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2013年9月11日水曜日

20130911 青木泰さんからのメール:月刊誌「紙の爆弾10月号」&オリンピック招致の事





差出人: 青木泰
日時: 2013年9月11日 22:13:41:JST
件名: 月刊誌「紙の爆弾10月号」&オリンピック招致の事


皆様へ、

(拡散歓迎します)。
 
お世話様です。
 
今回は、月刊誌「紙の爆弾」10月号についてのお知らせです。
 
しかしオリンピック招致での安倍首相の発言について、一言書かせてください。
 
IOC委員から本当に安全なのかと問われた質問に安部首相は、「福島第1原発の港湾内に安全にブロックされている」と答え、
また「近海でモニタリング調査しているが、飲料水水質ガイドラインの500分の1だ」と答えています。そしてそこで福島、被災地はどうなっても東京は安全だと言った姿勢まで垣間見せたのです。
 
汚染水は港湾内にブロック?「港湾内の水は、半分が入れ替わり、放射性物質の流出は止められない」と東電の今泉典之原子力立地・本部代理が9月9日に発言している。(東京新聞130911)
 
また海の汚染を問題にするときに、なぜ「飲料水水質ガイドライン」の基準と比較するのでしょうか?
海洋に汚染水を垂れ流し、海底を汚染して行けば、海洋生物を汚染し、生物濃縮によって汚染が拡大し、海洋資源の供給と、人類の未来を閉ざすことになります。
 
海洋汚染の防止を決めたロンドン条約で船舶や飛行機からの投下による汚染を禁止しているのは、海洋汚染を禁止するという国際的な約束です。
当然国内法でも、陸上からの汚染物の海洋投棄をやって言い訳はありません。法整備がなければ急いで法整備をする必要があるのです。
 
「ビキニの核爆発の時にも海の水質の汚染は、計測できなかったが、マグロからは放射性物質が検出された。」(土居医師)
 
東京有楽町の日本外国人特派員協会で開かれた田中俊一原子力規制委員長の記者会見では、世界中のメディアから批判の集中砲火が浴びせられたといいます。(今週号週刊現代「世界から見たニッポン」より)
 
「福島の汚染水は、アジアの海を取り返しのつかない汚染の海にする危険性を秘めていないか?」
「東電だけでなく日本全体が隠ぺい体質があるように見受けられる」
 
「2年半前にあれだけの事故を起こし、日本は解決を約束したのに、なぜ状況が悪化するのか?」「太平洋は日本だけの海ではない」(ニューヨーク・タイムズマーティン・ファクラー支局長)同週刊現代
 
一国の首相の発言は、東京のオリンピック招致に有利になることなら、何を言ってもよい訳ではありません。しかも安全にブロックできている。日本の食べ物の基準は世界一厳しい。等々の「虚偽の事実」の発言まで行われ、そこには品格も何もないのです。
 
 パラリンピック出場者の佐藤真海さんのスピーチが、胸に響いてくる内容だっただけに、安倍首相の発言は、いつまでも気分の悪さを残しています。佐藤氏の発言は、骨肉種により足を失った後スポーツが、自分の目標になったこと。大切なのは、私が持っているものであって、失ったものではないと。
 
そして200人を超えるアスリートが、被災地に1000回も足を運び、5万人の子供たちをインスパイア(激励)したと発言しました。
 
「東京オリンピック」、「アスリート」、「被災地復興」と要点を押さえた佐藤氏の発言は、東京オリンピックの開催が、被災地の復興を後押しすることになる、IOCの委員は、この発言を聞いて、そのように思ったに違いないと考えます。
 
 そこで安倍首相、貴方は、今回の国際的な招致プレゼンの場で、多くの「虚偽の事実」を含んだ発言を行いました。まず今からあなたが急いでやらなければならないことは、あなた自身が意識的に嘘をついたのでなければ、「虚偽の事実」に基づく発言を撤回し、世界に向かって謝罪すべきです。
 
 放射能汚染を続ける福島原発の現状を、事実を隠すことなく報告し、これまで無策にこれを放置してきたことを世界に向かって謝罪すべきということです。虚偽の事実の撤回と謝罪、これを与野党問わず、国会議員、地方議員が先頭になって求めて行きましょう。
 
 私たちも又日本は首相の嘘を知りながら、2020年オリンピックの東京開催決定と言う事実の前に黙ってしまった「卑怯な」国民だと言われないようにがんばりましょう。卑怯な国民の「お・も・て・な・し」は歓迎されないでしょう。
 
 すでに甲状腺がんに発祥した子どもが43人になったという報告があります。白化した福島のツバメの体内汚染は、2000ベクレル/kgを超えていたと言う報告もあります。空間線量がそれほどではなくとも、汚染度の高い土中のミミズをえさにしたからでしょうか?
 
 気の遠くなる半減期を持つ史上最悪の有害物・放射性物質の恐ろしさは、濃縮によって私たちに影響をもたらしてくると言う事です。この問題から目を背けては、何も始まらないと考えます。
 
 7年後にオリンピックを迎える日本は、内部被曝をもたらすチリが舞い散り、汚染水の流れが止まらず、被曝による発症が隠せなくなていれば、その時点でオリンピックの開催の是非が論議されるかも分かりません。
 
戦争によってオリンピック開催が中止になったり、オリンピックへの参加を取りやめたと言う事はありますが、放射能被曝を怖れて中止すると言うのは前代未聞となります。
 
 このままオリンピック招致が、今の日本にとって希望に見えても、希望を希望につなげるのには、大変な努力が必要です。
 
オリンピックが、福島・被災地を置き去りにし、貧富の差を拡大した基で行われたと言う事が無いように、まずは安部首相の虚偽の事実の撤回です。
 
 さて今回の本論に戻って、月刊誌「紙の爆弾」(10月号ー9月7日発売)に
「復興予算流用問題—環境省が隠したい「不都合な真実」−がれき広域化処理幕引きの理由」(青木泰)の小論を書きました。皆様ご覧ください。
 
今回の報告は、環境省が行ってきたことを国会(参議院環境委員会)で取り上げてもらい、その点を報告する中で、無駄な広域化は止めろと主張したところ、その通りに国が方針を変えたという報告です。
 
たとえどのように強大な力を持つ権力であっても、嘘で積み重ねた「力」は、言論の力で突き崩すことができるという事例とその背景の報告です。
 
同誌8月号(7月7日発売)では、堺市や富山市の復興資金の流用問題が、参議院の環境委員会で平山誠議員(みどりの風)が取り上げたことを報告しました。そこで答弁に立った石原環境大臣と環境省の役人の嘘の答弁を事実指摘し、大阪、富山へのがれきの持込を止めるように”勧告”していました。(添付参照)
 
そして7月17日、大阪、富山への持込が突然中止が発表されました。今回の小論では、突然の幕引きの様子とその背景を報告しました。
 
がれきの受け入れ名目で堺市には86億円、富山県の高岡地区広域圏事務組合には、18億円復興資金がつぎ込まれました。
 
国会での委員会では、石原環境大臣や環境省の役人が、「堺市への交付金支給は、『強制したものではない』」「高岡地区広域圏事務組合の焼却施設でもがれきの受け入れを行う」と言う嘘の答弁を行いました。(法令違反を追及されないよう嘘をついたのです。)
 
しかし事実は、堺市は復興枠での受け入れを3度も拒否していましたが、なおかつ強制されていました。(書面上も証拠が残っています。)
 
また高岡地区広域圏事務組合の焼却炉が完成した後、稼動開始時期は、来年9月であり、当初予定でもがれきの広域化は、来年の3月末に終了するため、高岡地区広域圏事務組合の焼却施設での受け入れは不可能でした。
 
堺市も高岡市もがれきの広域化を名目にした、復興資金の悪質な流用化だったことが分かりその点は、8月号でも指摘したのでした。
 
では今回なぜ大阪、富山共、急な幕引きを発表したのでしょうか?
 
その幕引きの理由は、「再調査の結果、広域化必要量が大きく減った」でしたが、これまでも何度も再調査を繰り返し、そのたびに「減った」と言う行政の発表を、信じることはできません。
 
がれきの広域化では、環境省は、広域化推進の裏方であり黒幕でした。それが今回の終息では、表舞台に出て終息を命じました。
なぜでしょう?
 
先の国会で嘘まで言って、その場逃れを図った。その瑕疵をもみ消すための突然の終息だったのでしょうか?
 
またこの間震災復興プロジェクトの皆さんの情報開示請求などで、
データを操作していた事実が分かりました。
 
大阪や富山へは、昨年5月の時点で発表された広域化必要量が、8月の環境省発表では5〜10倍にも数量を増加し、大阪や富山への広域化が必要だと進められていたのです。
 
しかし実際にはないがれき量でそのまま受け入れを続けることはできず、結局もとの発表の10分の1になったり、4割になったりして、当初の発表に近い数量に戻した形になりました。
 
 この点は、昨年の11月の再調査でも、そのことは分かっていたはずでした。
 
 今回発表されたがれき量が、早く発表されていれば、大阪、富山への持ち込みは必要なかったわけです。
 
結局、大阪では堺市、富山市では高岡地区広域圏事務組合で復旧・復興枠の交付金=補助金を受け取っていたため、がれきの受け入れを形だけでもする必要があったのです。
 
いわばアリバイ作りのための大阪市、富山へのがれきの受け入れだったと言うことができます。
 
絆キャンペーンを展開しながら、被災地のための復興予算を流用する。政府の役人たちの腐敗は、殆ど究極のところまで来ています。
がれきの広域化の問題は終息したと言っても、この流用化問題は今後も追及する必要があります。
 
上記の点について「紙の爆弾」10月号に書きました。
 
 なお書店に無い時には、「鹿砦社」発行「紙の爆弾」10月号として書店に取り寄せを申し込みください。
 もしくは私のところにご連絡ください。(郵便番号・住所・お名前)出版社から直接送ってもらうようにします。
 代金は、500円です。
 
 なお同誌10月号には、
「権力の犯罪を暴くものへの卑劣な弾圧ースノウデン、Wikileaks、小沢一郎、山本太郎—」(佐藤雅彦)
なども掲載されています。
 
 ここでは、権力側に組し、権力を批判するものを、ゴッシプ記事で攻撃するブラック出版社=週刊新潮が、今回の山本太郎への攻撃だけでなく、過去にも同様の対応を取ってきたことが記載されています。一見に値する内容です。
 
なお同誌8月号に掲載された「復興予算流用問題—「がれき持ち込み詐欺の実態」−嘘で交付金受け取りを強制」(青木泰)PDFを添付します。
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