、補助金を出して焼却炉等の建設促進を図り、がれきの受け入れに寄与することが条件となっていた。
 しかし蓋を開けると、復興資金から補助金が支給されていた自治体の内、9割は、がれきの受け入れについては、検討の手を挙げただけで、受け入れてもいなかったことが分かった。
 この問題で、メディアを含め世論の批判の声が高まったため、今年4月19日環境省は、「今後厳密に対応する」「今までのものは返還を求めない」と発表し、事態の収束に入った。 明らかにこれまでの対応は「厳密」ではなかったと言う反省を示す見解だった。(*2)
一方市民団体や専門家による調査チームが86億円もの巨額を受け取った堺市や富山県高岡市などの調査を行い、手さえ挙げていない自治体に支給していただけでなく、堺市の場合、環境省が強制的に支給していたことが分かり、国会でも追求が始まった。
この問題を6月11日に開催された参議院の環境委員会で取り上げた平山誠議員(みどりの風)は、石原伸晃環境大臣に「広域がれき処理を表明した自治体にがれき処理しなくても復興費を支給すること自体おかしいのに、表明をしていない自治体や復興資金枠での支給を断っている自治体に支給を決める!これ誰が見てもおかしいですよね!」
「国民が25年間所得税2.1パーセントと来年から10年間住民税1000円上乗せで賄う復興資金。」「返さなくともよいという判断は納得いかない」と質問に立った。
しかし 石原大臣は、「前政権が決めたこと」といいつつ「災害後の状況の中で仕方の無い措置」と他人任せの姿勢を示し、改めて環境省の役人の「返還を求めない」と言う判断で良いとした。そして堺市などで、強制の事実はない、事実に基づかない質問には答える必要はないと答弁したのだった。
通常市町村が処理する一般廃棄物の処理計画は、市町村がごみの分別収集の方法や資源化、そして処理施設の建設計画まで独自に作り、その事業を市町村の責任で行う。都道府県や国は、それに対して補助金を出してサポートする法令上の仕組みになっている。
ごみの焼却施設の整備(=建設)の場合、国の補助金は、建設費用の4分の1から3分の1の補助金を出し(高効率のごみ発電施設の場合は、2分の1)、多くの自治体の場合、それ以外の費用は起債を立てて国から借金をし、年月をかけて返済する形になっていた。その場合も交付税と言う形で、返済金を何割か補てんする形をとっていた。
これらに要する資金は、環境省が市町村の焼却炉等廃棄物処理施設への補助金事業として環境省の通常予算に予算立てしていた。
今回例えば堺市の場合、24年度分の2か所の焼却炉建設費の総額が、86億円であったが、通常枠では、補助金と交付税を含め約60億円支給される予定が、環境省は、堺市に対して、通常枠ではなく、復興資金枠で受け取れば、86億円全額、堺市の費用を一銭も使わなくとも済むと誘ったのである。
堺市の担当者は、がれきの受け入れを行っている訳でもなく、補助金にあたっての要綱を見ても受け取れないと環境省の三度の誘いを断って、通常枠での支給を要請したが、環境省は大阪府と一緒に、復興資金枠での補助金の交付決定通知を堺市に出し、この変更は出来ないと「嘘」を言って堺市に復興資金の流用化を強制したのである。(*2)
これらは、震災復興プロジェクトのメンバーが、情報開示請求で、環境省と堺市の担当者のやり取りの経過を掴み、同時に環境省へも情報開示請求したが、環境省は担当者が、変更しPC上の記録がないと情報開示を拒んでいる。
堺市の事例でも分かるように、焼却炉建設への補助金を復興資金枠で支給すれば、通常枠での補助金を、他に使うことができ、環境省としては、自由に使える予算枠がその分増えることになる。
しかし復興資金を、このように地方自治体の焼却炉の建設計画に流用するのは、環境省による犯罪行為といえる。復興資金を詐取する詐欺行為であるとともに、財務会計法上の違法行為でもある。ただこの詐欺行為は、詐取された資金を受け取る市町村が、了承すると言う共犯行為が必要になる。そこで環境省は堺市を、無理やり共犯者に仕立てたわけである。
廃棄物処理施設の整備(=建設)事業は、市町村が主体であるが、国への補助金申請は、都道府県を通して行う。環境省による今回の強制は、大阪府の協力無しには成り立たない、したがって大阪府も共犯者といえる。
富山県の場合も、がれきを受け入れたのは高岡市でありながら、高岡市が現在周辺の氷見市、小矢部市とで作る「高岡地区広域圏事務組合」で建設する焼却炉建設に18億円もの金を復興資金枠でつぎ込んだ。「高岡地区広域圏事務組合が作る焼却炉の稼働は、来年2014年9月であり、がれきの受け入れは、当初計画でも2014年3月31日に終わっていて、がれきの受け入れとは関係しない。
堺市の場合と形は違うが、ここでも復興資金の流用化が行われている。
がれきの広域化は、絆キャンペーンの下に、がれきの処理を手伝うことは、被災地の復興に繋がると環境省の旗振りで始められた。ところが、今回の事態は、がれきの受け入れに託けて、復興資金を流用するものであり、被災地の復興に役立たないばかりか、逆に被災地の復興の足を引っ張る倫理的にも許されない対応である。
<過大ながれき予算が、復興資金流用の源>
復興資金は、今でも十分でなく、多くの人が、仮設住宅での生活を余儀なくされ、事業者も事業再建資金の目途がつかない状態が続いている。国会で全会一致で決めた子ども被災者支援法による被災者への支援は、1円も支給されず、被災者らが先日(8月19日)国を提訴した。
そうした中でなぜ、環境省は、必要のないがれきの広域化を進め、がれきの広域化に託けて、手さえ挙げていない自治体の焼却炉建設に、貴重な復興資金を流用したのか?
その秘密が、これまでの住民・市民団体などの調査で、がれきの処理計画自体にあったことが分かった。
当初被災3県でのがれきの発生量が2,250万トンと発表され、福島県を除く宮城県と岩手県で、約400万トンを全国市町村の焼却炉等で広域処理すると計画発表され、がれきの処理費は総額約1兆円が予算化された。
阪神淡路・中越地震にかかったがれきの処理費は、1トン当たり2.2万円であり、当初のままの発生量でも、計算上は約5,000億円で済んだが、広域化を見込み約2倍の過大な予算が立てられていた。
ところが、被災県、宮城県、岩手県などの再調査の結果、がれきの発生量自体が3県で、約1,800万トンに約2割も削減され、実際に処理された広域化処理量は、10万トン前後、当初の予定量の数%に過ぎなかった。
がれきの広域化処理は、法令上のルールの上では、被災市町村が、まず処理し、処理できない分を当該被災県に委託し、県として処理し、それでも処理できない分を広域化処理するとなっていた。全国の住民活動による反対活動に加え、処理しなければならないがれき量が、大幅に減り、広域化必要量が減ったため、受け入れ自治体が減ったのは当然であった。
過大に見積もった環境省のがれき処理予算は下方修正され、がれき予算を大幅に余らせたはずである。しかし環境省は、その予算を国庫に戻し、他の復興予算に手当てする道を選ばず、予算を使い切るほうに舵取りを図った。
これまでも省庁枠で取った予算は、省庁の裁量権の下で使い切って行くという省庁の悪しき慣習がある。そうすることによって、天下り先を増やしたり、自分たちの利権の確保に走ってきた。
しかし今回は非常事態であり、被災地の不幸の前に多くの国民は、涙し、ボランティアで駆けつけ、寄付を行った。そうした中での流用化である。しかも省庁毎の「新たなファンド」作りにまで走っている。(*2:日刊ゲンダイ「官製ファンドの乱立許すな」130821)

<他人の不幸にたかり懐を肥やす腐敗の極み>
これは決して許されることではない。
東北大震災による被災地に堆積した震災がれきを片づけ、一刻も早く被災地の復興を成し遂げたいというのは国民共通の願いだったはずだ。
だからこそ国民は、復興資金の徴収に応じ、今後20年間、所得税の上乗せし、住民税も1000円分余分に10年間、徴収することに協力しようとしている。
環境省は、がれきの広域化に当たって、東北大震災への国民の悲しみと、被災地への想いを、絆キャンペーンとして打ち出しながら、被災地の復興の様子に気を配ることなく、復興資金の流用化を図った。
堺市に復興資金枠での補助金を使うように強制する過程で、環境省は、補助金は、がれきの受け入れを名目にしていること、そして被災地岩手でのがれきの処理がどのような状況になっているのかの説明もせず、もっぱら復興資金枠で受け取れば、自治体にとって有利になることを説明している。
堺市が、86億円もの復興資金を受け取っていたことが報道されると、市民から500件もの抗議声が届いたと言う。しかし現市長は、返還するつもりがないと居直っている。(*3)
大阪府・大阪市もがれきの受け入れに当たって、がれきの広域処理が、全体として終息方向にある中で、本当に広域処理が必要なのかの市民の指摘に「岩手県が望んでいるから」と説明にならない説明を行い、環境省のデータや相手任せの対応に終始した。
中央官僚たちが仕組んだ復興資金の流用、その狙いの向こうに何の理念も、未来も、夢も見えてこない。官僚たちのヒエラルキーの下に、蠢く官僚たちの相互利害しか見えず、国民をないがしろにする姿勢しかない。
石原慎太郎元都知事は、堕落論で現代社会の堕落を示す事案として親の死亡を隠し年金をもらい続ける事例を挙げているが、被災地の不幸にたかり、私腹を肥やす復興資金の流用化こそ現代の堕落の極みと言える。
このような官僚機構と自治体の共犯関係による復興資金の流用は、環境省のそれにとどまらず、全省庁絡みで約2000億円と言われているが、これはまさに東北大震災復興資金大疑獄事件と言える。
国会でこの問題を追及する議員連を作り、山本太郎議員や川田龍平議員、阿部知子議員他多くの議員が党派の壁を越えてこの問題を追及してもらいたい。
すでに自治体が絡んだ案件として、がれきの広域化処理に絡んで、住民監査や住民訴訟の取り組みが始まっている。広域処理の必要の無いがれきを出したり、また受け入れることによって、法令に違反した事業を行った自治体に対し、違反して受け取った事業費を返還し、また賠償せよという住民監査請求や訴訟である。すでに大阪市と岩手県に住民訴訟が始まり、今後も復興資金の流用化を図った自治体での訴訟が取り組まれる予定と聞いている。そうなれば国会での取り組みと連携した地方自治体での動きとして進められる事になる。

 <最後に>
がれきの広域化との闘いは、振り返ってみて、俳優山本太郎氏の決意と行動力が果たした役割は大変大きい。環境省の計画をほぼ破綻させるところまで全国の住民活動が到達したのは、孤立しがちな住民活動と市民とを結びつける彼の働きが大きかった。
彼の応援参加があって、横浜の下水汚泥の埋め立て反対に立ち会が立ち上がった市民たちが、「hamaosen対策協議会」を作り、活動の輪を広げ、横須賀にある芦名の最終処分場周辺の自治会が、がれきの焼却灰の埋め立てに反対を表明することに繋がった。その結果横須賀市が反対を表明し、神奈川への持ち込みが阻止された。
また北九州での市民検討委員会の結成に、検討委員会のメンバーとして関西から駆け付け、結成集会を300人で成功させ、市への抗議行動に500人が参加する大きなきっかけが作られた。北九州市での住民の闘いは、この日を出発にして、広域化に反対する全国の象徴的な闘いとして進んで行った。
富山県の今年3月3日の集会には、海外から駆け付け、木下幸太氏、下地真樹氏らの参加の集会に(私も参加)合流し、反対住民を告訴するという恫喝行政に抗議し、300人の緊急集会を成功させ、弾圧も未然に防ぐとともに、今日の終息に寄与した。
俳優としての生活の糧を絶たれながら、どこにでも、リックサックを抱えて飛び込み、がれき広域化との闘いが地方メディアで大きく取り上げられ、記者たちもそのことによって、事実を大きく報じることができる切っ掛けを作ってきた。
彼の活動が、がれきの広域化に反対する全国各地の闘いを大きく勇気づけ、環境省の当初計画がほとんど破綻したことに、大きく寄与したと言える。一呼吸入れ今後の活動に大きく期待したい。(*3:)

 追)環境省の本来の役割は、事業活動や開発行為によって作り出される環境汚染を監視し、規制することにある。ところが311後も福島第1原発から放出された放射性物質の飛散による環境汚染を防止するどころか、汚染拡大するような対応を取ってきたのが、環境省である。 環境省と言うより環境汚染省と言う方がふさわしい。山本氏はこれに対し、脱被曝を掲げ、闘ってきたが、今後も脱被曝、この面でも住民活動と山本氏との連携に注目したい。
1:がれきの広域化は、被災三県のうち福島県を除く宮城県と岩手県のがれきの広域処理として始まった。参考「空気と食べ物の放射能汚染」リサイクル文化社 青木泰著
*2:月刊誌「紙の爆弾」8月号―復興予算流用問題―ガレキ持込詐欺の実態
*3:この堺市では、近々に市長選がある。復興資金の流用化と分かっていながら、「返還しない」と言う現職市長とこの流用化を環境省に協力して進めた維新の会大阪府知事・市長の推薦候補との一騎打ちになるとうわさされている。このままでは、復興資金の流用化の共犯者陣営同士の闘いと言う最悪選択となる。誰か立候補する人はいませんか?
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