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2010年2月10日水曜日

東京23区廃プラ焼却〜10.1.19.に受け取った「お知らせ」添付資料

  23区廃プラ焼却検証実行委員会()

Ⅰ 目的
 1) 調査とまとめ 
 ① 時代に逆行する廃プラ焼却の実態
 ② 廃プラ焼却による環境上の影響
③ 廃プラ焼却による生命・健康に与えると予想される影響
④ 今後の対策について、
以上について調査し、知見を集め、その中間報告を出す。
2) 現在進行中の清掃一組のサーマルリサイクル等検討実行委員会にこの中間報告を提出し、
検討議論に生かしてもらう。


Ⅱ 報告書の内容
1) 第一部―23区の廃プラ焼却の経過と問題
  廃プラ焼却推進の理由の検証
  ⅰ) 埋め立て処分場・延命
  ⅱ) 熱回収によるCO2抑制と売電益をだす
  ⅲ) 環境への影響は、(事前の実証確認)与えない
   23区廃プラ焼却の結果
  ⅰ)CO2排出量40%増大
  ⅱ)雨水排水から環境基準の1pg/lを越える排水を公共用水域に流していた。
    (22工場の内9工場)

2) 第二部―サーマルリサイクル等検討委員会の調査データについて
   実証確認方法の問題
 ⅰ) 調査データ選択の目的は?
  環境上の何を調査するために、データを選択したのかが、曖昧。

 ⅱ) 規制基準のあるものについて
  清掃一組は、今回の調査データの結果に対して、「すべて規制基準をクリアしていた」と報告しているが、
 以下のものについては、規制基準があるが,ないものもある。
a) 煙突の排ガスー大気汚染防止法、ダイオキシン特措法
b) 雨水排水(分流式)―ダイオキシン特措法
c) 排水      -下水道法
d) スラグ     -JISK0058-1溶出テスト
e) 飛灰処理汚泥(薬剤により固化したもの)、溶融飛灰処理汚泥 ー溶出テスト
f) 周辺大気―ダイオキシン特措法 
しかも このa)f)についても、
b)の雨水排水については、調査しているのに、雨水は、計らなくってよいとデータを提示していない。
d)スラグ及びe)の固化や溶融汚泥は、廃プラ焼却によって排出された焼却灰や汚泥を灰溶融処理や薬剤による固化処理によって加工処理したものへの規制基準であり、
結局規制基準を持っているのは、a)の排ガスとf)の周辺大気だけでしかない。
しかしこれらは、継続した調査をしないことには、はっきりとした影響調査は分からない。

ⅲ) 規制基準がないものについて、
規制規準がないものについても以下のように計測している。
g) 減温塔入り口排ガス
h) 焼却灰
i) 汚水汚泥
j) 飛灰
こうしたデータを計測するに当たっては、何を調査するために計測するのかの約束事が必要になる。
ところが、今回の調査では、その点が示されず、計りっぱなしにしている。
h)の焼却灰、i)汚泥、j)飛灰は、廃プラ焼却の影響を最も受ける。実際データを見ても重金属の含有率は、極端に高い。ところがこれらは、環境大臣が定める方法によって、所定の薬剤処理や溶融処理をすれば、問題ないとされる。
したがって、h)j)の調査においては、きちっとした調査目的を定めることなしに調査すれば、「焼却灰や汚泥のどの重金属についても調査した上で、」「規制基準をすべてクリアしていました」という筋書きに使われるだけとなる。
この場合
  他での重金属調査と比べてどうだったのか?
  事前事後の調査結果を行った上で、「廃プラ混入率=廃プラの性状」や「廃プラ中の重金属の混入率」との関係との相関性について調査する必要があったのでは?

ⅳ) 環境中への有害物の排出について、
大気環境や排水中への有害物の排出がないか。その点の調査が一番必要である事を考えると、
例えば重金属について言うと
  ごみ中の廃プラの混入率(ごみの性状として測定)
  廃プラ中の重金属の混入率
  焼却灰、飛灰、汚泥に「残った重金属量」の総計
以上の物質収支を計算し
  排ガス中の重金属量
を測定すれば、揮発して煙突の排ガスから環境中に排出される重金属量が想定できる。
またそのほかの有害化学物質、例えば、残留性有機汚染物質(POPs)、臭素系難燃物質(BFRs)についての排ガスや排水の調査も必要ではないか?

3) 第三部 まとめ
    廃プラ焼却によってどのような影響があったのか、あるいはなかったのか。実証データからするその科学的な根拠を示すこと。
    基準がないものについての評価方法について。今回の調査の問題点と、何をする必要があるのか。
    第三者による事後評価。


東京23区廃プラ焼却実施1年―検証実行委員会の呼びかけ

   東京23区のプラスチックごみ(廃プラ)の焼却が2008年4月~10月に始まって一年経過しました。 この廃プラ焼却の実態、環境への影響の様子、私たちの生命や健康にどのよう影響を与える恐れがあるか等の検証と、今後への対策対処をまとめる検証実行委員会を呼びかけます。
世界中が地球温暖化抑制に取り組み、環境問題が茶の間の話題となる一方で、23区の廃プラ焼却は、埋め立て処分場の延命策(15年間)とごみ発電によるエネルギー回収=サーマルリサイクルを名目に、実施されました。
サーマルリサイクルが始まると、それが廃プラを生ごみ等と一緒に回収し、燃やしてゆく混合収集・混合焼却であり、分別リサイクルによって、ごみを減らしてゆくこれまでの取り組みに逆行していることに、多くの区民が戸惑いました。
しかも廃プラの焼却は、ダイオキシンや重金属等の有害物の排出やCO2を増大させ、環境や私たちの生命・健康に影響を与えることになるという区民の心配を置き去りにした2008年の実施でした。
1年経過した現在、実施に当たりこれを中心的に進めてきた東京23区清掃一部事務組合(清掃一組)が説明してきた事と実際の事実について大きな隔たりがでてきています。
  推進理由とした処分場延命は15年でなく4年だった。
  可燃ごみに混入する廃プラの割合は、約3倍にも増えていました。
  CO2は40%も増大し、「微増か削減」できるという説明は破綻しました。
  清掃工場の雨水排水のダイオキシン測定の結果、9つの清掃工場で環境基準の「1pg」を越えていました。
  サーマルリサイクル実証実験等検討委員会に提出された焼却灰や汚泥などのデータからは、高濃度の重金属が検出されました。
全国各地で、3Rの取り組みの下で、ごみを減らし、資源化する取り組みが実施されている中で、東京23区の廃プラ焼却は、事実経過を見ても多くの問題を含んでいます。
一年経過した現在、この実態を明らかにし、環境や健康・生命にもたらす影響がどのようなものかを調べてゆきたいと思います。
現在「サーマルリサイクル実証確認等検討委員会」で23区の廃プラ焼却への検討評価が行われつつあります。できれば本検証実行委員会の中間まとめをそこに届けてゆきたいと考え、次のような日程を組みました。
皆様の賛同・ご協力をお願いいたします。
具体的な進め方について、第1回の実行委員会でご相談したいと思います。

  呼びかけ:ストップ温暖化・廃プラ焼却連絡会
      :ストップ!ダイオキシン汚染東日本 代表 佐藤れい子
      :NPO法人ごみ問題5市連絡会 理事長 坪井照子
  連絡先: ストップ温暖化・廃プラ焼却連絡会
(03-3209-0724)
<短期実行委員会>
 第1回 1月21日()1830分 場所:豊島区 生活産業プラザ(エコ豊島―池袋駅東口旧三越裏) 5Fグループ活動室 学習会 1月30日()14:00~ 池田こみち氏他 場所:豊島区民センター(エコ豊島の隣)和室講演シンポジウム 3月6日()14:00(予定)~国立環境研究所 森口祐一廃棄物センター長他

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